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詩 短編

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心情を詩に表わしました。 辛い気持ちを抱える方に。 勇気と笑いを持ちたい方に。
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2021年2月の記事一覧

千夜一夜 とんまでおバカなシェエラザード

千夜一夜 とんまでおバカなシェエラザード

私の名前はシェエラザード

クモの巣にかかって、水路に落ちて

電気の網で引き揚げられました

そのまま王宮で王様の前に

「・・・泥臭いナマズも一興か・・」

その一言で後室暮らし

毎晩お呼びがかかるものの、

何か一芸と歌ってみれば

耳をふさいで王様が、

逆に美しい声で子守唄

いびきをかいて先に眠る

王様は翌日寝ぼけ眼で執務にあたる

今宵は物語を話しましょう

まちがいだらけの寝物

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真鍮の鎧

真鍮の鎧

似合わないと

はぎ取られた私の鎧

褥の向こうに置き去りにされ、

私はあなたの視線を纏う。

あなたの指は私の中に、

私の両手を束ねる左手には、

懇願するたび力を込める。

空は臙脂に、群青に、そして漆黒に。

鎧と鋼の刃を探し求めていた両手は、

やがて、あなたを探り始める。

漆黒の夜はまだ長く、

暁の茜まではまだ遠い。

紬(と苦笑)

紬(と苦笑)

「今日旦那様はあの方とご一緒にあの呉服店に行かれたそうですよ。」

「そうなのですね。」

「ついで、だそうでございます。」

「そう。」

私の面倒を見てくれているタネさんが、着物を拡げる。

「ずいぶんはしゃいでおられたようです。」

「そうでしょうね。」

「そうでしょうとも。」

何枚も反物を拡げて大はしゃぎする姿が目に浮かぶ。
あの人は本当に子供のような人だ。旦那様に甘えて、何枚も美しい

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人魚の恋

人魚の恋

この浜に来るのは久しぶりだ。
先日海で助けた男に会いに来た。

私たちからは女しか産まれない。

だから子供を産むには人間の男の精が必要なのだ。

寒い冬の海で漂い、体温を失いかけていた男を浜辺に送った。

身分の高い男なのか、たくさんの人間が大声で呼ばわりながらその男を探していたので、浜から私はすぐに離れた。

それから間もなく私はこの浜を訪れた。

歌を歌う。

「くうーくきいーー」

人間に

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