老健でコロナワクチン予防接種地域に貢献しますよ

ものすごくリアルな話をしていきます。

予防接種が進まない現状が垣間見えるかも知れません。


介護老人保健施設には医師がいます。

医師がいるため入所している利用者さんや職員に対し、予防接種の問診票を確認してサインすることができます。

インフルエンザや肺炎球菌の予防接種だけでなく、今話題のコロナワクチンについても行うことができます。

コロナワクチンは薬1瓶で6人分の予防接種ができ、端数を破棄することがないようにと役所が受付となり、まだ予防接種をしていない福祉事業所の職員や地域住民を当てはめたりしています。

基本的に1回目の予約をすると、3週目に2回目の予防接種ができるように組み込むようですが、端数が出た所( キャンセル待ち含む )に当てた人は2回目の予約が取れなかったりします。


『 1 』 2 3 4 5 6 7
8 9【 10 】11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
『 22 』23 24 25 26 27 28
29 30【 31 】

1日に1回目の予約がとれた時は自動的に22日に2回目の予約となります。

10日なら31日とセットで予約となります。

( ※ 地域により異なります )

予防接種法によると1回目の予防接種から18日が経過していれば2回目が可能と記載されておりますが、役所管理のため計算しやすいように3週間としています。

更に、1回目の予防接種後20日を過ぎたら早めに2回目を行うようにと言われていますが、2回目の予約が取りにくいことがあるため接種後6週間までの猶予をもって組み込んでいるようです。


気付きましたか?

3週間目が先に埋まっているため新しい予約は自動的に更に後回しになっていることに。

1の週で予防接種を受けた人は22の週に2回目を行います。

『 1 』 2 3 4 5 6 7
【 8 】 9 10 11 12 13 14
{ 15 }16 17 18 19 20 21
『 22 』23 24 25 26 27 28
【 29 】30 31
          1 2 3 4
{ 5 } 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

8の週で受けた場合は29の週
15の週で受けた場合は翌月の5の週となります。

接種会場や医師、看護師の人数には限りがあるため無闇に接種者を増やすことができません。

1.8.15の週に予約が取れなかった場合、キャンセル待ちか、自動的に翌月12の週以降となってしまいます。


そこで、病院やクリニック以外にも医師が働いている老健で地域貢献のために力を貸してみようではないかと、施設長がやる気を見せてくれました。

注射器に吸ったりするのは我々看護師がやりますが・・・

老健で利用者さんや職員に予防接種を行い、余った分は地域の方にと最初に述べました。

余った分以外にも病院からワクチンを取り寄せて地域の方にと保健センターに協力したいことを伝えました。

すると、返ってきたのは

老健では地域の方に予防接種をすることはできない。
やるのならば敷地内にクリニックを開設しなければならない。

医師がいて看護師がいるだけでは地域の方に予防接種はできないと言うのです。

クリニックを開設するには登録が必要で、更に常勤の医師がいなければなりません。
老健の施設長をしながらクリニックの院長を兼務することはできないため、残念ながら協力することはできないとのこと。

医師がいて、看護師がいて、予防接種会場を作れるのに法律がそれを邪魔する。

なんとも不思議な世の中ですね。

医師不足で歯科医師の手を借りるのはまだしも、薬剤師や臨床検査技師に注射させるなどと専門外の人たちにお願いするよりも、もっと良い方法があることに気付いてほしいと思いませんか?

医師がいて看護師がいる病院やクリニック以外の場所をもっと有効に使って下さい。

老健でやると利用者さんが感染する?

長時間おしゃべりしたり会食するわけではなく、利用者さんのいない場所で接種するため問題ないと思います。

職員が感染するのでは?

それは病院や他の接種会場も同じこと。
同様の対策で行えば良いだけのこと。

1日でも早く予防接種を望む人にワクチンがいきますように、老健を接種会場に認めてほしいですね。

よろしければサポートお願いします。この費用は看護や介護が必要な人達へ有効に活用していこうと思います