心よ心、今日は何処へお出掛けですか。

卒業式したいからさ、付き合ってくれよ。こんな言い方をするなんてどうなんだと思ったが、人と関わりを変える時、僕はそんな言い方をする。
昔から、自分に自信のある人間ではない。僕が綺麗だと思ったものを、他人が綺麗だという自信がないそんなものだった。ただ、僕が素敵だと言った人間は、誰しもが素晴らしいと思うだろう。そんな、他人への肯定が強い。変な所に自信があるのだなと、第三者視点の僕が、囁く。
僕への興味がなくなった人間、そんな人間を好きで居続けるにしても、僕の心が疲弊していくだけだ。自信のなさが僕の首を絞め続ける。相手は、興味を持っていない。興味を持つわけがない。僕はただの、一般人Aにもなれない、エキストラの一人。そんなふうに考えているのに、相手は、誠実だった。わかっていたはずなのにな、僕は自分を信じれなかった。相手のことは信じるのに、自分を信じることが出来ないから、相手を勝手に判断してしまう。そんな人間ではないのにね。嗚呼嗚呼、馬鹿らしい馬鹿らしい。
愚かしい人間を、どうか神様を裁いてくれ。捌くのは自分自身だろと、神視点の僕がまた囁いてくる。
うるさいうるさい。消えてしまえ。俺はお前なのだから、消えるはずがないだろ。僕だと言うお前も、俺だと言うお前も、私と言ってるお前も、全てが自分だ。変わらない変わらない。
悲しいよ。哀しいのかな。いや、それさえもわからないさ。自分の心が、いつも何処にいるのかわからない。僕の傍から離れて、旅をしている。色んな人の心へと旅を続けている。
今日は誰の元へ、向かっているのですか?
答えてはくれない。僕の心は、僕のものなのに、僕のいうことを聞いてやくれない。
思考だけは、一丁前に周り巡るからタチが悪い。心の伴っていない思考が、僕の為になるのかい。どうなんだろうね。
空の色が、僕の心を写していくようだ。今日は、曇り空、いつ雨が降ってもおかしくないような、そんな空。
最近買った、少し高めの服を着て、気分がいいはずだが、それでも、曇り空。だって、僕の心が、今日は曇り空の人へ訪ねて行ってるからさ。訪ねて行ってるんだ。

いやはやいやはや、心の旅よ早く終わり、僕のところに戻ってきな。夜だけ戻ってこられても、困るのさ。夢の中で戻ってきても、僕にはどうすることも出来ないのだからさ。
心よ心、僕の心、今日も元気にいてくれよ。
一緒になったら、沢山遊ぼうよ。どこまでも、一緒に旅をしたいからさ。僕らは、そろそろ一緒になってもいい頃だからさ、結婚しようよ。

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