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生きてる限り、腹は減る

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どんなに嫌なことがあった日でもお腹はすく。 生きることは食べること。昨日何食べた、今日何食べよう、そんな食事にまつわる記録。
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2021年9月の記事一覧

雲隠れの月夜

雲隠れの月夜

中秋の名月。穏やかな夜を過ごしている。月は雲隠れして、その姿は残念ながら見えない。けれど、雲と雲の間からぼおっとした虹のようなひかりが漏れているので、あそこに月がおるんやなあ、というのがすぐにわかる。

遅めの晩御飯を済ませたあと、うさぎの型が抜かれた、まあるい月見まんじゅうをひとつ、スーパーで買って食べた。78円。ポップにはお月見セール!!と書いていたので普段はもっと高いのだろうか、それともそう

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柿が熟すまで

久しぶりの秋空の日、祖母の家で柿を剥いだ。

仏壇にお供えしていた2つの柿は、まだ熟しておらず、かたい。祖母に「ひとつもってかえりなさい」と言われたけど、皮を剥いで切るのがとても面倒だったので、「ええ、いいよーおばあちゃん食べなよ」と言ったら、「ほなここで剥いでいったらええやん」とあっさり言われ、そうすることにした。

柿は前に、一度だけ剥いだことがある。なぜ柿を食べようと思ったのかは詳しく覚えて

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鍋からご飯を炊いて、「ゆっくり生きよう」と決めた朝

鍋からご飯を炊いて、「ゆっくり生きよう」と決めた朝

普段炊飯器でご飯を多めに炊いて、余ったら冷凍保存をしている。けれど今朝、いつものようにご飯をレンジでチンして食べようと思ったら、ひとつもなかった。ではパンでも食べようかと思ったら、食パンもない。

1日の始まりに思い通りにならないことがあると、スタートダッシュでダッシュを切れなかったような気持ちになり、ああ、今日1日もう終わったな…と思ってしまうのだけど、幸いなことに、今日は休日。めずらしくいつも

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