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文芸部誌「うわごと」
2020年6月5日 20:58
ノスタルジーなんかくれてやる1時間おきのディーゼル車に乗った牧歌的なかったるいクソ田舎の思い出とかそういう名前のついたものを新快速に15分おきにクチャクチャにしてもらいに6年前私は都会に来た岸和田出身の知人が「岸和田なんか燃えてしまえ」と言っていてどうもそれがめちゃくちゃよかった頭の中にフレーズだけ濾し取られたそれは地元への熱いヘイトも相まってその“岸和田育ち”っぽさが否が応でも出ちゃっ
憂杞村南
2019年8月27日 05:43
始業式に出ずに過ごしたことが何度かあった。当然ながら始業式の時は先生も生徒も端から端まで体育館に集められるので、普段過ごす校舎は空っぽになる。始業式をサボった私は嬉々として空っぽになった学び舎を見学する。 曖昧な幽霊になったように廊下を走ってみる。校舎中のトイレットペーパーの先を三つ編みにして回る。北校舎の一階の角、3番目のトイレに書き残された名無しの誰かの詩とその返歌を読む。足音の