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母は話を聞いてほしいし、私は母の声を聞きたい

韓国に半年住んで、私は今のところホームシックがまったくない。

日本にいる友人たちには会いたいと思う。でも、日本のごはんが食べたいとか、湯船につかりたいとか、いわゆる日本人に現れがちなものがまったく出てこない。

これは過去にドイツに留学したときにもそうだった。でも、当時はたった2か月だったし、もう少し長くいたらホームシックになるものかと思っていた。

だけど半年経ったいま、まだホームシックはまったくない。私は半年程度なら、ホームシックがなく過ごせるらしい。


私の日本との関わり方


そんなことを言いながら、じゃあ全てをいま居る韓国一色で過ごしているかと問われればそんなことはない。

例えば、韓国に来て数か月は毎日納豆を食べていた。バランスを崩さないように、日本にいた頃と食事を同じにしたくて、納豆キムチたまごごはんを毎日食べていた。

仕事はオンラインでやっているので、いままで通りに日本語を使って働いている。これも、ホームシックを出なくさせている理由かもしれない。

もう1年以上毎日やっているヨガは、オンラインで日本の先生のレッスンを受ける。ということは、語学学校がある日もない日も、私の朝は毎日日本語で始まっている。


母は話を聞いてほしいし、私は母の声を聞きたい


と、ここまでいろいろ書いてきたけど、私のホームシックをもっとも抑えてくれているのはきっとやっぱりこれなのだと思う。定期的に母と話すこと。

最近はなかなかできていないけど、少し前までは毎日母とヨガをしていた。

いまでも数日に一度はテレビ通話を繋いで、何を話すでもなく声を聞く。

母はよくしゃべる人なので、よくこんなに言葉が湧いてくるなと思うほどに、それはもうずーーーーーっとしゃべっている。


母がずっとしゃべってくれるから、私は家にいる時のように携帯を見ながら、片耳程度で話を聞く。この空間が、私にはちょうどいい。

母は母で、きっと話を聞いてくれる大人を求めているのだと思う。

ずっと「母」という役割をやってきたから、母が自分自身で在れる相手が少ないのだと思う。その母が自分の言葉を出せるのが、この時間なのかもしれない。


私たちは、実は決して仲のいい親子ではない。私が思春期だった頃から私が一方的にぶつかってしまって、いまでもお互いのことはよくわからない。

だけど、私は母の声が聞きたいし、母はきっと話を聞いてほしいのだと思う。それで、そんな親子関係も悪くない。「近くにいるのに話さない」よりはよっぽどいい。


親子関係とは、不思議なものだと思う。母のことは正直よくわからないけど、私は母に支えられている。そして母も、きっと私を頼りにしている。

また数日のうちに、私は特に用事もなく、母に電話をかけるのだと思う。



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7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️