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#レコーディング

オーケストラの録り方

オーケストラの録り方

壮大な表題をつけてしまいました。あくまで一例ということで、「クレド交響楽団」さんを引き合いに、「オーケストラの録り方」をざっくりお話しします。

こういうことは「社外秘」であったり「お家芸」であったりするので公表する人も少ないと思うのですが、音楽はもちろん録音もまた趣味として楽しいものなので、趣味を深めていただくキッカケになればという思いもあって、(YouTube等でも)ノウハウをたびたび公開して

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火起こしと、フェーダー操作

火起こしと、フェーダー操作

火起こしをしながら、ふと思ったんですよね。

「あ、これ、フェーダーでバランス取ってる時に似てるな」って。

火種を作って風を送る。強すぎると消えてしまうし、弱すぎると火に勢いが出ない。

フェーダーも、上げすぎると特定の楽器音が目立ってしまうし、下げすぎていたら用をなさない。

目の前の情報(状況)を観察しながらバランスをとる。

自然に音楽が推移するように操作する。

自然に火が燃え移るように

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DPA4006 にノーズコーンをつけた時、ウインドスクリーンが抜け落ちないようにする方法【家庭にあるモノですぐできます】

DPA4006 にノーズコーンをつけた時、ウインドスクリーンが抜け落ちないようにする方法【家庭にあるモノですぐできます】

使うのは「輪ゴム」です!

ものすごくニッチで需要が無さそうな内容なんですけど、他のマイクロフォンでも「ウインドスクリーンがちょっとユルいな」ってときに応用できるので、試してみてください〜!

(ま、輪ゴムで指向特性がちょっと暴れるかも知れませんけど、そもそもウインドスクリーンをつけてますしね)

高さ3mになる、スーツケースで運べるマイクスタンド

高さ3mのマイクスタンドといえば、通常は車で運ぶもの……これを機内持込サイズに収めました。ただし、マイクロフォンは DPA 4060 等の軽量なものが前提です。

スタンド(ポール)とベースを合わせても1kg未満!

「機械を減らし、機会を増やす」Ultra-Light Recording において核となる、「マイクスタンド」のご紹介です。

會田瑞樹『風の祝〜琉球とアイヌの歌〜』(作曲:佐原詩音)

Listening Journey 第一弾は、會田瑞樹さんのヴィブラフォンをお届けします。録音機材は、機内持ち込みサイズのキャリーケースひとつ分!

會田瑞樹さんのホームページ
https://mizukiaita.tabigeinin.com/

収録:2022年11月2日 ティアラこうとう(江東公会堂)小ホール

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当チャンネルでは出演者を募集しています。詳しくはチャンネル概要をご覧くだ
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「記録録音」を、「より伝わる音」にする。

「記録録音」を、「より伝わる音」にする。

記録録音とはYouTube で演奏会やコンサートの動画をみていると、「この音、マスタリングしたらもっと伝わるのにな……」と感じることが度々あります。

特に公共のホールでは「マイクの影が出るから」「見た目に邪魔だから」などといった理由から、理想からかけ離れた(高い)位置にマイクロフォンが設置される傾向にあり、バランスの崩れた録音になってしまいます。

また、口笛のリサイタルから和太鼓の演奏会まで、

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ワンポイントで録ろうと思っていたけど、取りやめた理由

ワンポイントで録ろうと思っていたけど、取りやめた理由

録音を担当した作品(CD)が、もうすぐ発売となります。

大城みほさん(ソプラノ)と大谷環さん(ギター)による、『SOAR~天に遊ぶ』です。たしかコロナ禍の影響で収録が1年ほど延期になって、当初は「ワンポイントで挑戦しましょう!」と言っていたんです。

ワンポイントで録ろうと思ったけど、取りやめた理由それはですね……アーティスト(おふたり)が、「今すぐ録りたいオーラ」を放っていたから。

近江楽堂

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ベートーヴェン「第九」を8本のマイクで録る方法

この動画では概要だけお話しているので、技術的な内容を深堀りされたい方は、「録音note寺子屋」にご興味ある内容があれば是非お読みくださいね!

▶録音note寺子屋
https://note.com/486/m/m08817ded5e2c

出張録音 キャリーケースにパッキング

出張録音に向け、機材をパッキングしている様子です。

今回は、電車&タクシー移動になるため、

撮影機材 + 録音機材 + スタッフ2名

以上を1台のタクシーで移動できるのが条件。
(タクシーが2台になると経費がかさむのです)

かつ、キャリーケース(スーツケース)紛失に備え、手荷物にも予備機材を入れて行きます。

アタッシュケース1つで、オーケストラを録る!

YouTube連動記事です。テロップ入れるかわりに、こちらで補足しておきますね。

動画でご紹介した機材marantz / PMD661 MK2

DPA / 4060

koss / PortaPro

こちら紹介し忘れました。有線のタイプ。当時は5千円くらいで買えたのですが……ワイヤレスもあるのでご注意ください。

Etymotic Research / ER4SR

こちら、いつも持ち歩いて

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YouTubeチャンネル開設

YouTubeチャンネル開設

見切り発車で、YouTube 始めちゃいました。

ここ数ヶ月、登山系のチャンネルを見ていたら、改めて「動画、伝わるな〜」と思いまして。

ご挨拶は、3分で。

2本目はこちら。

不定期更新になりますが、テーマは、だいたいこの5つの予定です。

1.録音技術と「UltraLight Recording」
2.フィールド・レコーディング(自然音)
3.音楽家との対談、演奏の様子
4.趣味と実益を兼

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「ウィーン・フィル ニューイヤー・コンサート 録音現場潜入レポート」を、別の視点から紐解いてみる

「ウィーン・フィル ニューイヤー・コンサート 録音現場潜入レポート」を、別の視点から紐解いてみる

『季刊・オーディオ アクセサリー』2020 SPRING(176号)に載っているので、是非!

と、記事を書いた渋谷ゆう子さんから(ツイッターでのやりとりの中で)勧められ、買ってしまった(そういえば、発売当初に読んだ気もする)。記事を引用しすぎるのも気がひけるので、記事を読んでいる前提で、私なりの視点をあれこれ示してみたい。

大切なのは「マイクロフォンが邪魔をしない」こと渋谷さん曰く「マイク位置

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UltraLight Recording の前身

UltraLight Recording の前身

何年か前、「Ninja Recordings(ニンジャ・レコーディングス)」という事業をやっていました。キャリーケース(スーツケース)で全国出張録音するというもので、「せっかくの演奏会、もっと多くの人にとどけましょうよ!」という思いで。しかしながら宿泊交通費が経費にのしかかり、事業として優れたものではありませんでした。

そして今は名前を変え、「UltraLight Recording」というコン

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