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19歳、信用は貯金できない

僕は『高嶺の花は高嶺の花でいて欲しい』と思うタイプだから、好きなものだったり人だったり、愛が深い存在と関わる時には、常に仕事として接したいと思っている。舞台を降りた彼らの姿に幻滅したくないもの。そして、僕の姿に幻滅して欲しくないもの。憧れの前だけは、カマトトぶった都合のいい女でいたい。


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なんとなく、カレーは真ん中から食べる。モーゼみたいに。
それとなく、ラーメンは啜らない。上手く食べられないから。

確かな理由はあるけれど、なんとなく。自分自身の決め事であるから、曲げないという意思は固い。しかし、なんとなくにしておかなければ、これを破った自分を許せなくなる。どうしようもない人間だ。

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虚無。四畳半。正直やっぱりちょっと寂しかったんだ。
同級のアイツらが、青春様様に汗水垂らしてせっせと思い出を作っている時に、僕はひとり暮らしを始めた。愛情がいらないと言い張るのは、どうせ強がっているだけなんだよ。

引っ越しのために片付けられた部屋を見て、”こんなに広かったんだ”と思うとよく聞くけれど、”こんなに狭かったんだ”って思った。狭かったのが事実だからそう思ったのかもしれないし、僕が天邪鬼だからそう思ったのかもしれない。


次に住む部屋は虚無をぶち殺したい所存。遅れた青春は今からでも取り返せるらしい。ハタチ。合法飲酒解禁。来年の目標は『ひとりで生きる術を身に付ける』。
ハッピーラッキーラブスマイルピースドリーム♡
心にアンミカを飼うのは、案外ハードルが高いのです。


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地元の洋服屋はあいみょんしか流れていなくて、そういう類の押し付けは「あーはいはい」って感じ。恋なんてしたことがないから、口先だけの愛情に見え透いた下心はすぐにわかってしまう。溺れていればいいことを。バカにならなければ彼氏などできない。バカになりたくないのは無駄なプライド。


また怠い生活が始まる。

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