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漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則/ジョージ・S・クレイソン著

本書は、現在のイラクである古代バビロニアの首都の王様バビロン大富豪から「お金を稼ぐ方法」と「生きる知恵」を得た、少年バイセンについて描かれている話です。

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貧乏な家庭で生まれ、幼い時から真面目に働いてきた少年バイセンは、あるとき「お金持ちとお金持ちじゃない人の違い」は何なのか疑問を持ちます。というのも、バイセンには「将来お金持ちになったら貧しい家族を救いたい」という気持ちがあったからです。

その疑問を晴らすため、ある日バイセンは大富豪であるアルカドの家に訪れます。アルカドは、「これから無人島に行く奴隷に魚をあげるのではなく、魚の釣り方を教えることが大事なんだ。人間も同じように、お金の増やし方を教えなければ、単にお金をあげても意味がない。」と伝えます。

その後、アルカドに5つの教訓を教えてもらったバイセンは、お金を増やすために3年間旅に出ます。

1.家族と自分の将来のために、収入の10分の1以上蓄える者の元には、黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう
2.黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば、黄金は賢明に働くことだろう
3.黄金の扱いに秀でた者の助言に、熱心に耳を傾ける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
4.自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに、投資をしてしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
5.非現実的な利益を生み出そうとしたり、謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり、己の未熟な経験を盲信したりする者からは、黄金は逃げることになるだろう

しかし、バイセンは仲良くしてもらった人にお金を騙されたり、大金持ちだけど全く働かず怠惰な生活を送っている人から見下されたりして、色んなハプニングに遭遇します。それでも教えてもらった知恵を身につけ、商売でうまくお金を増やせる方法を学んでいくのです。

旅が終わった頃には、バイセンは手にして出たお金の3倍も増やしてアルカドのもとに戻ってきました。アルカドはバイセンの行動力と思いに深く感心し、バビロニア国の繁栄のために同志として協力し合うことを固く誓います。

しかし、あるとき敵の集団が武器を持って、バビロニアを国の奪略と財産を目的に侵略してきたのです。

突然の出来事に、バイセン一家は走って逃げ切ろうとしますが、バイセンだけは、女性が殺されそうなところを目撃して剣を持って止めに入るのです。

女性は逃げ切ることができましたが、今度はバイセンが背後から来た敵の仲間に刃物で殺されそうになります。そのとき、あの王様であるアルカドが、盾になるようにして止めにかかりに来ました。不幸にも、そこでアルカドは敵に殺されてしまいます。

そのときアルカドが最期に残した言葉は、「守るべき者を持つ屈強な壁となれ」ということでした。

この争いで多くの死者が出て、バイセンの両親も犠牲となりました。バイセンはまた貧乏な生活に戻り、周りからの偏見の目にも耐えなければなりませんでした。

希望すら見えない状況のとき、たまたま近くにいた商売屋のおじさんが「君はまだ、両親とアルカド様に恩を返せていないんじゃないのか」と一言投げかけるのです。

バイセンは、国の発展のためにアルカドと約束した誓いを思い出し、一念発起また一生懸命働き、アルカドに継ぐバビロニアの王様となり、民衆のために尽力するのでした。

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バイセンくんの家族を救いたい一心で、敵にも勇敢に立ち向かう姿に感動しました。バイセンくんの両親と恩師であるアルカドを失った悲しみは、本当に耐え難いことだと思います。

アルカドが教えてくれた、最期の言葉もとても今の自分に響きました。お金目的で働いても、結局手にするものは少なく、お金よりも生きる知恵や誰かのために一生懸命働く経験を積み重ねることの方がよっぽど価値があると感じました。

漫画だったのでとても読みやすかったです!奈良の蔦屋書店で思わず時間を忘れて読み入ってしまうほどでした。

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