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一着の服が、人生を変えることもある

着る服は、時に人生を変えることもある。
そう言うと、ちょっと大げさに聞こえるかもしれない。

でも、フランスには「良い靴は良い場所に連れて行ってくれる」ということわざまである。
これなんかは、まさしく「身に付けるものが人生を変える」ことを表現しているのではないだろうか。

本日は僕の人生の中で転機になったファッションアイテムと、それが僕の人生をどんな風に変えてくれたかを共に紹介していきたいと思います。

2007年(17歳) BOYCOTT(ボイコット)のPコート

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ブランドがなくなっていたのでフリー素材で代用。
BOYCOTTはかつて大手アパレル会社「ワールド」が展開していたブランド。
今見たらマルイ系丸出しって感じで恥ずかしいんですが、高校生だった僕にはこれぐらいの価格感がちょうど良く。

当時は死ぬほどPコートが流行っていて、猫も杓子も着ていた気がする。かく言う僕も、リア充の仲間入りを果たすために購入。
マルイ系のブランドって変なデザインを入れてくることも多いんだけど、こちらは至ってシンプルで。我ながら良い買い物をしたと思う。

実際にリア充になれたかどうかはともかくとして、これを着ることで周りからダサいとは思われなくなったし、大学のサークルなんかでも違和感なくコミュニティに入っていくことができた。
間違いなく、この服があったから今の僕がいると言えるアイテムです。

僕がファッション好きに足を突っ込むことになった第一歩である。


2009年(19歳) BURBERRY BLACK LABELのレザージャケット

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こちらも今はなきブランド。
10年以上も経つと色々変わっちゃうんだなあ。

BURBERRY BLACK LABELはかつて三陽商会が展開していたブランド。
名前にハイブランド「BURBERRY」の名を冠しているものの、実際は名前を借りて使っていただけというのはファッション好きからすると有名な話。
今はBURBERRYとのライセンス契約が切れてしまったので、BLACK LABEL CRESTBRIDGEと名前を変えて展開していますね。

まあこんな感じでちょっと眉唾なブランドではあるものの、細身シルエットと黒×ビビットなカラーリングが当時の僕には刺さり。

特に思い入れがあるのがこのレザージャケット。
当時、7万円という大学生からしたら恐ろしい大枚を叩いて買ったアイテム。

実は付き合ってた女の子と旅行に行くためにお金を貯めていたんですが、別れることになってしまったのでそのお金でヤケ買いしたもの。

友達には「失恋ジャケット」という不名誉な呼ばれ方をしていたコイツですが、これのおかげで周りの友人との人間関係が深まった気がします。

アイテム的にも、飾り気なくなんでも合うのでとにかく便利。
当時はタイト目を選んだんですが、レザーの馴染みと僕が社会人になって激痩せしたことで今度は中に色々着込めるようになり。
なんと13年が経った今も現役で、年に何回か着用しております。

高くてもしっかり選んで買った服は何歳になっても着れること、良い服と時間は失恋の傷も癒すことを教えてくれたアイテムです。


2010年(20歳) PRADAの財布

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人生初のハイブランドアイテム。
服じゃねえじゃねえか、というツッコミは聞きません。
小物も服の一部です(暴論)。

ハイブラのアイテムって今もそんなに手を出さないんですが、当時は財布とかキーケースだけはハイブラ持つみたいなのが流行ってたんですよ。
で、20歳の誕生日に自分へのプレゼントで買いました。

実際これを持ったからって何かが変わるわけじゃないんですけど、何故か己のファッションレベルが格上げされたような気がしていました。思い込みって不思議。
でも、そういうのを買えるのかハイブランドの力なのかもしれないですね。

ハイブランドの財布を持つと、経済的に貧困じゃないというアピールができている気がしてデートとかでも自信が持てました。
書いてみると貧弱な思考してるな、僕。

ただ、この財布は今見ても普遍的な形でオシャレです。
意外と頑丈なので、未だに家に置いてあったり。
気が向いたらまた使ってみようかなぁ。


2013年(23歳) wjkのコート

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改めて見るとデザインギラつき過ぎてヤバい。

当時はドメブラにズブズブハマり始めた頃で、とにかく細身で黒くてレザーの服を着ていればカッコ良いと思っていた気がします。

で、その思想が極まった時に購入したのがこのコート。
多分12万ぐらいした気がする。今考えると新卒でこのコートを買うのは引くな。

このコートが僕の人生の何を変えたかと言うと、これを着ていた時期が一番モテたってことですね。
多分、このテイストの服がもたらす根拠のない自信とギラつきが20代女子には刺さったんでしょう。
服は、着る人が他者に与える印象も変えてくれるものってことですね。


2016年(26歳) Bshop別注のScye白Tシャツ

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これは実際の着画ですね。
うまそうなカレーを食べてます。

3年前はギラギラのコートを着ていた僕が、ナチュラルに回帰したきっかけがこのTシャツ。

地厚な生地感、サイのワンポイント、開き過ぎてない襟ぐり…見た目は派手じゃないですが、僕をシンプルファッションに引き戻すほどの破壊力がこのTシャツにはありました。
着れば着るほどクセになって、これ以外のTシャツが着れない感覚というか。

リピート買いしたかったんですけど、別注モデルだった絡みで同じ大きさのものが翌年以降発売されず。
この年以降のモデルはサイズが大きいんですよね。

このTシャツを着用するようになってから、僕の言動から刺々しさが減った気がします。確実に人間的に丸くなったと思う。


2019年(29歳) BarbourのBURGHLEY

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30歳を目前に控え、そろそろ大人ファッションに移行する必要があると考えていた頃。長年気になっていたBarbourに手を出すことを決めました。

スーツに羽織れるようなアウターって、実は29年の生涯でこれが初めてで。
26歳まで勤めた会社が私服勤務だったことと僕自身スーツが苦手(似合わない)なことに起因するんですが、これを買った時がある意味サラリーマンで生きていこうと腹を決めた瞬間だったかもしれません。


いかがでしたでしょうか。
途中からただの自分語りだったような気もしますが。

本日紹介したアイテムたちを選出した基準は、あくまで僕の思い出と強く結びついてるかどうか。
実際お気に入りでよく着ている服とは違います。笑

でも、洋服ってこだわって選ぶとこんな風に自分自身の年表みたいな見え方をしてくるものだと思うんですよね。
今日の記事では、それを表現してみたかった。

皆さんも、自分の記憶や転機と結びついてる服を思い出してみてください。
きっと、その洋服たちも喜んでくれると思います。


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