ここまで中途半端で終わるのはどうなのよ？「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」

前後半なのは良いけど、さすがにキリ悪過ぎない？笑

STORY:
ピーター・パーカー亡きあと、スパイダーマンを継承した高校生マイルス。共に戦ったグウェンと再会した彼は、様々なバースから選び抜かれたスパイダーマンたちが集う、マルチバースの中心へと辿り着く。
そこでマイルスが目にした未来。それは、愛する人と世界を同時には救えないという、かつてのスパイダーマンたちが受け入れてきた＜哀しき定め＞だった。それでも両方を守り抜くと固く誓ったマイルスだが、
その大きな決断が、やがてマルチバース全体を揺るがす最大の危機を引き起こす…。
＜運命＞を変えようとするマイルスの前に立ちはだかる、無数のスパイダーマンたち。
史上かつてない、スパイダーマン同士の戦いが始まる！

https://www.sonypictures.jp/he/11022640

昨日のレビューで、1作目は大絶賛しましたけども。

単純明快だった1作目に比べ、2作目はストーリーが大きく複雑化。
しかしながら、その複雑さが一作目の良さであった疾走感を殺してしまっているように見えましたね。

ただ、1作目と同じストーリーにする訳にはいかないというのも非常に良く理解できて。
マイルズの精神的な自立は1作目で描き切ってしまったし、今回は『スパイダーマンが背負う運命との戦い』をテーマにしている。

予告を観た時、僕はてっきりヒロインのグウェンを救う話だと思っていたんですが…今回もマイルスの父親を中心とする家族を救う物語。
ここは、割り切ってグウェンに焦点を当てちゃった方が話がシンプルになったんじゃないかなーと思ったり。

アメコミ風の演出は相変わらずキレキレですが、一作目を観ているだけにそこまで強烈なインパクトはありません。

あと、前後編とは言えここまで中途半端で終わられるとちょっと『え？』ってなりますね。笑
終了間際、マイルスが別世界に行ってしまう展開は予想外で驚きましたが、その時点で『あ、全然終わらせる気ないな』と思っちゃいました。
前後編だとしても、「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー」ぐらいの納得感と区切りがあれば良いんですけどね。

敵のインパクトやキャラ立ちも弱いし、能力がほぼほぼドクター・ストレンジっていうのもなぁ。

前作が良過ぎたあまりに悪口ばっかり出ちゃうんですけど、演出ひとつひとつとか見せ方はやっぱり上手いですし、面白いアニメーションの水準は十二分にクリアしてます。

グウェンの『バンドメンバーとうまくいかない』という内容のモノローグから始まって、最後にスパイダーマンの仲間を集めて『自分でバンドを作った』という終わらせ方とか、上手いなーと思ったし。
作中で1作目から1年4ヶ月の時間経過が、マイルスやグウェンのキャラデザからでも伝わるのも素敵です。

あとは、本作の続編でアーロンおじさんが悪に走った理由がしっかりと描写されれば嬉しいんですが。
まあ、3作目はしっかり映画館に観に行きたいと思います。