くぼた

20歳、偏屈な音楽

くぼた

20歳、偏屈な音楽

最近の記事

  • 固定された記事

ハッピーエンド依存症

______少し前に東京に戻っていた。 ライブハウスに出来るだけたくさん顔を出した。 知人に『若い頃に自粛だなんてよく耐えられるね!俺だったら絶対に無理!』と言われて、ちょっとムカついた。 僕らは好きで家に引き篭っているんじゃない。 意地でもこの時間を無駄にしてやらねぇと思った。 妬むんじゃねぇぞ、と強がった。 ______音楽が聴けなくなっていた。 だから、大好きなお笑いに頼ったのだ。 バラエティ番組を観まくった。ラジオを聴きまくった。 大好きなものを、とことん脳や身体に

    • ペットのこと

       愛犬のことが世界一好きだったけれど、祖父が死んでから愛犬は祖父のものだと感じられてしまった。もちろん、祖父にいちばん懐いていたからということもあるが、祖父がいなくなって愛犬の元気がみるみる無くなっていったからだ。  「火葬の棺の中に孫の写真を入れるな!」というツイートを見て、祖父のお葬式を思い出した。葬儀場の方のご好意で愛犬の写真をたくさん飾ってくれた。しかし私は、その写真たちを棺に入れることを躊躇った。連れて行かれるかもしれない、と思った。こういう場合はほとんど思い込みだ

      • 時代に取り残された中年がお気持ち表明してて草

        ______ あ〜、これはなんか「小沢健二が語尾に草とか使ってて萎えぽよ〜」みたいな老害が大量発生した時にメモしてたっぽい。知らんけど。 ______▶めちゃくちゃブロックして満足  来たる3月5日は本日なのですけれども。嫌でもTwitterに流れてくるから、家の中でぬくぬくと駅前の様子を見てた。やはり彼らの右に出る者はいないですね。  アレに意味があったとは思う。けれども、何がしたいのかよく分からなかった。戦争が話題になったから、便乗して正義感を燃え滾らせて、率先して

        • ヤングアダルト、

          ______  愛だの恋だの、気安く宣わないように必死だった。『わたしそんな安い女じゃ、無いわ』。でも意外と、ほら、好きな人といたいんじゃん。ちょっとだけ、愛されたいんじゃん。本音がだだ漏れ。人間らしくて可愛い。 ______  他人を好きだと思える僕は、素敵だなと思った。情緒が振り回されるけれど、多分これもご愛嬌ってところなんだろう。全人類素敵!LOVE & PEACE!でも僕の芸風的に、それは不格好であるな……。LOVE & HATE!これが僕のアナザースカイ。違うか

        • 固定された記事

        ハッピーエンド依存症

          音楽は魔法だよ

          ______  知人が記した鳥肌が立つようなセックスレポを読み、眩暈を感じたところでのこのことベッドに潜った。この2年で著しく落ちた自分の感性を踏み潰す文章に、心のどこかで安堵していた。  退屈そうに笑顔を振り撒くのは容易ではなくて、時に心を蝕んで、時に心を喰い潰していく。人はそれをペルソナと言うらしい。偽りでしかない感情論に振り回されて、容赦のない罵詈雑言の羅列で自尊心を剥いでゆくのだ。 ______  アタスはね、「才」を求められすぎて自分自身とのギャップに苦しんでい

          音楽は魔法だよ

          ● 祖父は大腸癌だ。  僕が中学生の時には仕事を辞めてずっと自宅にいたと思う。毎日、学校の送り迎えを頼んでいた記憶がある。いくらなんでも登校時間に間に合わないだろう、という時間に目覚めても、嫌な顔ひとつせずに祖父が学校へ送ってくれた。中学の無遅刻無欠席は、実質祖父に与えられた栄誉だ。祖父の口癖は「時間は待ってくれないよ」で、死期が近い今はそれをひしひしと感じている。  父親が早くに死んでいるため、祖父母は僕の幼い頃から一緒に住んでくれていた。僕はおじいちゃん子だと思う。祖父に

          井の中の。

          ______『○○くんなら俺の知り合いだからよく会うよ〜』 昔から応援している芸人を危うく紹介されそうになった。 やめろ……それ以上、俺に近寄るな…… 俺は今、とんでもない地雷を抱えているんだ…… ジャック・バウアーだ……本当にすまないと思っている……  僕は彼らのいちファンであり、いちラジオリスナーだ。境界線を越えては関係が崩れてしまう。それがとても怖い。 『大阪から上京するらしい!』『ラジオでメールを読んでくれた!』『だんだんテレビ出演が増えてきた!』『ラジオのス

          井の中の。

          凡人の駄文

          ______ 能のある人のところへは、能のある人が自ずと集まる。 今のところ僕には何も無い。 一生「今のところ」のままで死ぬ人が大半なのだろうなあ。 天才になる予約だけをして、ずっとすっぽかしてしまっている。歯医者みたいだ。歯くらいなら、歯磨きでどうにかなる。天才にならなくとも、凡人らしく生きればなんとかなる。 でも、こうして生まれたんだから、ちょっとは自己顕示欲あってもいいんじゃない? 有名になったらなったで楽しいと思うし、ならなかったらならなかったで、それなりに人生は

          凡人の駄文

          永遠の愛なんて

          ______ 告白って覚えてないかもしれない。 毎週遊んでたアイツとか、おでんくんに似てるアイツとか、 絶対に告白されていた気がするのに、いまいち覚えていない。 両想いじゃなかったから、素直に受け取れなかった可能性がある。 好きな人に好かれるのって難しすぎる。 好きな人が誰かと一緒にいるならば、嫉妬で砕けてしまいそうだから、ひとりのまま死のうと思う。 ______ 僕が死んだらSNSでオナニーされるの、嫌だな。 そこまで仲良くなかった奴に、 「なぁ、なんで先

          永遠の愛なんて

          アタシがなりたかったのは 久住小春じゃなくて「月島きらり」だった

          ______ かとうは、和牛川西の「 ン〜〜もうええわ 」を真似すると、赤子のようにキャッキャと笑ってくれるから大好き。 ______ 中学生になれば、誰だってプリキュアになれると思った。プリキュアが選ばれた者だけがなれる存在だとしても、自分は絶対に選ばれる者だと信じて疑わなかった。化け物にされたクラスメイトを助けるのも、世界を絶望から救うのも、全て自分が成し遂げると。 実際の13歳はしょうもなかった。クラスメイトに耳元で、インターネットからコピペされた程度の下ネタを

          アタシがなりたかったのは 久住小春じゃなくて「月島きらり」だった

          女は『ろくでなしBLUES』と『松本人志』に影響を受けている男が無条件で好き

          ______「遺書」読んだことないからカートに入れた。 僕ら世代は”面白い”松本人志を見たことがない。 僕らが物心つく頃にはもう、ブラウン管の中にドカッと座っていたから、ダウンタウンのネタすら見たことがないのだ。 「偉そうに」 そう思っている。 だから僕は、松本人志の「遺書」を購入した。 ______ 誰しも、他人の解像度が低いうちは苦手に決まっている。 興味があるから理解を深めようと思う。 解像度が上がってから、「好き」か「嫌い」か決めれば良し。 松本人志を「

          女は『ろくでなしBLUES』と『松本人志』に影響を受けている男が無条件で好き

          19歳、信用は貯金できない

          僕は『高嶺の花は高嶺の花でいて欲しい』と思うタイプだから、好きなものだったり人だったり、愛が深い存在と関わる時には、常に仕事として接したいと思っている。舞台を降りた彼らの姿に幻滅したくないもの。そして、僕の姿に幻滅して欲しくないもの。憧れの前だけは、カマトトぶった都合のいい女でいたい。 ______ なんとなく、カレーは真ん中から食べる。モーゼみたいに。 それとなく、ラーメンは啜らない。上手く食べられないから。 確かな理由はあるけれど、なんとなく。自分自身の決め事である

          19歳、信用は貯金できない

          7:32

          頭痛起床。 朝の7時半を少し過ぎた頃。 朝は10時くらいに起きようと思っていたところ。 19歳、夢も希望も母親の子宮に置いてきた万年フリーターにとって、『もっと寝れたかもしれない』という最悪パターンの目覚め。 頭痛の原因は、昨日の居酒屋まで遡る。 ソフドリ頼んだらめっちゃ酒盛られてたわ。 1杯でベロベロ女と家族全員1滴も酒飲めない男のキメラこと俺、超ド下戸の北国生まれを舐めるんじゃあ、ない。 『このジンジャエールめっちゃイソジンくせぇ〜‪w‪w‪w これならみんな買

          11月16日

          .

          有料
          10,000

          11月16日

          【2020.9.17 ハライチのターンより】「ひとり暮らし」

          カラカラカラ。 建付けの悪い窓ガラスを少し浮かせ、滑らすように2枚重ねる。結露でじっとりとした窓。そのサッシに、両手で触れた分の水滴がつーっと2本落ちた。 サンダルは日に焼けて、出不精の自分を蔑んで見つめる。しかし、抵抗は無駄だとばかりに、一思いにソイツを踏みつける。 「さみぃ」 ベランダからちっぽけな街を見下ろす。そして、すっかり縒れてしまったスウェットの胸ポケットから水色の小箱を取り出す。コロコロコロと中身が偏る音からするに、明日、いや今日辺り無くなるのだろう。

          【2020.9.17 ハライチのターンより】「ひとり暮らし」

          3月19日、明日ワニが死ぬ。

          3月19日、明日ワニが死ぬ。 僕らは馬鹿みたいに食パンにバターを塗る 無邪気なままで死ねるのなら本望だ 代わり映えのない、惰性の大学ノート 風でペラペラと捲れるのなら、それは本心で。 そんな馬鹿じゃないさ、 もう一杯、呑むかい? 色眼鏡が見えていたのは僕らのみ 彼にはきっと、鮮やかな世界を映していた ボコボコにしたのは俺らじゃないか(笑) もう、水彩絵の具は滲ませないでよ 白を足してやると、ほら、綺麗だろう? 薄い薄いレモンサワーに夢を語る それを平気でぶち

          3月19日、明日ワニが死ぬ。