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井の中の。

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『○○くんなら俺の知り合いだからよく会うよ〜』

昔から応援している芸人を危うく紹介されそうになった。

やめろ……それ以上、俺に近寄るな……
俺は今、とんでもない地雷を抱えているんだ……
ジャック・バウアーだ……本当にすまないと思っている……

 僕は彼らのいちファンであり、いちラジオリスナーだ。境界線を越えては関係が崩れてしまう。それがとても怖い。

『大阪から上京するらしい!』『ラジオでメールを読んでくれた!』『だんだんテレビ出演が増えてきた!』『ラジオのステッカーが届いた!』

 全てが嬉しく楽しい思い出なのだ。ここで一線を覆されてたまるか。
 彼らと僕は、ただの芸人とファンであり、それ以上でも以下でもない。何故かというと、僕がそれを望んでいるからだ。若手芸人は接触する機会はいくらでもあるだろう。入り待ち、出待ち、その他諸々のエトセトラ。僕は敢えてしないのだ。これがちょうどいい距離だ。

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 以前の記事でも書いたことがあるが、「憧れの人と会う時は、お仕事でご一緒できたらいいな」とずっと思っている。僕が好きになったのは仕事をしている彼らだから、プライベートな部分を積極的に見たい訳ではないのだ。打ち上げなどは別として、飲み会での憧れが出す『陽』の部分をあまり見たくはないなあ。

 ハチこと「米津玄師」が自身の曲を自分の声で歌い出した時、少し抵抗があった。そして彼がメディアに出演して笑っているのを見て、なんとも言えない気持ちになった。
 友達も決して多くはなくクラスでも端の方、鬱屈とした感情を彼の楽曲となら分かち合えると思っていたのだが、それは間違いだったようだ。非常に身勝手だが、今まで毎日遊んでいた親友に急激に突き放されたような、そんな気がしたのだ。

 あの時の心が蘇る。「この人の外向きの部分が見えてしまったら、勝手に失望するのだろうな」と。だから、憧れには安易に近付かないことにしたのだ。

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あ!聞いてよ。
全角スペースのやり方を教えてもらったんだ♪

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 この1年、何もできずに生きている自分にずっとイライラしていた。急に「パーティをするな!」と言われても、落ち込んで何も手につかなかった。きっと俗に言うストレスというやつだろう。
 これはいい意味で言う。『諦めがついた』。もう元の生活は、暫くの間戻っては来ない。思い切り遊べる10代は、もう捨てなければならない。
 いやー。気持ちが落ち着くまでが遅すぎた。もっとパキッと切り替えられていたら、1年前に行動できていたのだろうなあ。

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愛すべき凡人を謳歌!

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