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どうせ嫌でしょの呪いを解く

「こんなこと頼まれたら嫌だろうな。」

誰かに対してこう思うこと、みなさんはある?私はけっこうあるんだなと、最近また自覚的になっている。

いま私はドイツに暮らして、家は恋人と一緒に借りている。恋人は日本人ではなく、お互いの母国語も違うから、ゼロからお互いのコミュニケーションを作ってきて1年。自分の思い込みにもたくさん気づいて面白いなと思う。


「こんなこと頼まれたら嫌だろうな」は、私は母と父から受け継いだ呪いだと思う。

うちの父はほんとうに家のことをな〜〜〜んにもしない人。例を挙げるなら、うちの家は高知にあって、父も生粋の高知の人。飲み会が好き、家に人を呼ぶのが好き、家族で宴会をするのが好き。

家の中で宴会をするときも、外でBBQをするときも、それを片付けるのは父じゃない。昔なら母、今なら大人になった私たち子どもと母。

それだけじゃなくて、何かちょっとしたことも、「これやってくれない?」と母が頼んだら、二つ返事で「イヤ!」(🤣)今でこそ笑えるけれど、昔は子どもながらに「はぁ??????」と思っていた。


そんな父と母のやりとりを見て育った私には、見事に呪いがかかった。この呪いをここでは、「どうせ嫌でしょの呪い」と名付けておこうと思う。


受け継いだ呪い

母から受け継いだ、「どうせ嫌でしょの呪い」。ドイツでの恋人との生活のあちこちでそれを感じる。

たとえば、ゴミを捨ててもらうこと。私もやりたくない、恋人もなかなか外へ捨てに行かないから、結局恋人が家にいない時、私が休みの日に私がまとめてやる。臭いゴミをまとめることも、それを外へ持っていくことも、どうせ嫌だろうから。

でも、ある日頼んでみた。そこにまとめたゴミ、仕事に行くついでに持っていっていくれない?と。

恋人はすんなり持っていってくれた。うちの父は、家の敷地から徒歩数歩のゴミ出しすらも、できるようになるまでに数年かかったけれど、あれ、うちの恋人はやってくれたな。

また別の日はこんなことがあった。朝起きたての恋人が、急にスウェットに着替えて準備をしている。

どうした?と聞いたら、「ゴミに虫がいるから出してくる」と。ちゃちゃっと準備をしてサッとゴミを出して帰ってきた。私の今までの遠慮は、なんだったんだというほどに。


思い込みに気づいた

恋人と暮らしていると、自分の思い込みに気付かされる。

恋人は、私だって嫌だと思う、ゴミ捨ては嫌だろう。洗濯を干すのは嫌だろう。料理をすることも、お皿を洗うことも、洗ったお皿を片付けることも嫌だろう。じゃあ仕方ない、私がやろう。

でも、コミュニケーションによっては、案外やってくれることに気がついた。

ゴミをまとめておいたから、仕事に向かう途中で出していってくれない?私がごはん作るから、その間にお皿を片付けてくれる?いまから洗濯するから洗うものがあったら出してね、終わったら一緒に干そう!

世の中の男性(あるいはパートナー)すべてが、うちの父のように面倒なわけじゃなかった。

うちの恋人は、タイミングによってはそりゃ「嫌だ!」というときもあるけど、それはまぁ私もお互い様なわけで、コミュニケーションによっては何も問題なく一緒にできるのだと気がついた。

それに、そう気がついたあたりから、料理もたまに作ってくれるようになった。やっぱり現実って、私が作ってるなぁと思う。

あとここらで父の名誉を回復しておくと、父も年齢を重ねた最近は、頼まれたこともそこそこにやるようになったし、自分からすすんで家族の何かをすることも、まぁ、たま〜にある。(あくまでたまにね🤣)


呪いを解く

自分にかかっている呪いは、自分でしか解けない。誰かが勝手に解いてくれることはない。

私の場合は、この「どうせ嫌でしょの呪い」を、いま解いているようで。

そうか、これは父と母の影響で、私に呪いとしてかかっていたんだなと気がついたところがスタート。いまの私は、恋人との関係性のなかで、この呪いを解いていっている。

みなさんの場合はどう?何か呪いとしてかかっているものはある?

その呪いは不要なものだと感じたら、遠慮をせずに手放してね。手放す方法は、そのテーマについて自分と対話したり誰かと話したり、いろんな方法があると思う。私のように、誰かとのコミュニケーションによって変わることもあると思う。

「呪い」というものの存在に意識的になったら、また次の呪いに気がついたり、次々と解けていったりする。自分たちの生きやすいように生きるために、不要は呪いは遠慮せず解いてみて☺️


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