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恋人のおなかにあたまを置いたら母との記憶が呼び起こされた

何か外からの働きかけによって、自分の無意識な部分に到達することがあることを、コーチングを学んだり受けたりしてきた経験から知っている。それはコーチングという特別なものを扱う場だから発揮されることなのだと思っていたけれど、日常でも起きるということを昨日体験した。

恋人がゆっくりと語ってくれた、彼の子ども時代のこと。おもに、飼っていた犬のこと。ゆっくり話してくれるものを想像しながら聞いていたら、私は自然と涙を流していた。

そのまま、ベッドに座る恋人のおなかに頭をのせてみた。横になったまま、恋人の足のあいだに挟まれてみた。それで私は思い出した。子どもの頃、私はこうして座る母の足もとに横になって、ふたりで話したりするのが好きだったなぁと。

弟たちのほうが大変だったから、そんな時間はあまりなかったけれど、私は母とこうして過ごすことが好きだった。それを思い出して、ひとしきり泣いた。

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恋人の話に心がゆるむ


いまの恋人は、私にとっては信じられないほど心を許している恋人だと思う。心を許しているというか、何を見られても大丈夫というか、たとえば汚い話だけどトイレにも2人で入れる。(なんの話?)

普段から心を許していて、時には委ねたりもしてしまっているから、喧嘩をすることも増えてきた。こんなに機嫌の悪い私の相手をして、よく私のことを嫌にならないでいてくれるなと、自分でも正直思う。でも、イライラするから仕方ない。我慢しても顔に出るし、「何?ちゃんと説明して」と言われるのはわかっている。で、結局いつも説明をする。

心を許したり委ねたりしてしまっているから、不都合なこともあるけれど、不思議なことも起きる。そのひとつが、昨日のことだったのだと思う。恋人の話によって、無意識の部分にいる私が呼び起こされた。それも、涙を流しながら出てきたから、彼女はきっとずっと癒されたかったのだと思う。

恋人の話に、私の心はたまにこうしてゆるまされる。優しく優しく、恋人の語りによってゆるまされたのがわかった。


目が痛むほど泣いた


心を許しきった私が泣くとき、その涙の量は尋常ではない。今までにも恋人の前で何回か泣いて、そのたびに泣きすぎてもう涙が枯れ果てたような、枯れ果てたから目が乾いて痛いみたいな体験をしてきた。

私は自分の感情を味わいたくて泣いているから、泣く時間=私のための時間だからいいけれど、その相当な時間を横でともに過ごしてくれる恋人は聖人なのかと思う。涙を拭いたり、鼻水を拭いたり、愛をもって抱きしめたりしながら、私とともにいてくれる。私が逆だったら、同じように時間が過ごせるだろうかと思う。

それで、昨日泣きながら思ったことがある。恋人は身長が2メートル近くあって、けっこういつも抱き上げられたり、たまにおんぶされたりするのだけれど、この恋人の体の大きさは、私がもう一度子どものような体験をするために用意されたものなんじゃないかって。

先の一時帰国で実家に一緒に帰ったとき、恋人に抱き上げられた私を見て、母は嬉しそうだった。あ、だめだ、この一文を書いたら急に涙がこみ上げてきた。なんだろうこれは。

ちょっと涙には我慢してもらって書くと、母は近くにいた父に嬉しそうに話しかけていた。冗談を交えながらも、長子である私が誰かに子どものようにされている、言い換えれば子どもが親から受けとるような愛を渡されている姿を見て、喜んでいたのではないかと思う。


恋人のおなかと母との記憶


恋人のおなかに頭を乗せて、恋人の足の間にはさまれた私は、子どもの頃の母との時間を思い出した。子どもの頃の私は、昨日の私が恋人にしてもらったのと同じように、母の足の間にはさまれて横になるのが好きだった。

母のおなかはやわらかい。と書くと怒られるかもしれないけれど、子どもの頃というよりは、大人になってから母のおなかのやわらかさを知った。それくらい、子どもの頃の私は勝手に大人になったふりをして、母に甘えることをせず、母の体にも触れていなかった。

でも、昨日の私は恋人のやわらかいおなかに頭をおいて、反射的に母のことを思い出した。それくらいに一瞬で記憶がつながった。

昨日の朝までの私は、また恋人にイライラしながら過ごしていた。ほんとうに子どもみたいだなぁなんて思いながら。

でも、昨日の夜の恋人は、私にとって母のようだった。大きな体で私を包んでくれて、おなかのやわらかさが心地よくて、私は子どものようだったし、その感覚に任せて泣いた。とても不思議な時間だった。


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