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【前編】A-Co-Labo×flasko「研究者の履歴書」一部記事のご紹介!!

今回はA-Co-Laboとflaskoの共同企画「研究者の履歴書」のご紹介です!

全員で10名の方に執筆を依頼しており、前編の今回は記事を一部抜粋して、6名分の記事をご紹介いたします✨
全文読みたくなっちゃうこと間違いなし!ぜひ、多彩なパートナー達の研究内容や人柄をチェックしてください☺


研究者の履歴書とは?

本シリーズ【A-Co-Labo研究者の履歴書】では、flaskoのサポーターであり、研究知のシェアリングサービスを行う株式会社A-Co-Laboに登録している多様なパートナー研究者たちが、自身の研究内容とともに、研究者としての歩みや考え方を伝えていきます。


企画の経緯と驚きについては、こちらのnoteでご紹介しています。↓



科学者をもっと身近にするサイエンスメディアflaskoとは?

国内外の多様な研究者やその研究内容、日々の疑問などを発信しています。科学者を誰にとっても身近な存在に変え、オープンサイエンスの実現とサイエンスコミュニティの活性化を目指しています。


人工研究者作りを目指す髙木さん


髙木志郎さんは人工知能と人間の間にはまだまだ大きなギャップがあると感じていて、どのようにすれば人工知能が研究を遂行するための能力を獲得できるのかに関心をもち研究されています。


※下記は記事の内容を一部抜粋しています。

研究目標は「人工研究者」を作ること

私が研究で目指していることは「人工研究者」を作ることです。

研究をする上では「言語を使った思考」を行えることが重要です。言語を操る能力は,人間を他の生物と分け隔ている重要な能力でもあります。私は現在「どのようにすれば機械が言語を獲得できるのか」に興味を持っており,とくに「機械に言語とこの世界との対応を学習させるにはどうすればいいのか」という問題に取り組んでいます。これは言語を使ってこの世界について考えるための重要なステップで,多くの研究者が取り組んでいます。

言語を獲得するために重要な能力は,研究において重要な「仮説を立てる能力」とも関係しているのではないかと私は考えており,この問題はその意味でも重要な問題であると考えています。

認知科学という分野では,「言語を獲得する上では人間がもっているある種のバイアス(偏り)が重要なのではないか」ということが指摘されており,実際に乳児や動物を対象にしてこの説を裏付けるような実験結果が報告されています。認知科学者たちはこのバイアスが仮説を立てる能力とも関係しているのではないかということを指摘しているのですが,私はこの考えは人工知能による計算機上での言語獲得を考える上でも重要なアイデアのではないかと考えています。そのため,目下この仮説を検証するための研究に取り組んでいます。

その他記事内では、
未知を解き明かす研究者への憧れ
独立した立場で納得感ある研究をしたい
・研究成果をきっちり発信していきたい
についても書かれています。全文はこちらからご覧いただけます。↓


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理科教員経験と学習科学の知見をもつ漆畑さん

漆畑さんは科学教育の場面で起きる「教える」と「学ぶ」の関係やプロセスを評価し、学びをもっとより良いものにしていくためにどんなことができるかを検討する研究をされています。

※下記は記事の内容を一部抜粋しています。


ひとはいかに学ぶか?
どうしたら学びをよいものにできるか?

私の研究は「ひとは、いつ、どのように学んでいるか(学ぶのはなぜ難しいのか)」をはっきりさせることを目標の一つに掲げています。

学習の経験は誰にでもあることですが、その経験は一人ひとりの中で閉じてしまっていて、他人と共有できる形になっていません。
また、教育実践の研究も、ある指導法の効果を確かめるために、実践前と実践後、あるいは指導を受けたグループと受けていないグループを点数で比較するという研究は多く行われてきましたが、その指導を行うことで実際にどのような学びが生まれているのかに着目したものは多くありません。
参加する人や場所、その日の天候などの条件が完全に同一の学習環境は現実的にあり得ないですから、研究でせっかく知見が生まれても、それを一般的することがこれまでは難しい問題でした。

けれど、最近は「学ぶ」や「教える」が生まれる環境を記録することがとても簡単になってきました。例えばワークシートをスキャンしたり、学ぶプロセスを録画し、AI技術で文字起こしすることもできます。オンライン学習であればこれに加え、アクセスや編集のログなどの詳細なデータも残せるようになってきました。
私は学びの見える化を通じて、ひとはいつ、いかに学んでいるのか、その詳細を明らかにし、その知見からさらにより良い学びが生まれる環境や活動を創っていきたいと考えています。

その他記事内では、
理科の教員でありつつ「学びの研究者」でもありたい
「正答」よりも「誤答」の方が奥深い
オンラインとデータ活用によるウィズコロナ時代のより良い学びを追求
についても書かれています。全文はこちらからご覧いただけます。↓


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新たな蓄電池の実現を目指して研究をしている引間さん

引間さんは、軽く小さく長持ちする、これまでにない新たな蓄電池の実現を目指して研究をされています。

※下記は記事の内容を一部抜粋しています。

蓄電池の研究を通して
「充電切れの心配のない世界」を実現させたい

私は「究極的にエネルギー密度を高めた畜電池」を生み出すことを目指して研究をしています。
現在の畜電池は(皆さんも不自由に感じたことがあると思いますが)重くて大きく、すぐに充電が必要になります。このため、本来であれば“脇役”であるはずの電池が足かせとなり、AIロボットや空飛ぶ車などの次世代デバイスの普及を阻んでしまう可能性が生じています。

私はそんな畜電池に関する研究を進めることで、軽くて小さい電池を世に生み出し、充電切れの心配がない世界を実現したいと考えています。さらには、そのような蓄電池を搭載した様々なスマートデバイスが普及し、情報を収集、処理、改善に役立てられるようにしたいと考えています。人が苦手な部分は自動化し、少しでも個人が「やりたいこと」「楽しいと感じること」に充てられる時間を増やす。そして地球環境と共存しながら、人々がより幸せに豊かに過ごせる未来社会の実現に貢献したいと思っています。

その他記事内では、
全固体リチウムイオン電池の実用化に向けた3つの研究テーマ
大学での研究を選んだ理由
材料研究の醍醐味とは
・研究者兼教育者として目指すもの
についても書かれています。全文はこちらからご覧いただけます。↓



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企業内エンジニア兼研究者として数々の研究開発に携わってきた棚橋さん

棚橋さんは本IBMやサムスン電子の企業内エンジニア兼研究者として数々の研究開発に携わられてきました。

※下記は記事の内容を一部抜粋しています。

2つの大手IT企業で
エンジニア兼研究者として活動

私は、日本IBMやサムスン電子といった企業内で30年以上にわたりエンジニア兼研究員として活動してきました。これまで取り扱ってきた製品は、プリンター、ノートPC、テレビからスマホまでの「液晶ディスプレイ」やOLED、HDD、そしてソニーのPS3に使われているCPUなどです。
T企業内では、スピードが速く案件も数多く出てきますので、その場に応じて研究テーマが決まります。例えば、コンピューターシミュレーションによる設計・品質評価・基礎研究に関して、応力、振動、電場、磁場、流体、光学、熱などの実際の部品に発生するであろう物理現象を再現したり、機械物理系のトライボロジー分野で金属材料の原子レベルでの組成分析、五感の評価法で動作感触の自動測定法やディスプレイなどのムラの評価法なども開発してきました。液晶デバイスを用いたデジタルホログラフィーの研究、3Dディスプレイなども手がけたことがあります。

その他記事内では、
パソコン好きからIBMへ入ったけれど
製品の問題解決のため大学院で研究
不具合原因の究明に感じる面白さとやりがい
・面白さの追求が本質を見極める目を養う
・教育者として未来の技術者研究者を育てたい
についても書かれています。全文はこちらからご覧いただけます。↓


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大学生のメンタルヘルスの研究と、学生に対して心理面でのサポート活動を行っている堀田さん

堀田さんは大学生のメンタルヘルスのアセスメント方法に関する研究と、障害のある学生に対する就労支援モデル構築に関する研究をされています。

※下記は記事の内容を一部抜粋しています。

心理「学」との衝撃的な出会い

2005年の春、晴れて第一志望の大学に合格し、期待に胸躍る私に待ち受けていたのは、衝撃的な心理「学」との邂逅でした。

先生「今から心理学の講義を始めます。最初に見ていただくのはマウス(ネズミのこと)の性行動に関する実験の様子です」

……はて? 先生は何か授業科目を間違ってしまったんだろうか。心理学って、人の心に関する学問じゃないの? もしくはマウスさんという人の性行動の話? そんなこと授業で見せて大丈夫なの? それとも先生のジョーク?淡々と説明する先生をよそに、混乱する私。その日の講義のことはよく覚えていません。しかし、その後も神経伝達物質、錯視、統計などなど、当時の私にとっては「心理学」という言葉にリンクしない講義が展開されていきました。
とは言え、大学生は単位を取らなければ卒業できません。その後、一応まじめに講義を聞き続けた私は、あることに気づきました。それは、心理学とは心を多様な視点や手法で捉える学問なのではないか、ということです。
同時に、心理学では人の心は「わかる」のではなく、「わからない」ことが前提の学問なのではないか、とも思い始めました。

その他記事内では、
答えのないことに応えることの面白さ
木を見るから森も見えてくる
・自分らしい人生を送れるように寄り添いたい
についても書かれています。全文はこちらからご覧いただけます。↓


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細菌集団の研究を通して生態系の秘密を解き明かそうとしている三木さん

三木さんは、環境中の細菌(バクテリア)集団に注目し微生物の多様性の維持すべきレベルの特定を可能にする手法の開発を、他の多くの研究者の方々と一緒に進められています。


※下記は記事の内容を一部抜粋しています。

風の谷のナウシカとSF映画に影響を受けて

私が研究者を志したのは、宮崎駿監督の映画版『風の谷のナウシカ』を観たことがきっかけです。映画では、自然環境を破壊する科学文明と「エコロジー(学問分野としての生態学ではなく、自然と調和した生き方という意味)」の対決という単純な図式であったため、子供にも分かりやすく、環境問題に興味を持つきっかけになりました。

しかし、その後オリジナルの漫画版での複雑な世界観に大きなショックを受けました。特に「自然」に見えるものが自然のありのままの姿ではないという(ナウシカの世界での)衝撃の事実、そして最終的には科学技術に頼らずに生きて行こうというナウシカの決断には大きく心を揺さぶられ、それまで科学や技術に対して漠然として抱いていた単純なイメージが全否定された気分となりました。
それでも(当時の気持ちの切り替えの記憶があいまいなのですが)科学の力で何とかなるとの信念が徐々に形成されていきました。それ以外にも数多くのフィクション(宮沢賢治の小説『グスコーブドリの伝記』や映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ツイスター』、そして『エヴァンゲリオン』等)で描かれる科学者の姿に憧れを抱き続け、当時生態学のメッカであった京都大学の理学部で学んで生態学者になりたいとの夢を追うようになりました。

その他記事内では、
生態系の維持に不可欠な生物多様性
・生物多様性はどこまで減らしてもよいのか?

生態系の変化を定量的に予報する
・生き物好きではない自分とジェネレーションギャップ
・生物多様性に関する環境基準づくりを目指す
についても書かれています。全文はこちらからご覧いただけます。↓


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「A-Co-Labo研究者の履歴書」は今後も順次アップされていきますので、ぜひ楽しみにしていてください!
flaskoのTwitterでは最新情報をご覧いただけます。
→ https://twitter.com/flasko_tech

またflaskoでは研究内容や自身について、関わっている・興味のある分野のエッセイやコラムを寄稿していただける方を募集しています!
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