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3/12。「いちばんたいせつなこと」って、何なんだろう。

5:30起床。

天気は晴れ。





……。
……。
……。


「ハッピーバースデー」


人違いじゃないかな。


僕は、ハッピーバースデーなんて、いわれる覚えなんて。


……。
……。
……。


「ハッピーバースデー」


でも、今日は、『今日の僕』が生まれた日だね。


ハッピーバースデー。


今日の君。


「じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」

サン=テグジュペリ(翻訳:河野万里子)『星の王子さま』p108より

いちばんたいせつなことは、目に見えない……。大切なことは、目に見えない……。これは、誰もが知っている(と思っている)セリフだ。誰もが知っている……。でも、ものごとを心で見ようとしている人は、世の中にどれだけいるんだろう……。僕は、心で見ようとしている人、見ようとしない人、どっちなんだろう……。


目に見えるものしか、信じない人がいる。目に見えないものしか、信じない人もいる。どちらにせよ、偏っているな、と思う。目に見えるものも、目に見えないものも、それぞれに良さがあって、それぞれに悪さがある。どっちかしか信じないなんて、そんなの、悪手だと思う。


目に見えるものしか信じない人は、そうじゃない人を嘲笑って。目に見えないものしか信じない人も、そうじゃない人を責め立てて。どちらにせよ、心で見ようとしていないな、と思う。……心で見るっていうのが、僕もいまいちぴんと来ていないけどさ。でも、誰かを傷付けるようなものの見方は、心で見ていない気がする。


「いちばんたいせつなこと」。自分にとって「いちばんたいせつなこと」は、他人にとっては、そうじゃなかったりする。それが理由で、他人と衝突することもある。衝突して、衝突して、いつのまにか「いちばんたいせつなこと」が擦り切れていたり、壊れていたりする。


「いちばんたいせつなこと」。それは、誰もが同じじゃなくていいのに。誰もが同じであることを、強要する人がいる。だから、争いっていうのは起こるんじゃないかな。


昨日で、東日本大震災から9年が経った。僕は、あの頃から何か変わったんだろうか。何も変わっていないんだろうか。「いちばんたいせつなこと」は、ちゃんと見えているんだろうか……。


見えなくなったときは――見えているのかわからなくなったときは、立ち止まってもいいよね。「いちばんたいせつなこと」を見るのは、きっと、難しいことじゃないから。





「僕だけが、鳴いている」

これは、僕とドッペルさんの話。もしくは、何か(を生む/が死ぬ)話。

連載中。


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