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和合亮一さんの「詩の礫」から派生した 礫を起点に波紋のよう奇想は巡る
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#感情

踊る阿呆に見る阿呆う

踊る阿呆に見る阿呆う

感情なんてその時その時の一瞬の揺らぎなわけだしその時その時の好きって感情だけが特別でずっと変わらないでそのままで続くだなんて幻想でしかないし期待する事も思い込むこともできないから好きって言ってでも嫌いってそんな曖昧なもこもこな私は私は結局気分次第さなもので気分で人を振り回しかねないと想像ができるから
あいだのこいだの
に関われなくて
踊ってしまうよ

鯉のビリヤニ

鯉のビリヤニ

不意に打ち上がった花火の余韻は
煙が
火薬の匂いが
音の反響が
映った残像が
空から
残滓がなくなって
花火なんて上がりませんでしたよ
いつもの
なんの変哲もない
あなたが
気にもとめない
夜しか広がっていませんよ
んて
顔をしだして
意識なんてしてませんから
お互いに
なんて距離感になって
消えるの
そんな花火みたいな
感情の起伏を恋と呼ぶなら
死ぬまで終わらない花火を
期待なんてできない
私は

へいへいぼんじん

へいへいぼんじん

雨ニモマケズ風ニモマケズ

吹雪の中

ぶつぶつ念仏

唱えながら

歩を進める

般若心経

ケンジミヤザワ

この肉体をブーストしてくれ 

私は

超サイヤ人にはなれない

平凡地球人さ

怒りと悲しみをミックスした

ハイブリッドな陰陽では

覚醒なんてできない

欺いて感情

つまらない回想

じきにはじまる走馬灯

ただの言葉です

ただの言葉です

私の声は小さい

囁くように聞こえない伝わらない聞き返される聞き間違われるそれでも声は小さいままで囁き続ける大きな声には感情が宿るねただの言葉を残しておきたい

水中で呼吸する鯉

水中で呼吸する鯉

思考として定まらない感情は 
ポコポコと浮かんでは弾けて消えています
記憶にも

記録にも

残らない
あぶくは
すでに
そこに
無きにしもあらず

過去は否定できない
現在を肯定できない
コインロッカーに情感を詰め込んで

300円
ロックスルー

忘れたふりした情感を

鍵を取り出し観察して

ポケットに突っ込んで

居心地の悪いふとももの異物は