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およそ500字日記

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文字数を稼いでなんとか500字以上書けるように頑張っています。
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#秋

2023年11月12日の日記

2023年11月12日の日記

 先週くらいからずっと風邪気味で、鼻は崩落したトンネルのごとく不通だったし、喉には常にヘドロが滞留しているかのごとく、慢性的な異物感に悩まされていた。
 ようやくそれもなくなったと思ったら、異常なスピードで冬がやってきた。槇原敬之はちゃんと冬の到来を教えてくれるのに全く…、季節は僕らを追い越してゆくケド…。

 11月11日はベースの日だ!とか言ってキャッキャしてたら、月初に書いた日記を思い出した

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2023年11月1日の日記

2023年11月1日の日記

 気が付いたらもう11月になっていた。10月はあまり日記が書けなかったので、今月はもう少しペースを整えたい。
 11月はすべての日が、「良い〇〇の日」にこじつけられるのでそんなに嫌いじゃない。でも12月に向けてすべてが収束していくこのどうにも抗えない感じはそんなに好きじゃない。むしろ12月のほうが楽しい。

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 高速バスの座席に着いて、リクライニングレバーとかコンセントプラグとかを探すためにガ

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2022年9月17日の日記

2022年9月17日の日記

 日々加算されてゆく支払明細書の金額は、自分が営んできた生活の代償であると考えると、この明細書に刻まれた数値こそが自分の価値そのものだといえる。贅沢をしていないつもりでも、それなりに経済活動をしているとそれなりの金額になる。払うのが惜しくて震える手が差し出した万札が、紛れもない等身大の私だ。

 もう髪が伸びてきた。あのとき、躊躇せずにもうちょっと多めに切ってもらっていればよかった。月に1度のペー

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2021年10月28日の日記

2021年10月28日の日記

 東へ東へと走る電車の車窓から、北の空へ飛んでゆく飛行機を見た。薄雲がかかる澄んだパステルブルーの寒空に、雲よりも白い鉄の塊が悠々と浮かぶ。
 飛行機はさらに北へ北へ。やがてそれは、大きな水色の画用紙につけられたわずかな傷痕ほどの大きさになって、どこまでも続く空が見えているだけになった。

 異国にいる友人に、誕生日おめでとう、というメッセージを送った。時差の都合で、今ちょうど日が変わるという頃合

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