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シンギュラリティと木星新周期

 芸術作品と出会い、その後の人生が変わることや過去の出来事の解釈が変わることがある。出会ってすぐに変化を体感した作品や、数分から数年経ってから変化に気づく作品もある。ここでは、作文とパソコンに苦手意識を持っている作者の作品から得られた人と芸術の関係性について述べたい。
 iPhoneの画面に表示されている文章は、作者が送信した作品である。スマホ、文字などを使い、作者が生まれた時代の中で、作者自身が過ごしてきた時間から得た生きるための教えを説いた作品である。作者が苦手なものを使い、わざわざ困難な時空に身を置いて描いた文章を読んで20分後、飲んでいたワインの味が変わったことに気がついたが、ワインが変わったのではなく、味覚が変わったのである。数時間前に栓を開けられ、カップに移され、空気に触れていたワインは物質的に変化が起きているが、「美味しい」と体感するのは、味覚があるからであり、味覚の変化とも捉えられる。iPhoneの画面にある視覚から得た情報が味覚、身体に変化を起こしたのである。作文やパソコンに苦手意識を持っていても、それらを使って、作者は人を変えることができたのである。
 このように作品から作者の様々な意識が読み取れ、それは鑑賞者に委ねられるが、作者が作品に込めた本質を鑑賞者は変えることはできない。これは、この作品を通して、作者が私に教えたかったことである。そして、触れたものを変化させ無限に影響を与えるものごとが芸術であると私に教えてくれたのである。
 以上のことから、人は、多くの作品を作り続け、様々な芸術作品に出会い、人生や過去、体や意識を変えてきたが、本質は変わらないのである。
 毎日iPhoneに触れることが自然になり、変化に気が付かず、もしかしたらすでにシンギュラリティ元年を迎えているのかもしれない。だがそれは人と芸術の自然な関係なのではないだろうか。
 魚座に滞在中の木星が、明日牡羊座に移動する。12年かけて12星座を1周する木星の新しい周期がもうすぐ始まる。今までの12年を振り返り、終わりと始まりの時に、これからどんな12年送りたいか考えながら過ごす予定である。

金蛇水神社「藤と魚」

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