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「silent」の制作陣が送る、新たな攻めのドラマ。「海のはじまり」第1話感想

安易に「silent」の作風に逃げないことに、上を目指す気概を感じました。

第1話だけを観た感想は、正直なんとも言えない。
ただ、「いちばんすきな花」を観たときは、会話の感じとかにちょっとだけ「silent」感を覚えたんですよ。
でも、「海のはじまり」にはあまりそれを感じなかった。
初回の感想はそれに尽きますね。

「silent」「いちばんすきな花」は、変にドラマチックにしない何気なさがポイントだったと思うんですよ。

でも、本作は結構ちゃんとドラマドラマしている(誤字じゃないよ)というか。
大学時代に別れた恋人に、実は自分との子どもがいて。
で、別れた恋人が病気で亡くなって、そのことを知る。
なんか、結構90年代にありそうなぶっ飛んだ設定というか。
演出やストーリーテリングを間違えたら、泣けるタイプのホームコメディになりそうな感じなんですよね。

でも、そこはやっぱり生方美久氏×風間太樹監督。
あくまでシリアスでリアルなトーンのストーリーを、大仰に感じさせないナチュラルな演出で描いていく。

1話は、ほとんど話が動きませんでしたね。
いや、設定がぶっ飛んでいるので実際には結構展開しているんですけど。
初回丸々使って、ここから広がっていく物語の舞台設定をしっかり描いたなあっていう印象です。

2話以降は、夏(目黒連)と海(泉谷星奈)の関係性の醸成はもちろん、夏の今の恋人である弥生(有村架純)が二人の関係性をどう捉えていくのかが物語の大きなトピックとなりそうです。
予告で大竹しのぶが言ってましたけど、結果論とはいえ夏の現恋人である弥生が一番のもらい事故だもんなあ。
好きな人がいきなり子持ちになるって、やっぱ重いよねえ。

ストーリーにはまったく「silent」「いちばんすきな花」の要素がありませんでしたが、ワンカット長回しの電話シーンとかちょっと柔らかい色味の映像とか、その辺はめっちゃ似てましたね。

どんな役をやっても、めめはカッケーですね。
カッコよさと可愛さが共存しているし、今作の戸惑った感じの振り回されっぷりもハマってました。
「トリリオンゲーム」とこれ、どっちもできるって幅広いよね。

あと、有村架純の痩せっぷり&大人っぽさにもびっくりしました。
良い意味で、歳上で抱擁力のあるいい女って感じ。大人になりましたねーほんと(誰やねん)。

まずは第2話を待って、物語がどんな風に動いていくのか注視したいと思います。

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