vol.6 新生姜ごはん
修業時代1年目の6月の炊き込みご飯は新生姜ご飯でした。ファイルに保管してある献立を見返すと、当時の記憶が甦ってきます。それは新生姜を全体的に見た際の羽毛のように軽やかな象牙色、それとは対象的な、茎部分の明るく澄んだ躑躅色(つつじいろ)に、またはそれらの色彩とは対照的なごつごつとした形と手触りに、はたまた刻んだ際の爽やかな芳香、湯がいた際の芳香の拡散的な動きを味わうたびに自然と連想されて思い出されてきます。
今回は爽やかであり、そして辛い。この余韻とキレの合わさった味を若