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国語の成績を上げたい!④~読書感想文を書いてみよう~

「読むこと」と「書くこと」のセット練習になるのが、「読書感想文」です。
「読書感想文」というと、書き慣れていない子には敷居が高く感じられるかもしれません。

まずは、「せっかくだからメモ」程度の気持ちで始めます。

ノートを一冊用意します。

本を読んだら、タイトルと著者を書き入れます。
これだけでも、読書の成果が目に見えて残るので、後々に「こんなに読んだ」という満足感を得ることになるでしょう。

次は、簡単な「あらすじ」を書きます。
どんな話だったか一目見てわかるように。
長い小説ですと、その内容を端的に表現することは容易ではなく、「書くこと」の訓練になります。
きちんと読んで理解していないと、文章にすることは難しいのです。
ダラダラと長々書くのではなく、要点をとらえることができれば良いのだと思います。

「書く力」の向上を目指すのなら、最初からうまく書こうとしてはいけません。
「書く」ことを続けているうちに、「書き方」を知り、徐々に徐々に、必要な言葉を使って文章が書けるようになるのです。

親はノート一冊を渡すのみです。
子の書いたものを読んで、あれこれ言うのは禁止です。

親の言葉は考え方の押しつけになります。
一般的書評のような文章を書くことは目的ではありません。

たまに「大人のような」文章を書くこどもがいます。意識して書かれた文章は一見整ってはいますが、「書く力」を伸ばすにあたっては大人から授けられた「技巧」が邪魔をすることになります。
こどもは自分で、自分の書いた文章を読み、もっとうまく書けるのではないかと自分で気づき、試行錯誤し、少しずつ改良していくのです。

もちろん、展開は数か月のことではありません。年単位の成長となります。「文章を書くこと」の向上に、即効性はありません。日々書き続けるのみです。

タイトル、あらすじ…の次が「感想」です。

最初は一言です。
「おもしろかった」「つまらなかった」など。
その後「なぜおもしろかったのか」を書けるようになります。
そして、主人公の気持ちに寄り添うようにもなります。
読者があまり目をつけないような登場人物が気になることもあります。
話が終わった後の、書かれていない部分に言及することもあります。
著者の意図まで汲み取ることもあります。

「書くこと」の世界は、一冊の本の中でもどんどん広がっていくのです。

先に「こどもの書いたものにあれこれ言わない」と申しましたが、
こどもの方から「これ読んで」と言ってきた場合は、別です。喜んで読ませていただきます。感想も言います。

もちろん、せっかく読ませてくれたのに、否定することはよくありません。

この本がオススメなのか聞いてみて、読んだことがなければ「読んでみるね」と話します。親も本の内容を理解した上で、しっかりと話しをします。うわべだけの会話から得るものはありません。

こどもたちには「読書」を好きになってもらいたいと思っています。
それには「見守る」ことが大切です。
藪から棒に「もっとちゃんと感想文を」と追い込むことは最も言ってはいけないこと。

長く優しく寄り添います。

「読書」を親子で楽しみます。


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