24歳、恋しさに寄り添う。
いきなり大人になったなあ、と昨年思ったのだが、全然そんなことはなかった。毎年思うんだろう。
気付いたら20代前半戦終了の警笛が鳴っている。わたし自身からというより、得体のしれない空気中のもやのようなものから。目に見えるような、見えないような。
これにやさしく包まれていたような気もするし、冷や水を浴びせられたような気もする。
どこからか聞こえる大人の言葉のことだ。
……どこからか、なんかじゃない、これまでわたしが会ってきた大人のことだ。数え切れないほどすれ違ってきた、たったひと