ぺトリコール(髙木 春楡)

[Twitter 6q_dr] 雨の匂いが好き。雨上がりの匂いが好き。少し陰鬱で承認欲…

ぺトリコール(髙木 春楡)

[Twitter 6q_dr] 雨の匂いが好き。雨上がりの匂いが好き。少し陰鬱で承認欲求の高い小説書き。

最近の記事

恋だの愛だの

いつも書き出しを悩んでしまう。小説でもこういった、エッセイを気取ったものでも書き出しはいつも悩んでしまい、小説を手に取りどう始めているのか、エッセイを見てどう始めているのか確認してしまう。でも、どれも違い自由に書いていいんだと思うと、また更に分からなくなる。だから一度、分からないというところから始めてみようと思った。 結局、唐突に話は始まっていくのだけど。 恋がなんだ愛がなんだと、色々考えたところで答えたなどでないものなのだが、私の人生テーマである、不変の愛をつくづく難しい

    • 世界の異物

      人のことばかり考えて生きていても意味がないのだと思わされる。それでも、人の為に生きていきたいし、愛を原動力に生きていきたい。好意というものがなくなったことがないから、冷めるだとか、好きでなくなった相手のことをどう感じるのかとか、その気持ちがわからない。言われても理解ができないから、心の底から寄り添うことも叶わない。なんでなんだろうか、大多数の人間と同じにしてほしい。そんなふうに生きたい。なんで、私のことをこんなふうに作ってしまったのですか。泣きたい時に泣けるような人間であれ

      • 懐古と復帰の言葉

        季節は巡る。何度も何度も生きていれば巡ってくる季節達を横目に流されるままに生きてきた。紆余曲折、横道に逸れ続ける人生に飽きてきていたところだった。特別になりたいくせに、平凡に憧れ仕事は続かない社会不適合者的生活を続けていた私も、いつの間にか長く同じ職場で働いていた。 偶然ネットで知り合った彼女と同じ時間を共有することになるなんて、私は思ってもみなかったが出会ったその瞬間から、この人と長い時を過ごしてみたいと思った。 私という人間は、人と長く交際した試しのない人間なので、

        • 青春の笑顔

          お久しぶりです。そして初めまして。髙木春楡です。 新しい短篇を書きました。人からインスピレーションを得て小説を書くことが多い私ですが、今回の作品もそんなものになっています。人の人生って美しいんですよね。私好きなんです。生きている人間達の、死んだ人間達もですが、生きづらさを多少抱えながら生きている全ての人達が大好きです。 生きていれば、様々な選択に悩まされることがあります。楽な方へと流されることもあれば、茨の道へと足を進めていくこともあるでしょう。今回の物語は、自身の想いや自

          憧憬

          一目見ただけでは、忘れてしまうような子だった。強烈な個性があるわけでもない普通の女の子、俺が彼女に持った印象はそれだけだった。知り合いが参加している劇団に、脚本を書いてくれないかと、依頼されて、その劇団に見学に行ったときの印象だった。演劇が好きではあるんだろう。だが、どこか現実に屈してしまったように見えていた。屈折した人間。俺が、彼女の演技を見て思った印象だ。 俺にどこか似ている。俺は、諦めきれない人間だ。屈折した人間だと評されることは多い。ただ、夢が諦めきれない。私の表現を

          回帰

          僕は、誰かへ向けて書いた小説で、真価を発揮する人間だと思う。ただ、自身の描きたい物語それもいい。好きだし、面白いと思う。それでも、誰かへ向けた物語は、僕の世界そのものだ。誰かへなんて言ってるのに、それはどこまでも自分本位。なのに、どこまでも綺麗なものだ。それが他人からも理解してもらえるものかはわからない。それでも、きっと誰かの心へ、刺さって抜けない、そんなものになる。ふとした瞬間に、この物語を思い出せばいい。恥ずかしげもなく、他人への気持ちを吐露している人間を、思い出せばいい

          心よ心、今日は何処へお出掛けですか。

          卒業式したいからさ、付き合ってくれよ。こんな言い方をするなんてどうなんだと思ったが、人と関わりを変える時、僕はそんな言い方をする。 昔から、自分に自信のある人間ではない。僕が綺麗だと思ったものを、他人が綺麗だという自信がないそんなものだった。ただ、僕が素敵だと言った人間は、誰しもが素晴らしいと思うだろう。そんな、他人への肯定が強い。変な所に自信があるのだなと、第三者視点の僕が、囁く。 僕への興味がなくなった人間、そんな人間を好きで居続けるにしても、僕の心が疲弊していくだけだ。

          心よ心、今日は何処へお出掛けですか。

          一周年らしい

          僕のnoteを待っている人なんていないけれど、久しぶりです。最近は小説を書くことすらまともに出てきていない自堕落な生活を送っています。 僕にしては珍しく仕事を真面目に取り組んでいますが、それが原因とは言えないでしょう。 僕はきっと特別な存在ではなくて、ただの社会の波に飲まれるような一般市民。 それが悲しくて悲しくてたまらない。 ずっとずっと、特別になりたいと思って生きている。人とは違う存在なのだと信じて生きている。それでも、悲しいことに僕はどこまでも平凡だった。 僕は自分自身

          恋に生かされている

          私は、恋というものに生かされている気がする。 だが、恋に生かされるとは他人に生かされているようでどうにも、納得はしたくないものだ。それでも、私は恋に生かされているのだ。 誰かを必要とすることで、生きている。私は私自身の価値では生きていけない人間なのか。そんなふうに考えていると、心が参ってしまうものだが、大切な人の為に生きていると言えば、少しだけ気分も良くなるというものだ。 私の人生は、恋多き人生と言っていいだろう。惚れやすい人間、言い換えれば人のいい所を見つける天才なの

          恋に生かされている

          早朝

          早朝、駆ける自転車。僕の向かう方角は灰色の空。晴れ渡る空が見えることはない。大好きな雨の匂いに降る小雨。濡れることへの不快感はなく、清々しいとさえ感じてしまう。 自転車を止め、後ろを見ればこの世界を照らす朝日が僕の背中を照らしている。僕の進む方角とは別のその色は、彼女の純粋な笑顔のように見えた。 僕の進むこの道は、曇り空へと繋がり僕が得ることの出来なかった輝かしい朝日から遠ざかっていく。 掴めればよかった。過ぎ去った輝かしいものを僕は振り返って眺めてしまう。僕は、あれを

          昔の話#2

          こういう文章を書いていると、反応があるないでやる気というものは変わってくるなと思いました。反応なかったけれど過去の話を待たさせていただこうと思っています。 小学校の頃、私は活発な人間でした。 授業では積極的に発表していたし、前に出ることが好きだった。 夢というものを抱く時も、目立つもの叶うか分からないようなものを描いてばかりだった。 芸人になりたいと思ったり、漫画家になりたいと思ったり、マジシャンになりたいと思ったりと、自己顕示欲の塊だったように思う。 それは、私

          昔の話

          前回、昔の話でもしようかな。なんて確か言ったと思うので、過去の話をしますね。 私が記憶する最後の記憶は、父と二人でボロいマンション(マンションと言っていいか怪しいが)に住んでいた記憶だ。そこには、テープの飛び出たビデオがある整頓されているとは言えない部屋だ。情景が出てくるだけで、なんの物語もない記憶。 しっかりと記憶に残っているという話であれば、私の昔話は曾祖母と暮らしていた頃からのものになるだろう。 初めの頃は、母もその家にいた。家というには家らしくない場所で、そ

          過去に失った物の話

          昔は、どこまでも自分勝手で自由だった。 小学生の頃、何にでもなれると思っていたし、大きな夢ばかりを追いかけていた。小さな夢なんていらない。大きな夢を叶えることだけが自分の人生だと信じて疑ってなかった。純粋で何より美しかった。 それでも、人は変わってしまう。 あの頃の美しさは、いつから消えてしまったのだろうか。自分勝手さはどこに消えてしまったのだろうか。今でも大望を抱き続けていることには変わりない。それでも、あの頃のような純粋で美しい自分勝手な心は失われた。 周りを気

          過去に失った物の話

          歳をひとつ重ねて

          日付が変わる前、携帯の画面とにらめっこをしている私の姿ほど、純粋で滑稽なものはないのではないだろうか。日付が変わった瞬間に送られてくるメッセージは年々なくなっていく。皆、環境が変わり、社会人になり忙しくなっているのだろう。仕方のないことだと自分に言い聞かせる。 それでも、変わらずに祝ってくれる友人達もいる。電話を繋げていた友人からハピバと言われ、0時を数分過ぎた後に、遅れてごめんと言いながら祝ってくれる友人もいる。 変わっていくもの、変わらないもの。 移り変わるこの世

          初めまして

          初めまして。 雨が大好きな物書き髙木と申します。 初めてのnote投稿ということで、自由に書いていけたらいいなと思っております。 まず自己紹介がてら、noteを始める経緯のようなものを、話していこうかななんて思っております。 noteというものの、存在自体は知っていたと言えば嘘になる程度にしか知りませんでした。言われてみれば、これを目にする機会はあったなと。それでも、詳しくどのようなものか調べるようなことはなかったのです。 ただ、Twitterで素敵な文章を書く人