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敵か味方か

アメリカの高校10年生の数学のクラス
日本でいう高校1年生
(この高校は地域制で受験はなく、しかも高校は義務教育なので学校に来なくてはいけない。)

このクラスは勉強は苦手、好きじゃない、といった感じの生徒さんがほとんどのクラス
どの子も悪い子じゃないけど、他のことで忙しい

先生はそれぞれの会話の上に説明せねばならず、声がかれる
時々あちこちでジャレタつかみ合いが始まったり
時には感情むき出しで大声で世競り合いがおこったり
毎日空気が日によって違う

そんな中に組み込まれた外国から来た生徒たち
私の任務は外国から来た子たちを補助すること
(自国で学校に行ける環境ではないところから来ており
数学は苦手な子が多いので)

だけど実際
このクラス全員をみる

どうやって?

声を上げず
命令や支持をせず
ただ笑って顔を見る
ときどき会話の真ん中に立って笑顔で邪魔をする
声をかけられた会話にはちゃんと本音で返事する
数学の質問には、ちゃんと質問で返す

いつも鉛筆さえ持たない子が
今日声をかけてきた

何やってるかさっぱりわかんね~って
"I have no clue what's going on!"

"Yes? Is that so?"
"I don't think so, but tell me what you see in this problem."
それはホントじゃないよって
問題でヒントになる情報はなに?

から始まり、
順番に質問してあげると
全部自分で解いた。

え~!俺ってできるじゃん!
"I did it! It was easy!"

そうだね!やったね!
Yes! You did!

そしてそこから離れ、別の生徒のところへ。

その時思った。

何やってるかさっぱりわかんね~って
よく声かけてくれたな~。

そうっか
恐怖なかったな~
素直な一言だったね~
敵だって思われていなかったな~

そう、私は一人一人を大人だとおもっています

だから自分の責任をとってもらいます
だから一生懸命えらんでね~

子どもたちは
大人の説教なんて
言われなくっても知っています
自分の中の敵も知っています

ただちょっときっかけがほしいだけ

だけどまた明日は別のはなし
味方ではありません













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