雪音

小説を書くV猫^._.^ まったりマイペースに活動します!

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記事一覧

初夢2024

決して足を止めるな。 走るのをやめてはならない。 誰が言ったかも分からない言葉通りに、 私は走り続けていた。 平坦な道を走り、坂をのぼり、 時には梯子も上り、元来…

雪音
5か月前

次の柄

猫は、天国で次の柄を着せ替えるといいます。 もし、あの夢に出てきた真っ黒、 というより、黒い影だった奏らしき子猫。 我が家に来る前に、 次の柄を選び中だったのかもし…

雪音
6か月前

黒猫の紗夜(さよ)

あたたかいベッド。 毎日出てくるごはん。 優しく撫でてくれる、大好きな手。 以前は当たり前に無かったものが、今では 当たり前に日常に存在する。 知らないうちに子猫…

雪音
1年前
1

今日見た夢

私は戦っていた。 銃を持ち、自分よりも大きな蛇と。 蛇の牙には毒があるらしい。 仲間たちはあの毒牙にかからないよう必死に 避けながら戦っている。 今ここで、奴を倒さ…

雪音
1年前

不思議な夢

ある日見た、不思議な夢。 いつものように、猫と遊んでいる夢だった。 けれど、その中の一匹の猫は、 見たことの無い姿をしていた。 黒いモヤがかかったような、姿形が は…

雪音
1年前

季節遅れの怖い話

これは、わたしが今年の3月に体験した話です。 愛猫を失ったばかりで悲しみに明け暮れていた、 わたしたち一家。 彼女のために、彼女の死を受け入れ、 1歩踏み出そうと決め…

雪音
1年前
7

雪音の物語

 気が付くと、わたしはふかふかなベッドの  上にいた。  自分が誰なのか、ここがどこなのか、  何も分からない。  「お!ようやく起きた!」  「よく寝る新入りだね…

雪音
1年前
5

ある猫の話

わたしは、生まれた時からひとりだった。  けれど、悲しくはなかった。  だって、ずっとひとりだったから。  生きていくには、ひとりの方が都合がいい。  守るべきもの…

雪音
1年前
3

とある少女の話

ひとりぼっちの少女は、物語を作るのが 好きでした。  自分が作り出した物語の中で、たくさんの 世界を旅するのです。  物語の人物たちは、ひとりだった少女の唯一…

雪音
1年前
2

初夢2024

決して足を止めるな。
走るのをやめてはならない。

誰が言ったかも分からない言葉通りに、
私は走り続けていた。

平坦な道を走り、坂をのぼり、
時には梯子も上り、元来た道を戻ることは
しなかった。

私にできるのは、ただ前に向かって
走り続けることだけ。
理由は分からない。
それでも、止まってはいけない気がした。

立ち止まったら、私は私である意味を
無くしてしまう。
漠然とそんな気がした。

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次の柄

猫は、天国で次の柄を着せ替えるといいます。
もし、あの夢に出てきた真っ黒、
というより、黒い影だった奏らしき子猫。
我が家に来る前に、
次の柄を選び中だったのかもしれません。

20年生きてきて、猫と関わったのは
隣の家の茶トラ3匹だけでした。
強気なお母さんと、食いしん坊の長男、
ツンデレの次男の3匹。
次男は今もあの町を歩き回り
縄張りを守っていますが、
お母さん猫と長男猫は、わたしが小学生の

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黒猫の紗夜(さよ)

あたたかいベッド。
毎日出てくるごはん。
優しく撫でてくれる、大好きな手。

以前は当たり前に無かったものが、今では
当たり前に日常に存在する。

知らないうちに子猫が増えたし、
ずっと一緒にいたはずの猫はいつの間にか
いなくなった。

あの日、冷たくなる白猫に精一杯声を
掛け続けた。
耳元で叫んでも、いつもなら大声で帰ってくる
返事がない。
分かってはいた。
外で暮らしていた時にも、何度も経験し

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今日見た夢

私は戦っていた。
銃を持ち、自分よりも大きな蛇と。
蛇の牙には毒があるらしい。
仲間たちはあの毒牙にかからないよう必死に
避けながら戦っている。

今ここで、奴を倒さなければ。
この町の人々が危機に晒されてしまう。
私たちが奴を止めるのだ。

銃を持つ手が震える。
本当に倒せるのか。
この弾が尽きるのが先か、
私が奴の毒牙にかかるのが先か、
奴が倒れるのが先か。

弾は間違いなく当たっている。

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不思議な夢

ある日見た、不思議な夢。
いつものように、猫と遊んでいる夢だった。
けれど、その中の一匹の猫は、
見たことの無い姿をしていた。
黒いモヤがかかったような、姿形が
はっきりしない存在。
わたしはその子を他の子と同じく、
愛おしそうに撫でているのだ。

不気味な姿のはっきりしない存在だけれど、
わたしはその子を「猫」だと認識した。
他の子たちよりも明らかに小さく、
生まれてからそんなに経っていない子猫

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季節遅れの怖い話

これは、わたしが今年の3月に体験した話です。
愛猫を失ったばかりで悲しみに明け暮れていた、
わたしたち一家。
彼女のために、彼女の死を受け入れ、
1歩踏み出そうと決めた夜のことです。
我が家には、失った愛猫の他に8匹の猫が
います。
その中の、目がよく見えない2匹が、元気に
走り回っているのです。
それだけならば、いつもと変わらない
光景でした。

しかし、全速力で走っていた妹の黒猫が、
なにかに

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雪音の物語

 気が付くと、わたしはふかふかなベッドの
 上にいた。
 自分が誰なのか、ここがどこなのか、
 何も分からない。

 「お!ようやく起きた!」
 「よく寝る新入りだね~」
 「ほら、もう大丈夫よ」

 それぞれ話しかけてくるのは、たくさんの、
 色々な姿をした存在。
 猫耳がついている人だったり、
 角がついている人だったり、
 浮いている人だったり。

 人だったり、猫だったり、狐だったり…
 

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ある猫の話

わたしは、生まれた時からひとりだった。
 けれど、悲しくはなかった。
 だって、ずっとひとりだったから。
 生きていくには、ひとりの方が都合がいい。
 守るべきものもいない。
 自分の身さえ守って、
生きていける分のごはんにさえありつければ
それで明日を生きていけるからだ。

 何年生きたのかも分からない。
 たまに人間はわたしにごはんをくれたし、
それなりに楽には
生きていけていたかもしれない。

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とある少女の話

ひとりぼっちの少女は、物語を作るのが
好きでした。
 自分が作り出した物語の中で、たくさんの
世界を旅するのです。
 物語の人物たちは、ひとりだった少女の唯一の ともだちでした。
 少女はいつも、「ひとりになりたくない」と
願っていました。
 そして、「広い世界を見たい」とも
願っていました。

 物語の人物たちは、自分とは違いどこへでも
行ける。
 少女は、物語の人物を通して広い世界

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