一周回ってサッパリ戻ってきた。

きっと誰しもが経験のある、「色々よりみちしたけど結局ここに戻ってくる現象」を私はよくやりがちなんだけど、今日もまた一つ戻ってきてしまった。

あの独特な懐かしさというか、あたたかな残念感というか、一周回ってまたここにいるっていうなんともどうしようもないあの感覚。

うまく言葉にできないけど、ちょっと大人っぽい感じもして私は嫌いじゃない。

「戻ってきた現象」は、人間関係とか価値観とか音楽とか日常のルーティンとか、大なり小なり色々あるけど今日私が戻ってきたのは、お風呂場で使う牛乳石鹸でした。（かなり小さい）

小さい頃から石鹸で身体を洗うのが当たり前で大人になっても暫くは石鹸を使っていた。でもなんだかテレビのコマーシャルで出てくるようなフワフワの泡に包まれてみたくて、少しお金を払って素敵なボディーソープを色々と買うようになった。

根本の肌質がそんなに強くないのでもちもちの肌にはならなかったけど、それなりに満足して使っていた。でも今日ボディーソープが切れていたことを思い出して、急遽コンビニで牛乳石鹸を久しぶりに買ったのだ。

そうして私は、ボディーソープとは全く違うあの洗い上がりに再度惚れちゃったのである。

ボディーソープの甘ったれたしっとり感より、石鹸の容赦ないサッパリ感のほうがダントツに心地よかった。肌触りがピシピシで、お風呂上がりの保湿剤も念入りに塗る気になれる。小さい頃から知っている真っ白な香りが心地いい。

ああさっぱりしたー。
結局これなんだよなー。
いろいろあったけど、これなんだよー。

そんなふうに、呑気に色々寄り道してきたことを認めるおおらかさを、これからもいっぱい大切にしていきたい。

もちろん、寄り道した先で新しい道をみつけてもう帰ってこないこともある。戻ってくるべきことなんて何にもないし、原点なんてどこでもいい。でもふとしたときに安心するものを思い出せた瞬間は、ああまたここか〜と呆れつつも、やっぱここにきてよかったな〜と一丁前に思ってしまう、そんな調子に乗った夜なのでした。

さっぱり！おやすみなさい。