【三幕構成の実例】男はつらいよ(シリーズ第1作)
▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ😁 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
作品概要
三幕構成
本作の構成はやや込み入っており、上図だけではピンと来ないところがあるかと思います。
そこで以下、上図を補足します。
【補足①】3つの物語の集合体/サンドイッチ状の構造
まず確認しておきたいのは、
▶ 本作が、3つの物語の集合体であること
▶ 本作が、「サンドイッチ状の構造」になっていること
……です。
具体的には下図の通り。「寅次郎の恋物語」の間に「さくらと博の恋物語」「博と両親の再会の物語」が挟まっている点にご注目ください。
【補足②】すべては「寅次郎の恋物語」から始まった
上述の通り、本作は「サンドイッチ状の構造」を持っています。
「寅次郎の恋物語」がパン、「さくらと博の恋物語」「博と両親の再会の物語」が具材ですね。
……と言うと、まるで「寅次郎の恋物語」を軽んじているように聞こえるかもしれませんがそれは誤解。
パンなくしてサンドイッチを作り得ないように、「寅次郎の恋物語」なくして「さくらと博の恋物語」「博と両親の再会の物語」はあり得ません。
すなわち……
▶ ポイント①:寅次郎は、冬子に恋をしたからこそ葛飾柴又に戻ってきた。そして、冬子がいるからこそ葛飾柴又にとどまっている。
▶ ポイント②:「さくらと博の恋物語」は、寅次郎がいたからこそ動き出し、成就するに至った。
▶ ポイント③:さくらと博が結婚したからこそ、「博と両親の再会の物語」が動き出した。
要するに、寅次郎が冬子に恋をしなければ、彼が葛飾柴又に戻ってくることはなく、「さくらと博の恋物語」「博と両親の再会の物語」が始まることもなかったのです。
そう、すべては寅次郎の恋から始まった!
だから、本作の「ファースト・ターニングポイント」(メインストーリーの起点)は、寅次郎が冬子に一目惚れするシーンです。
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(担当:三葉)
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