死ぬことすら出来ない辛さ 39 〜誤嚥性肺炎

継続的にパンが食べられなかったのは残念だったけど、仕方ないと思うしかないわね。

そんなことよりも、最近痰の量が増えて来たように感じる。

サチュレーションは97〜98%で変わりないけれど何かおかしい。

看護師さん。胸の音聞いてくれる?

聴診器を使って胸の音を聞いてもらうけど、特におかしな音はしないと言われる。

おかしな音はしない。大丈夫と言われても大丈夫じゃない。だって痰の量が増えてきていると思うから。

問題なければ増えないでしょう。

往診でも大丈夫と言われた。

それでも心配。


9月になっても相変わらず暑い日が続いている。

洗濯物が乾きやすいのは良いけれど、やっぱり暑いから外には出たくない。
何度誘われてもお断り。

それよりも、最近は痰の色が黄色くなってきている。
黄色い痰は硬いため持続吸引では引けない。
そのため吸引が必要になっている。

痰が黄色くなって数日後の往診で誤嚥性肺炎の診断を受け、抗生剤の点滴が始まった。

点滴の水分量が増えたこともあり、痰や唾液の量が増えて、一回の吸引に20分以上かかるようになった。

抗生剤の点滴を開始して3日目。
唾液の量が相変わらず多いだけでなく、全身の痛みが増してきた。

痛み止めの貼り薬を使っているけど効果が得られなくなっている。
身体の向きを変えても痛みが和らがない。

頻回の吸引や身体の向きを変える作業は昼間は良いが、夜間は夫の負担を激増させた。

「 ごめん 」「 ありがとう 」と申し訳ない気持ちや感謝の気持ちを伝えるけど、たまに不機嫌な感じの夫を目にすると悲しくなる。

自分がここに居ても良いのか疑問に思える時がある。


身体の向きを変えるだけでは限界のため往診を依頼して来てもらった。

全身の痛みが強く、唾液の量が多いのは不安から来るもの。精神的なものが原因ではないか。

不安を軽減させるために抗不安薬の座薬が処方されたので試しに使ってみた。

痛みが和らいできたが、それ後のことをあまり覚えていない。

夫や看護師、ヘルパーの話によると、声をかけても反応がなく寝ていたようだ。

意識が朦朧とするくらい強い薬だった。

看護師の話によると、眠気は痛みの閾値を上げるのだとか。

意識が朦朧としていたことや、誤嚥性肺炎になったことで医師から食事と入浴が禁止された。

食べなければ体力の回復は見込めないのに、食べることを禁止されてしまった。

意識は丸一日朦朧としていたが、2日目から徐々に戻ってきた。

意識が戻ってきたことで唾液や痰の量も戻ってきた。


往診で採血をしたが、炎症反応は変わらず高値だった。
そのため、別の抗生剤に変更となった。

変更となったことで痰の色は黄色から白に変わり炎症反応も戻ってきたが、痰や唾液の量が多いのは変わらなかった。

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