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#父
花より団子よりアラサーの娘が見たいらしい父。
今年はお花見、しましたか? 誰かと一緒に桜を眺めましたか。写真を撮ったでしょうか。
わたしの趣味のひとつは、健やかに生きてる父の『遺影スプリングコレクション』を撮ることです。けれど、実家のある横浜から遠く離れた長崎県に引っ越したことで、この趣味も満足に楽しめなくなっています。
▼『遺影スプリングコレクション』についてはこちらのnoteをご覧ください。
もう2年連続で、桜と父の写真を撮っていま
赦せるときが、ちゃんと来るんだ。
親子関係は難しい。ともに過ごす時間の中で、劣等感も幸福感もトラウマも愛情も、ぜんぶが積み重なっていく。ほどきたくてもほどけない、がんじがらめの中で息苦しくなるときもある。
こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
お父さんにインタビューをした。これが世に出るかは、ちょっとまだわからない。ただ、試しにと送りつけた友だちがこう返事をくれた。
「おもしろかったよ。わたしの読みたいものだなって思い
ぎょうざを食べた報告、30秒。
こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
今日の夕方、父に電話しました。トイレットペーパーやらがなくて困ってないか訊ねたのですが、全然平気そうでした。わたしもそうですが、やっぱりひとり暮らしだとそこまで一気には減らないものですね。
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「お父さん、どうしてたの」
「いま、家事をして、これからごはん用意するところ」
「ちゃんとつくって食べなよ」
「あ、このあいだ帰ってきたときにつく
白いのが気分なのかな。
実家でゆったり起きた。ここ2年ちょっと実家に住んでいた妹が引っ越して、なんだかがらんと広く感じるリビング。父は久しぶりにひとり暮らしになった。じぶんのためだけに食事をちゃんとつくるか心配だけど、家事はなんでもできるひとなので、そこは大丈夫だと思いたい。
父がこのあいだネット通販で買っておいてくれた、白いスニーカーをプレゼントしてくれた。パジャマのまま、履いてみる。
身につけるものを厳選している
生きてるって、レアだなあ。
実家へ帰省していて、今日は父と墓参りへ行った。まだ台風の影響で風が強く、お寺にもお墓にもひと気がない。いつもなら本堂の近くのテントでお線香や仏花を売っているのにそれもなく、不気味なほどがらんとしていた。風だけがぬるく吹きつける。
お水を桶に汲んでお墓へ向かうと、墓場はあちこちに飾られた枯れかけの仏花があざやかで、逆に墓石ばかりの空間の静かさと色の重さを際立たせていた。
「おじいちゃん、おばあち
お盆と家族と、距離感と。
知らないうちに、父は熱中症で倒れていた。
今週の月曜日に家の前の駐車スペースで車をいじっていたら、動けなくなってしまったらしい。わたしには連絡が来ないので、まったく知らなかった。今日、横浜の実家に帰ってきたわたしに「もう大丈夫」と言いつつ食欲がない父と、一日一緒に過ごした。
「熱中症だったから、家が散らかっているよ」という父、確かにいつもより家は雑然としていた。ずっと寝込んでいて、お風呂も入
父の遺影を毎年撮ること。
父の写真を撮る。ここ数年の写真の楽しみのひとつだ。
別に父は写真に撮られるのがすきじゃない。それにせっかちだから、カメラを向けてもすぐにどっか行く。
「すこしは立ち止まってほしい、もっと何枚も撮りたいのに……オールドレンズでマニュアルでピント合わせてるのに……」
なんて、そんなのわたしの勝手な都合だ。仕方ない。
撮られるのがすきじゃない父に「これは遺影だから!」と理由をつけて写真を撮らせて