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旅の横顔

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9月から始めた旅 の記録です。
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#旅行記

走るカオス、インドの列車にて

走るカオス、インドの列車にて

インドの電車といえば、カオスなことで有名である。

電車の「上」に溢れるように人が乗っている、電車の中にも人がぎっしり乗っている、財布や貴重品を盗まれる、線路に牛がいるなど、とんでもエピソードの宝庫だ。遅延だって当たり前で、むしろ時間通りに来ることのほうが珍しいとも言われる。

だけどもそんなインドの電車もじつは日々進化しており、なんと今ではアプリひとつでチケットの予約・管理ができる。紙に印刷する

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フィッシュケーキは、やめておけ

フィッシュケーキは、やめておけ

人生初のスコットランド、エジンバラについた。

イギリスの物価は高く、アジア旅のときと比べて飛ぶようにお金がなくなっていくので、とにかく節約を…とばかり考えていて、もう夕方だというのに気づいたら朝も昼もろくに食べてないことに気づいた。今日一日のあいだに、薄いパン一切れと賞味期限の切れたカロリーメイト(非常用の備蓄食料として買ってたやつ)しか食べてない。これはよくない。

腹が減っては散歩もできぬ。

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思い出のない場所へ行かなくちゃ

思い出のない場所へ行かなくちゃ

ロンドン、オックスフォードとまわったのち、イングランド北部の街、ヨークへやってきました。

イギリスへ来るのは7年ぶり3度目で、ロンドンもオックスフォードも3度目。1度目も2度目にも、それぞれ特別な思い出があって、特別だからこそ再訪する勇気がなくて、気づけば7年も時間がすぎてしまいました。

思い出のある街を歩くのは楽しい。変わるものも変わらないものも愛おしく感じる。

そう思っていたけれど、初め

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砂漠の一夜

砂漠の一夜

たしか「近境・辺境」だったと思うけど、旅行記の中で村上春樹が「ぼくは自分の記憶を信用しない」というようなことを書いていた。それを読んだとき、ぴしゃりと音がするくらい腑に落ちた。

どんなに一生懸命目に焼きつけようとしたものも、幾年かの月日がたつと悲しいことに靄がかかってくる。

30近くなった最近では、友達と思い出話に花を咲かせているときにお互いの記憶違いが判明して「あれ?」となることも増えて

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走るカオス、インドの列車にて 《後編》

走るカオス、インドの列車にて 《後編》

前編はこちらからどうぞ

「あのう、ここ、私の席なんです…」

弱気になった水戸黄門のように、おそるおそる手をのばし、印籠代わりのiPhoneを突き出してみた。画面には、くだんの最先端アプリが表示され、私の席番号が示されている。

「ああ、ほんとだ」

画面を見たイカついダディがうなずく。それを合図に、ファミリーがいっせいに席を立つ。

表紙抜けするほどあっさりと空いた席に、肩にくいこんでいたバッ

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走るカオス、インドの列車にて 《前編》

走るカオス、インドの列車にて 《前編》

インドの電車といえば、カオスなことで有名である。電車の「上」に溢れるように人が乗っている、電車の中にも人がぎっしり乗っている、財布や貴重品を盗まれる、線路に牛がいるなど、とんでもエピソードの宝庫だ。遅延だって当たり前で、むしろ時間通りに来ることのほうが珍しいとも言われる。

だけどもそんなインドの電車もじつは日々進化しており、なんと今ではアプリひとつでチケットの予約・管理ができる。紙に印刷する必要

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【Day7】 ホイアンロースタリーにて

【Day7】 ホイアンロースタリーにて

ホイアンには、ホイアンロースタリーというコーヒーチェーンがある。おそらくはローカルなチェーンなんだろうけれど、ホイアンの旧市街だけでもいくつか店舗があり、その存在感の大きさはまさにスタバ。

緑で統一された店内はおしゃれで落ち着いており、Wi-Fiも使えるのでノマド風の人もちらほら見かける。

強い日差しを浴びながら街中を歩き回ったあと、冷たいベトナムコーヒーを飲みながら読書をするのが、ホイアン滞

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【Day6】 自転車で海まで

【Day6】 自転車で海まで

宿のWi-Fiが遅くて写真が載せられない・・・!想像力をフルに働かせながら読んでいただけると幸いです。

東京では朝ごはんなんて食べない、というかお腹がすかなくて食べられないことのほうが多いのに、ベトナムにきてからというもの、不思議なくらいお腹が空く。

宿泊しているフロアの上の階が屋上で、そこが朝食会場だったので、うっすらと食器やカトラリーのかちゃかちゃという音が部屋にも聞こえてきてなんだか幸せ

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