○○を拷問・処刑したい人、集まれー!!|『ホステル』(3)
テーマ発表!!
第1回、第2回に引き続き、映画「ホステル」をベースに新しい物語を妄想します。
※「ホステル」のストーリーなどについては、第1回の記事をご参照ください。
妄想開始!
嘉村 「ホステル」は、「おいしい話(性的な意味で)」に釣られてとある場所にやってきた若者たちがひどい目に遭う物語ですが、「設定を思いっきり変えても面白くなるのでは?」ということで……前回に引き続き、一体どんな物語にするといいかディスカッションしてまいりましょう!
三葉 承知しました。
嘉村 前回ご紹介したのは、「『ホステル』 ~『女子大生に騙される』編」、「『ホステル』 ~『江戸時代』編」でした。
案③
三葉 まずは、「ホステル」風の物語を作る時に注意すべきポイントを確認しておきましょう。
三葉 ……ですね(より詳しくは第1回の記事で)。
嘉村 ふむふむ。
三葉 以上を踏まえて「案③」は……ズバリ!「『ホステル』 ~『ターゲットを絞ろう』編」です。
嘉村 ターゲット?
三葉 ええ。そもそも……「ホステル」に登場するキャラは、大きく3つにわけることができます。すなわち、【客】と【獲物】、そして両者の間を繋ぐ【サービス提供者】です。
嘉村 ふむふむ。
三葉 「ホステル」の主人公は【獲物】です。複数の【獲物】が、【サービス提供者】に騙されて、危険な場所に足を踏み入れてしまう。そして多くの【獲物】は【客】に拷問され、処刑される。一方、ごく一部の【獲物】は運よく脱走し、生き延びる。……これが「ホステル」のストーリーです。
嘉村 ふむ。
三葉 でね。
嘉村 ええ。
三葉 「ホステル」のストーリー構造を使ってユニークな物語を作る時には、「【客】の属性」に注目するといいと思うんですよ。
嘉村 ほぉ……と言うと?
三葉 ここでは、飲食店を例に考えてみましょう。世の中には、ファミレスのように「老若男女幅広い客を相手にする店」もあれば、「主に若い男性が利用する店」や「主にシニア女性が利用する店」もありますよね。
嘉村 ふむ。
三葉 さらに、「金持ちばかりの店」や、「オシャレな女子高生ばかりが集まる店」だってある。
嘉村 確かに。
三葉 そしてこれは、飲食店に限りません。どんな商売にだって、「うちは、主に○○な人を相手に商売をやらせてもらっています」というものがある。これ、ビジネス(マーケティング)の世界では「ターゲティング」と呼ばれています。
嘉村 なるほど。
三葉 では、「ホステル」はどうかと言うと……どんな客を相手に商売しているのか、特に説明はありません。しかし、「『拷問・処刑』界のガスト」と言いますか、あるいは「『拷問・処刑』界のユニクロ」と言いますか、おそらく老若男女を問わず商売をしている様子。
嘉村 ふむふむ。
三葉 それに対して、「『拷問・処刑』界の@ほぉ〜むカフェ」と言いますか、はたまた「『拷問・処刑』界のMARBLE」と言いますか……。
※「@ほぉ〜むカフェ」:著名なメイドカフェ。
※「MARBLE」:著名なゴスロリブランド。
三葉 「○○な客に特化した『ホステル』風物語」があっていいと思うんですよ!
嘉村 ははぁ。
三葉 例えばこんな具合です。……主人公らは男性。彼らは、「おいしい話」に釣られてとある街にやってきた。するとそこは、「【ノンケと楽しみたいゲイ】に獲物を提供する街」だった!
三葉 【主人公ら(異性愛者) = 獲物】は拘束され、【ヤバいゲイ = 客】に犯され、拷問され、そして殺される。
嘉村 なるほど。「ノンケと楽しみたいゲイ」専門に商売をしているわけですね。
三葉 そうですね。同様に、「【小児性愛者(ペドフィリア)】に獲物を提供する街」なんてのもいいでしょう。
三葉 あるいは、「【老人性愛者(ジェントロフィリア)】に獲物を提供する街」もアリですよね。
三葉 無論、「【デブ専】や【デブに恨みを抱く者】に獲物を提供する街」もいいでしょう。
三葉 「驚くほど簡単に痩せられます!」なんてキャッチコピーに釣られて、肥満者が集まってくる。ところが……嗚呼!そこは肥満者にとっての地獄だった!あっちの部屋でもこっちの部屋でも、肥満者がいたぶられ、時にはレイプされ、そして殺される!やがて1人の肥満者(主人公)が一瞬の隙を突いて逃げ出し……いかがでしょう?なかなかユニークなホラー作品になると思うんですよね!
嘉村 確かに……。
三葉 以上、「『ホステル』をリスペクトした物語」のアイデアをご紹介しました!
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「ホステル」の研究はこれで終了です。ありがとうございました。
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(担当:三葉)
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