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「オープンダイアローグ」。様々な異なる対話をし、相手に寄り添う、フィンランド発祥の治療法。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

皆さんは、誰かと対話をしていますか?

私は人に頼るのが下手で、自分の考え方だけで判断し、それで疲弊し、最終的に大変なことになり、周りにも余波があったことで、周りから指摘され、実はその考え方が間違っていたことに気付かされます。

自分が良かれと思ってしたことが、逆に考えすぎて、迷惑をかけてしまう、悩ましいというか、本当に生きづらいな私、と思います。

発達障害という精神疾患を持っている私ですが、最近「オープンダイアローグ」という治療法が、導入されつつあることを知りました。

強制入院や長期入院、それに伴った身体拘束や隔離…。問題が山積みの精神医療の現場ですが、明るい話題もありました。

東京都町田市で、妻が統合失調症を発症したことをきっかけに、対話を介して、精神疾患からの回復が目標とする「オープンダイアローグ」に出逢い、その「オープンダイアローグ」の輪を地域に拡大させている夫婦がいます。精神疾患が回復していくとはどういうことなのでしょうかー?

「オープンダイアローグ」は、フィンランド発祥の精神疾患の治療法で、「開かれた対話」と日本語では訳します。フィンランドの1990年代の実態調査では、一般的な治療を受けた患者は全員が服薬を必要でしたが、「オープンダイアローグ」の参加者は35%に留まる効果がありました。精神疾患の再発率の大幅な低下なども報告されています。

今回は「オープンダイアローグ」が精神疾患に良い理由を語ります。

今の時代に「オープンダイアローグ」が必要な理由

「自分が言葉を素直に言える居場所はどんな精神疾患の回復に結び付きます」と、とある夫婦が提唱しました。

2023年10月上旬、東京都の町田にある公民館では、緑の庭が一望できる一室で、対話を深める「オープンダイアローグ」がスタートしました。

「オープンダイアローグ」に参加した13年前に統合失調症を発症した一人の女性は、精神科への入院で身体を拘束され、心に深いトラウマを抱えています。「今でも生きづらくて…」「でも母が亡くなり、このままじゃいけないと思っていて…文章を書くのが好きなので、小説家になりたいと思っています…」。

夫婦は一切女性の考え方を否定せず、「新しいことをやってみようと思えたことは凄いよ」と聞き入りました。その後、「オープンダイアローグ」に参加した人同士が女性の話の感想を、女性の目の前で語り続けます。

本人の話は本人のいないところで意見を押し付けないのが「オープンダイアローグ」の鉄則で、対話に多種多様な「異なり」を導入し、参加する人全員が内的対話を活性化させるのが大きな特徴です。

「オープンダイアローグ」が始めるきっかけとなった妻は11年前、統合失調症を発症しました。夫は長年働いた会社を退職。福祉施設に再就職し、妻のサポートをしたいと考えましたが、地域資源も乏しかったことで、病状はすぐさま回復しませんでした。

そんな時、知り合いから「オープンダイアローグ」を紹介して貰い、共感しました。「どんなことでも、気持ちを話せることが何よりの回復の治療薬になる」と妻に話し、夫も専門の研修を受け、2人で活動団体【like minds】を設立し、地域で「オープンダイアローグ」の活動を拡大し始めました。公民館などに集い、「オープンダイアローグ」を行います。

「対話は誰かをの病気を治し、変化させ、何かを決定するために行うわけではありません。安心して自分のことを伝えたいだけなのに、精神疾患を発症すると、本当に社会との繋がりが絶たれます。たったこれだけ?と思うかもしれませんか、『オープンダイアローグ』はとても安心できました」と夫婦はそう続けました。

精神科医の男性Aさんは「どなたでも対等に開かれているのが『オープンダイアローグ』です。対話が無いとお互いに疑心暗鬼になり、話さないことが安全推移となって回路が絶たれ、社会の偏見など負のエネルギーが全部弱い立場の人たちに向かいます。対話をすることで窓が開かれ、負のエネルギーが向かう矢印が180度変化します」と説明します。 

参考:精神疾患が回復する「オープンダイアローグ」って? ある夫婦が地域で始めた取り組みに参加してみたら… 東京新聞(2023年)

「オープンダイアローグ」は精神疾患の治療だけに留まりません。引きこもりなどの支援対策の現場の他、企業にも拡大しています。

学者や経営者などで構成された、東京都にある「人を大切にする経営学会」が主催する「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」審査委員会特別賞に2023年度に選出された小規模保育事業に携わる、静岡県にあるスマイルリンクでは、1年前に若手が先輩に相談が可能とするメンター制度だけでなく「オープンダイアローグ」を追加しました。

「オープンダイアローグ」の活躍の場はこれからも拡大するのでしょうか?「オープンダイアローグ」が専門の精神科医のBさんは「精神疾患の治療であれば、入院中心の在り方から対話という1番原点回帰のケアに立ち戻る機会になります。対話はどなたでもできます。敷居の低さからも『オープンダイアローグ』の活動は、拡大して貰いたいです」と期待を込めました。

危うさのある私

私は以前のA型ではいつも心身不調で、すぐ支援者に電話をかけ、悩みを話し、泣き続ける日々でした。ずっと「仕事が嫌だ。辞めたい」と、言い続けていました。

それから今のTANOSHIKAという職場に変わり、精神が安定し、電話をかける日々も無くなりました。

入社して1年半後に支援者が退職し、変わりました。今の支援者からは、「前みたいに電話もしてこないし、精神が安定しているってことですね」と言われました。

ですが、私は電話をしないだけで、元々我慢しいで、無理をしがちなので、電話をしない=悩みなく、安定しているわけではないのです。

人に頼れないので抱え込み、感情が爆発したら、燃え尽きて、寝込みます。そこで、「もう少し人に頼れる人間になれたら」と、いつも思います。

「オープンダイアローグ」は、対話が苦手な私ですが、心が安定するなら、私にも合うかもしれないと思います。

閉塞的な治療が主流の精神疾患で、息詰まらず、回復に迎える、「オープンダイアローグ」は、新たな精神疾患の希望の光ですね。


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