ゆりあさん

今は先生をしていて、なにか思いついたら記録してます。

ゆりあさん

今は先生をしていて、なにか思いついたら記録してます。

マガジン

最近の記事

【4日目の後】また夏に向かいながら

職場へ向かう電車を待つ。 昨日の朝は森の中で朝ごはんのバナナとご飯をつついていたのに、全部夢だったみたい。 帰りの飛行機はとても狭くて、映画も観れないから4時間半目を瞑ってひたすらぼんやり過ごしていた。異国の友達の瞳や、肉厚な感じの南国の植物、味の濃いご飯、歌声、話したことを思い出しながら。 いつもの最寄駅に着くと、むわりと熱気が顔に当たる。南国にいる間にどうやら梅雨が明けていたようだ。あれ、もしかしたらこちらの方が暑いんじゃないか。げんなり。感傷的な寂しさが吹き飛んだ。

    • 【3日目の夜】綺麗な目を見た日

      毎日こつこつ日記を残すと言ったのにさっそくさぼってしまった。異国で過ごす色濃い一日が冷めないうちに何か書かなきゃと思っていたのだけど、思えば思うほどなんだか文章がすすまなかった。 一日経って少し冷めたので、今日はゆっくり記録しよう。素敵なことがあったんだ! 朝は食堂でお肉やらお米をしっかり食べて、珈琲をたっぷり飲んではじまった。今日はお祭りに参加する予定なので、体力をつけなくちゃ。 ジプニーという鰐みたいな厳ついバスに激しく揺られて広場へ向かう。朝から晩までみんなで歌っ

      • 【2日目の夜中】知らない虫の音を聴きながら。

        小さな赤いキャンディみたいな柄の可愛い飛行機に詰められて、空を飛ぶこと4時間半。 あっという間に常夏のフィリピンにやってきました。外に出るとむんわり暑くて排気ガスと食べ物の匂いが混ざり合ってる。独特な空気が心地いい。 ファストフード店のテラス椅子に生えるように座るピンクワンピのおばちゃん。ぎゅうぎゅうの満員ジプニーに無理やり足を掛けてよじ登るお兄ちゃん。崩れ落ちそうなトタン屋根の小屋に住む小さな男の子。 誰もが皆んな、なんかちょっとうんざりと気だるげな感じの表情をしてい

        • 【1日目の朝】成田エクスプレスに乗って

          「今日、梅雨明けが発表されましたね。」 TVの中のお姉さんが朗らかに笑っているのをぼんやりと見つめながら低脂肪乳で冷ました珈琲を啜っている。 いつも通り部屋を出て渋谷駅へ。向かうは職場。ではなく特急成田エクスプレス。 おはようございます。 また夏がやってきました。 私はこれから常夏のフィリピンに行ってきます。夏最前線。 今回は4日間の短い旅。楽しいお祭りがあるのと、友達に会うために、行ってきます。 昔少しだけ過ごした懐かしい場所。あれから何年も経って、どう感じるのだ

        【4日目の後】また夏に向かいながら

        マガジン

        • フィリピン記
          4本
        • よりみちず
          17本
        • ポルトガル記
          11本

        記事

          一周回ってサッパリ戻ってきた。

          きっと誰しもが経験のある、「色々よりみちしたけど結局ここに戻ってくる現象」を私はよくやりがちなんだけど、今日もまた一つ戻ってきてしまった。 あの独特な懐かしさというか、あたたかな残念感というか、一周回ってまたここにいるっていうなんともどうしようもないあの感覚。 うまく言葉にできないけど、ちょっと大人っぽい感じもして私は嫌いじゃない。 「戻ってきた現象」は、人間関係とか価値観とか音楽とか日常のルーティンとか、大なり小なり色々あるけど今日私が戻ってきたのは、お風呂場で使う牛

          一周回ってサッパリ戻ってきた。

          怠け者計画

          深夜1:30。パジャマの上から上着を羽織って、怠け者みたいにのっそりとコンビニへ。 こんな夜更けでも爆速で駆け抜けていくトラックたち。ギラギラのネオンが過ぎ去る街道の脇の歩道を一人ゆっくり歩いていると、自分だけ時間進むの遅い奴みたいな変な感じがした。 ***** 新年度が始まって、最初の金曜日。 世の多くの人が疲れた日としてお祝いしたい。 お疲れ様でした。 最近月に2回くらいの頻度で開催される「怠け者計画」。たまにこのnoteに記録してるけど、今回も無事実行されました

          怠け者計画

          帰ってきたあとの一日

          今日は春みたいだ。久しぶりに近所の喫茶店に来て、自分を取り戻している。 土日は大好きな友達とライブを観に大阪に出掛けていた。お天気も気持ちもスコーンと高く晴れて、ライブは想像以上に綺麗なもので、とてもご機嫌な週末を過ごした。 今日は仕事を休みにしている。よくやった。旅行のことはよく覚えてるけど、旅行後の日常のことはあまり記憶できないので記録しておこう。 ずっと脳内のアンテナが外に向かっていたから、ゆっくり内側に戻していく一日にしたい。ラジオを聴きながら部屋の掃除をして、

          帰ってきたあとの一日

          豆と小さなお別れ

          今日やってみた、ちょっとした試みを。 ** 先日誕生日を迎え、また一つ勝手に大人になった私は少し困っていた。20代後半にも慣れた頃だというのに、どうにも食生活が偏っている。 そのうちの一つが豆の好き過ぎ。 お豆腐にきな粉、納豆におからのパン。安いし美味いしヘルシーだし、いいこと尽くしだと思ってここ数年毎日食べまくっていたら、最初はいい調子だったのだけれど、なんだかこの頃調子が悪い。 風邪がずるずると治らないのも、生理がなかなか来ないのも、お腹や顔がぱんぱんなのも、こ

          豆と小さなお別れ

          おわりの朝【定期券内から】

          今日も電車に乗っている。黒いコートに身を包んで職場に向かう人たちと一緒に、私も早足で大移動する。 つい昨日まで遠い雪の国でぼんやりと過ごしていたのに、あっという間にいつもの朝。旅から帰って来てアパートの扉を開けてから、直ぐに大きな荷物からひとつずつ物を元の場所に戻し、洗濯機を回し、熱い湯船に浸かった。 浮かれた風船の紐を手繰り寄せるような作業が淡々とできるようになって、大人になったわあなんて自画自賛しちゃう。 でもやっぱり、始発から終電をカタンコトンと乗り継いだ子守歌み

          おわりの朝【定期券内から】

          3日目の夜【新幹線の中から】

          朝6時に携帯の目覚ましが鳴って目が覚める。よく飲んで喋って数時間しか経ってないのに、どうして起きられるのかが自分でも不思議だ。 外はまだ暗くて爆風。おまけに雪も降って来て、自分ごと吹き飛ばされそうだ。それでも行ってみたかったのは、ホテルの近くにあった教会。三角屋根の白い教会で、光る巨大なクリスマスツリーが輝いていた。昨日の夜に見つけて、明日の朝に行ってみようと決めたのだった。 中に入ると、静かで暖かい場所だった。何人かの人がとても静かにして座っていた。私も一緒になって静か

          3日目の夜【新幹線の中から】

          2日目の夜【時間に歩幅をあわせてく】

          朝起きると知らない場所でびっくりした。そういえば、昨日は目的地の手前で降りて宿に泊まったんだった。あんまり美味しくないコーヒーを飲んでのんびりする。 今日も電車の長旅はずっと続いていて、かたんことんと揺れている。たまにプーっと汽笛のような不思議な音がする。今日は目的地を通り越して海の近くまで向かった。初めて見た北の国の海は冷たくて大きくて飲み込まれそうで少し怖かった。 その土地のご飯を食べて、見たかった海を眺めてからは、また長い時間をかけてもと来た道を戻っていった。何時間

          2日目の夜【時間に歩幅をあわせてく】

          1日目の昼【電車で過ごす一日】

          炬燵みたいに暖かい電車のなかからお届け。鈍行で向かう電車旅は思っていたより最高で、コトコトでトロトロに時間が溶けていくような贅沢なもの。 始発で最寄り駅を出発してからもう10時間以上経っている。10本以上の電車を始発から終点まで乗り継いでいく途方もなさ。電車の中で陽が登って、また暮れようとしているのをただただ見つめるだけなんて! 友達となんてことのないお喋りをしながら、お弁当を食べ、眠りこけて、大きな駅では降りてお土産を買い、通過した記念写真を撮って先に進む。改札では駅員

          1日目の昼【電車で過ごす一日】

          0日目の夜【冬の電車旅に備えて】

          お部屋の布団からお届け。 仕事終わりでへとへとだけど、となりで一年ぶりに会う友達が寝袋に包まって寝ていてワクワクする。明日から始まる旅に備えての前泊だ。 学生の頃からほぼ一年に一度、車中泊で東京から大阪までのんびり旅をしている友達とまた行ってきます。旅でしか会わない友達なんて、不思議なもんだけど、当たり前のように何年も続いているので絆って本当に人それぞれだ。 いつもは大阪方面に行くのだけれども、今回は行き先を変えて東北へ。なるべく上の方の行ったことない場所ということで、秋

          0日目の夜【冬の電車旅に備えて】

          冬の日の記録

          「今年もあと僅かになりましたがね、」テレビでお笑い芸人がマイクを挟んで笑っている。 * ふと、数年前の自分の投稿を見ていたら「こんなこともあったっけ。」と日々の何気ない瞬間が記されていて、温かくて有難い気持ちになった。年末に思い出すべきことって、こうゆうことでもいいんだなって。だから楽しかった最近のある冬の週末のことも残しておこうと思う。 金曜日は仕事終わりに大学時代の友達と呑む。飲屋街の近くに住んでいるものだから、皆んなで終電を気にせずに大いに飲んでしまった。狭い路地

          冬の日の記録

          職人さんの魔法に

          慌ただしくも長かった夏が過ぎ去って、すっかり金木犀も散ってしまった。今日はひたすらゆっくり過ごして、夜はのんびり一人で秋を楽しもうと、おつまみを作りながら気を抜いてビールを啜っていたときのこと。 カラカラカラ… 自分しか居ないはずの肌寒い部屋の中で変な音がする。ピシャリと表情がこわばる。恐る恐る部屋中を点検するも何もおかしなところはない。最後にトイレをそっと開けると、犯人はいた。 水だ!水が、流れ続けている!大変だ! 銀の細長い手洗い管から一生水が流れ続けているのだ。

          職人さんの魔法に

          歯ブラシとレジのお姉さんとの関係について

          今日は歯磨きを忘れて家を出て来てしまった。基本忘れん坊だが、最近は忘れん坊将軍に成り上がりつつある。 仕方がないので職場近くの毎朝行くコンビニで歯ブラシを調達することに。硬さは「かため」一択。ぼんやりしていても磨いた気になれる優れもの。 歯ブラシといつもの炭酸水を持ってレジに向かい、ベテラン風のお姉さんにお金を払う。慣れたトーンの「ありがとうございましたー」に安心しながら炭酸水を片手にレジに背を向け歩き出すと、 「お客様ーっ!歯ブラシぃぃーっ」 と響く声が店内に響き渡

          歯ブラシとレジのお姉さんとの関係について