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2022年12月の記事一覧

中央線は朝の色

中央線は朝の色

深夜2時半まで売れ残っていたおでんの大根は痩せなきゃ、と思いながら頬張るチョコバナナクレープと同じくらい美味しい。朝焼けと中央線のオレンジのグラデーションがあまりにも綺麗で、ああ中央線のその色は夕焼けじゃなくて朝の色だったんだ、と思った。夜明けを知らせる鳥の声に希望を見たことなんて一度もない。朝焼けと夕焼けはちゃんとピントを合わせないと今自分がどっちに生きているのか見失いそうになる。だから飛び込ん

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この一歩を証明したくて

この一歩を証明したくて

東京なのに磯の匂いがした。空飛ぶモノレールは宙を切って、労働の光を切り裂いてゆく。空から見下ろすイルミネーションはあまりにもちっぽけで安っぽくて泣きたくなった。ずっと私たちが必死に守っていた煌めきもあんなもんだったんだろうね。WHO IS BABY、今ランダム再生で流れているこの曲を聴くたびに、きっと私はこの夜のことを思い出すんだと思う。開演10分前に発券したチケットを握りしめて冬の空気を切り裂い

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冬は答え合わせの季節

冬は答え合わせの季節

早朝の澄んだ青は絶望の匂いがする。冬の雲ひとつない乾いた空気は絶望の匂いがする。だけど冬の朝っていちばん光に近いんじゃないかな。絶望って眩しすぎるから。絶望した時に何も見えなくなるのは光のなかにいるから、そこが爆心地だから。眩しくおどるプリズムたち。鋭く透明なその空気をきみは簡単に白く染め上げてしまう。そこにきみは生きていることを証明する。きみの温度が上がるほど、空気の温度が下がるほど、きみはきみ

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