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自分と合わないメンバーとの関係構築の5段階/しくじりマネジメント

自分とは合わない部下(以下、メンバー)、合わない後輩、職場にはいろんな人がいると思います。合わない人とは極力関わりたくないなーと思ったりすることもありますが、そうはいかないことってありますよね。

以前に『苦手なメンバーと付き合うための逆転の発想』というタイトルの記事では、苦手なメンバーに対する考え方について『苦手だから付き合わない、関わらないということではなく、自分にとってもプラスとなる存在であることを認識すべき』ということを書きました。

今回はプラスに捉えようとしているものの、それでも苦しい方へ。特にうまく関われない自分はダメな上司・先輩なのではないかと感じてしまっている人にぜひ読んでいただけると嬉しいです。

部下を好きにならないといけないという固定概念

マネジメントにおいて大事なことは”メンバーを愛すること”という考え方が良く本にも書いています。否定はしないし、むしろ個人的には賛成派ですが、全てのメンバーを愛することって現実的には難しいですよね。それに平等に愛情を注ぐのは更に難度の高いことだと思います。

僕のこれまでのマネジメント経験では少ないときは6名ほど、多いときは20名を超えるメンバーを抱えたこともありました。当然僕にも人の得意・苦手はあります。そして、正直に白状すると好きなメンバーもいれば、そう思えないメンバーもいました。

では、メンバーに好き・嫌いがあることはダメなことなのでしょうか。

個人的には、別に構わないと思います。

そもそも、マネジメントの担う役割とはメンバーに好かれることでもないし、メンバーから信頼を得ることでもないと思います。あくまで、”組織を率いてゴールに導くこと”であり、その手段として、メンバーの力を最大限発揮するために信頼構築をするのだと思います。

メンバーを好きになれなくて、苦しんでいる組織のリーダーの方々。別にメンバーを好きになれなくても問題ないですよ。現状の人間関係・信頼関係がどうなっているのか。それによる影響の有無について理解しておくことが大事なのだと思います。


信頼関係の目指す状態と現状のGAPを小さくする

問題ないとは言っても、好きじゃないメンバーとの関係は信頼関係が構築できていないことがほとんどだと思います。前述のとおり、それによってメンバーのパフォーマンスに影響がないのであれば問題ありません。ですが、信頼構築ができていない影響として、メンバーの心理的安全性が担保できていない。心理的安全性がないことによってメンバーの本来の力が発揮できない。そしてゴールに到達できるかどうか分からない・・・
そんな状況であれば、やはりメンバーとの関係を改善することが必要です。

僕自身にもメンバーを好きになれなくて苦しんだ経験がありました。
・ 聞いたことにしか応えてくれない
・ 本音で話してくれている感じがしない
・ 表情がみえない。全く笑ってくれない
・ 仕事を依頼すると嫌そうにしている(気がする)

メンバーと本音で語り合い、お互い切磋琢磨しながら、信頼関係を築きたい・・・

残念ながら、そんな理想からは程遠い状況です。

どうにかしなきゃと思い、何かと理由をつけてMTGをセットしてコミュケーション量を増やしてみました。本音を話してもらえるようにぶっちゃけ話を伝えるようにしてみました。表情がみえないので冗談を織り交ぜてみたりしました。急な仕事の依頼は極力しないようにしました。

結果的に関係性は全く変わりませんでした笑

後々、知ったことですが、ワザとらしい僕の振る舞いは逆に不信感を与えてしまっていたようです・・・振り返ってみると、そのメンバーとのやり取りの中には2つのしくじりがありました。

しくじり①:理想と現状のGAPの大きさに気付かない

信頼関係が全くない状態だったにも拘わらず、どうにかしなきゃと理想状態を目指していたことで、完全に一人で空回りをしていました。当たり前の話ですが、信頼関係とは積み重ねるものであり、急にできることはないのです。

ではどうするかというと、理想と現状にGAPが大きい場合、マイルストンを設定することが重要です。ビジネスの基本ですね。人間関係においても同様です。僕の経験ではメンバーとの関係性においては5つの信頼段階があると思います。

信頼段階①:
聞いたことには応えてくれる。理不尽に否定されることもない。ただし裏では上司の批判・文句を言っている。

信頼段階②:
こちらの話を考えながら聞いて理解してくれる。話に違和感があれば、その場で質問をしてくれる。ただし裏では上司について何を言っているのかは分からない。

信頼段階③:
会話を覚えてくれている。総合的にはメリットのある存在として認知している。周囲には良くも悪くも上司の話は何も話題にならない。

信頼段階④:
肯定的に会話してくれる。基本的に信用していて期待に応え合おうとするGIVE&TAKEの関係。周囲に上司の話題を出してイジる。

信頼段階⑤:
話に共感してくれる。尊敬や憧れのような無条件での相互信頼があるGIVE&GIVEの関係。周囲に上司を自慢する。

常に全メンバーに対して、⑤を目指すのではなく、まずは③を目指すので良いと思います。また、メンバーによっては④以上の関係を構築することはできないということもあると思います。

メンバーとの信頼関係が構築できなくて困っている方、まずは自分とメンバーがどの段階にあるかということを理解することから始めてはどうでしょうか。

しくじり②:メンバーからの見返りを求めていたこと

2つ目は”そういうタイプのメンバーもいる”ということです。表情が豊かなメンバーからするとリアクションが薄いメンバーを見ると「反応が悪い。何か不機嫌な気がする」と思いがちですが、それが普通というタイプの人も当然います。みんながみんな表情豊かで感情を前面に出すタイプではありませんし、自分が求める反応をしてくれるとは限りません。

「●●してあげているのに」というモードに入ってしまうと見返りをくれないメンバーに不信感を持ってしまい、余計に関係が悪化するかもしれません。

いつだって変えられるのは自分だけです。
相手からの見返りを求めても何もいいことはありません。

仕事に対する向き合い方や人と人との距離の取り方は人それぞれです。自分と同じようになることを求めないように意識しましょう。

終わりに

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