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【詩】 デジャヴ

雨がしとしと木曜日
昨日の夜から降り続く
心を澄ませて見つめれば
窓辺の新芽のむず痒さも
電線から滴る雫も
静謐な心に染みる
愛おしいものを好きと言っても
後味に罪はない弥生

昨夜見た夢の続きが
ぼんやりと戻ってくる
雨など厭わぬ雀が騒ぐ
恥じらいは楽しさに押されて
パチンと弾けた
種子のような言の葉の
余韻は甘くて
君に届いて

雨雲の流れが速い
心の距離はとても近い
ビー玉をテーブルの上で
転がしては止め
止めては転がし
今一人
カフェラテを飲んでいる

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