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「科学と人間生活」から「地球学」へ?

現任校に理科の講師として赴任して4年目となる現在まで、私は3年工業科の「科学と人間生活」を毎年担当している。
初めてこの科目を担当すると決まった際、当時の教科主任から「教科書に沿わず、先生の好きなようにやってください」というお言葉を頂いた。
最初は「は?」と思ったものの、生徒が興味関心をもつよう、科学と人間生活については教科書から逸脱したことも交えながら、現在まで好き放題授業をさせていただいている。
私自身、本当にここまでやっていいのか?と思いつつも、手前味噌ながら生徒からはそれなりに好評を得ている。
なおかつ周りの先生方からのご理解やご助言も頂いている。
実にありがたい。

現任校の工業科(機械系・電気系・デザイン系)の生徒たちは1・2年生まで化学基礎と物理基礎を履修している。
また(基礎なし)物理の内容で扱う内容を工業の専門科目で学んでいる。
しかし、生物・地学に関しては全くといっていいほど学ぶ機会がない。
そこで私の科学と人間生活の授業では、毎年必ず生物分野では微生物、地学分野では生徒の希望に応じて天体か地質のどちらかを授業で扱っている。
微生物については、近年のコロナウイルス絡みもあるが、人類史の中で最も関わりが深い生物であり、正負両方の側面を見られる。
天体と地質については最初は扱う気がなかったが、生徒のリクエストが多かったので取り入れたところ、結構好評だったので毎年授業で扱い続けてきた。

ただ、2023年度に入り、私自身が資源・エネルギーの教育推進活動に携わっていることもあるが、生徒の大半が高校卒業後、製造に関する仕事に就くことを思うと、資源・エネルギーについて深く学ぶ必要があるのではないか?と考える。
ウクライナでの戦争などの国際情勢が影響し、燃料・食料などの価格上昇、資源の確保などが現在、大きな問題となっている。
特に卒業後に製造系の仕事に就く高校生には影響が大きいのではないか?
そんな中でも生き抜くためにどういう知識や考え方を、理科教員として伝えていかねばならないのだろうか?
などといったことを思い巡らせながら、私がたどり着いた結論・・・

「地球学」

この一言に尽きる。

何じゃそりゃ?と思われるかもしれない。
私のいう「地球学」とは、長い地球の歴史の中で築かれた物質(資源)とエネルギーの姿と流れを理解し、人類も地球も長く生き続けられるような活用を考えることとする。
といっても地学に偏らず、物理・化学・生物の見方をまんべんなく取り入れる必要がある。
強いていえば地理・政治経済・倫理の見方・考え方も取り入れたいところ。
傍から見ればまだまだ妄想の域にとどまっているように見えるかもしれないが、今年度は科学と人間生活の内容をベースにしながら「地球学」を模索したいと思う。

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