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CINEMA REVIEW

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映画を観た感想を記録として残していきます。昔観た映画も掲載するかも。
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記事一覧

ゴールデンカムイ

ゴールデンカムイ

映画、「ゴールデンカムイ」を見た。原作漫画が人気で映画化となったようだ。日露戦争後の北海道で、伝説の埋蔵金塊の争奪戦が繰り広げられる。漫画の登場人物たちに寄せている役者たちが見ものだ。またアクションシーンは素晴らしく、見どころだ。先日みた「ゴジラ−1.0」でゴジラをはじめとするCGのレベルの高さに驚いたが、今回も熊や狼などの動物たちのCGは見事だった。日本の映画の技術も上がっているなと思った。

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ゴジラ ー1.0

ゴジラ ー1.0

山﨑貴監督作品

昨日、山﨑貴監督作品、「ゴジラ ー1.0」を見た。山﨑監督作品は「ALWAYS 三丁目の夕日」、「DESTINY 鎌倉物語」、「永遠の0」などいくつか見ている。「三丁目の夕日」はVFXを強く意識することなくノスタルジーに浸ることができた。「鎌倉物語」の方はどちらかと言うと、特殊効果を楽しんで見た。「永遠の0」は原作を読んでから見たのだが、映画では再び原作の感動を味わえた。今作品は

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ミッション・インポッシブル デッドレコニング Part one

ミッション・インポッシブル デッドレコニング Part one

映画「ミッション・インポッシブル デッドレコニング Part1」を見た。夏休み前にインディ・ジョーンズを見た時に予告編が流れたので、是非とも見ようと思って出かけたのだが、詳細を知らずに行ったので、これが「Part one」と銘打っているのに気がつかなかった。

このシリーズは欠かさずに見ているが、テレビシリーズ「スパイ大作戦」の単純なプロットからだんだんと複雑化してきて、最近では組織そのものとの対

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「インディー・ジョーンズと運命のダイヤル」を4 DXで見た

「インディー・ジョーンズと運命のダイヤル」を4 DXで見た

映画公開3日目の日曜日に「インディー・ジョーンズと運命のダイヤル」を見た。インディー・ジョーンズシリーズ5作目にして最終話である。勿論のこと今までの4作品は見ていて、あの「ダーダダッダーン、ダダダーン、、、」のレイダーズ・マーチを聴くともう見ずにはいられない。

80歳を超えたハリソン・フォードが今までと同じくらい、時には少し控えめにアクションシーンをこなしていることに脱帽する。1960年代に大学

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サン•ジャックへの道

サン•ジャックへの道

フランス映画「サン・ジャックへの道」(2005年)を観た。コリーヌ・セロー監督、出演はミシェル・ロパン他。ずっと前から見ようと思っていた映画で、いよいよサンチャゴ巡礼出発が3ヶ月を切ったので、配信で観ようと探す。ところがネット配信はなされていない。仕方なく近くのGEO店舗で「旧作」レンタルを探すがない。結局、GEOの会員となって宅配DVDを借りることとなった。

3人のきょうだい(兄、姉、弟)の親

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フェイブルマンズ

フェイブルマンズ

家族の物語

スティーブン・スピルバーグ監督、ガブリエル・ラベル、ミシェル・ウィリアムズ出演の映画「フェイブルマンズ」を見た。スピルバーグの自伝的作品ということが宣伝文句になっている。もちろんその通りだが、原題がThe Fablemansというので分かるように家族の物語だ。そしてファミリーネームの特徴からはユダヤ系の家族の話だと分かる。

冒頭の主人公サミーが初めて映画(「史上最大のショー」)を観

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オットーという男

オットーという男

マーク・フォスター監督、トム・ハンクス主演「オットーという男」を見た。2015年スウェーデン映画のリメイク作品。愛する妻に先立たれ仕事も失った年配の男が死を決意するものの、新たな隣人と触れ合う中で、生きることを選択していく物語。

オットーは気難しい男で、ルールやマナーを守らない人に対しては手厳しい。近隣でも職場でもしかめっ面で、気を許す人はいるようには見えない。しかし、昔からそうだったわけではな

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イニシェリン島の精霊

イニシェリン島の精霊

マーティン・マクドナー監督・脚本、コリン・ファレル主演の映画「イニシェリン島の精霊」を観た。数々の映画祭でノミネートや賞を取った作品だ。アカデミー賞にもノミネートされているようだ。

イニシェリン島はアイルランド本島の西にある架空の小さな島。映画の中では時折、アイルランド本島の方から砲撃音が聞こえ、煙が見える。時はアイルランド内戦時代だ。ただ、島民には内戦にも現実味が感じられず、どこか遠くの世界の

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インド映画 すれ違い

インド映画 すれ違い

家内が休みの日の朝、映画を見にいくと言う。何の映画か尋ねると、
ー インド映画。〇〇〇〇。(聞き取れず) 知らんの?
ー あの、映画のやつ?(映画を題材としたインド映画のつもり) 新聞にのっとったな。
ー そうやった?

夕食の時に感想を聞く。
ー 歌とか踊りとかあった?
ー うん。ストーリーは都合良すぎるやろっていう感じ。ノリノリで爽快感ありすぎ。
ー まさにインド映画、エンターテイメントやな。

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エンドロールのつづき LAST FILM SHOW

エンドロールのつづき LAST FILM SHOW

片田舎に住む映画好きの少年はお金もなく、こっそりと劇場へと潜り込む。見つかって放り出されたところを映画技師に拾われる。ある約束を交わして、少年は映写室への立ち入りを許される。映写室で見る映画の数々に魅了され、映写技師からは映写の仕組みを学びとる。映写室に残されたフィルムの切れ端を眺めては映画の場面に思いを馳せる少年は映画を作りたいという気持ちがますます強くなっていく。そしてついに少年は故郷を出て都

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ラーゲリより愛を込めて

ラーゲリより愛を込めて

瀬々敬久監督作品「ラーゲリより愛を込めて」を観た。二宮和也、北川景子主演、松坂桃李、安田顕、桐谷健太などが出演している。第2次世界大戦後、シベリアに抑留された日本兵の物語だ。

ストーリー

終戦直前に日ソ不可侵条約を破り、満州へと攻め込んだソ連軍。日本兵達は捕虜としてシベリア奥地へと送られ、強制収容所(ラーゲリ)で過酷な労働を強いられる。冬は零下数十度にもなり、食糧も十分ではない中で亡くなってい

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すずめの戸締り

すずめの戸締り

「すずめの戸締まり」を見た。新海誠監督の新作アニメだ。

ストーリー

災害列島日本とも呼ばれる日本。何年かおきに地震などの災害が起こる。日本列島の地下にミミズがいて、きちんと閉じ込めていないと、災いが起こる。要石でしっかりと押さえておかないといけない。でも時間が経てば緩みが出るのか、ミミズの出口を時折きちんと閉じてまわる必要がある。阪神淡路大震災も、東日本大地震も、緩くなった所からミミズが暴れ出

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ブレット・トレイン

ブレット・トレイン

デヴィット・リーチ監督、ブラット・ピット主演の「ブレット・トレイン」を観た。伊坂幸太郎の「マリア・ビートル」が原作だ。原作が出た時にすぐさま読んだ覚えがある。伊坂幸太郎作品の常で、さらっと楽しく読んだ。ただ、何年も経っているので、細かい内容は覚えていない。彼の原作は数多く映像化されていて結構見ているが、ハリウッド版のトレーラーを見ていて楽しそうだった。内容詳細を忘れてしまっているので、却って新鮮で

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異動辞令は音楽隊

異動辞令は音楽隊

内田英治監督、阿部寛主演の「異動辞令は音楽隊!」を見た。阿部寛演じる昭和の雰囲気を漂わせる刑事が音楽隊への異動を命じられる。コンプライアンスなんて言葉が通じない「刑事一筋30年」の熱血漢がハラスメントの投書がもとで畑違いの職場へ追いやられ、事件捜査から外される、という所から話が始まる。面白かった。その理由はいくつかある。ネタバレにならないように気をつけて書いてみよう。

ひとつには主人公の成長だ。

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