見出し画像

古いものをどれだけ残せて死んでいくのか?

尾道市街地の東端、見晴らしのよい高台に建つクジラ別館は、古民家を再生した一棟貸しの旅館。大正〜昭和初期にかけて尾道商人が建てた“茶園”と呼ばれる別荘建築のひとつで、尾道の歴史と文化を今に伝える貴重な日本家屋です。現地・尾道のクリエイター達がリノベーションを手がけており、家屋に深く刻まれた歴史と洗練された意匠とが同居する、情緒ゆたかな空間となっています。

画像1

          そんな、クジラ別館をなぜ作ってしまったのか?

僕、自身が映画「おじいちゃん、死んじゃったって」の上映として尾道を訪れた際に、尾道の空気や人に惚れこんでしまいました。映画監督の小津安二郎監督の「東京物語」のロケ地になったり、大林監督の出身地だったり、文豪で言えば林文美子は輩出したり、志賀直哉さんなどもずっと尾道で作品を作り続けていた。まさに、クリエイターの街なんです。そんな、香りが漂いながら古いものが丁寧に残されている所にとにかく惹かれて行きました。

画像2

画像3

画像4

そして、僕の地元が広島ということもありいつかは、地元広島に貢献がしたいとずっと思っていた時に年に何回?東京から広島に帰って活動の拠点として尾道に部屋を借りるのもいいなと心の片隅に思っていた。それをシネマ尾道の方々に話をすると次から次へと尾道の不動産情報が僕の元へ流れてきまして、気付いたら尾道の空き家問題などにたち向かっているNPOの空き家再生チームの代表の豊田雅子さんと出会う。(展開が早すぎた)

そこで、今、地方都市で問題とされている空き家問題をダイレクトに体感してしまうのです。空き家は維持するのにお金がかかるし、尾道は古き良きものがたくさんある所が素晴らしいと思うのですが、古民家の維持が大変するぎのです。そして、古民家を残さないで新しいものばかりで作られた街は個性をなくしてしまい観光地としての価値はゼロになってしまいます。どこかで、見たことのある、なんともない街並みになってしまうと危惧されていました。それこそ、観光客は減ってしまうという豊田代表の熱意に心を打たれていった自分がそこにいました。そして、尾道の特徴の一つである丘の上に建てられている家たちも今の法律では一回壊してしまうと、新たに丘の上に家を建てることはできないそうです。なので、この街並みを残すには1本や2本?の柱や何かを残して古い家をリノベージョンなり、改築していって守っていくしかないようです。なので、この尾道の素晴らしすぎる街並みを残していく事に微力ながらご協力したいと思いまして。古い、古い古民家を再生することに決めました。

画像5

画像6

画像7

古民家を宿に変えてクリエイターの拠点にして行きたかった。

しかし、古民家を維持していくのに正直、すごくお金がかかります。正直、ずっと赤字の状態が続いています。(このコロナ時期も含めて)涙

古民家って本当に古い建物なので、少しの風と地震であっという間に瓦が剥げたり、壁の土が落ちたり、ガラスなんて繊細すぎてすぐにひび割れを起こしてしまいます。それらをちょっと修理するだけ何十万もかかってしまいます。

そして、スズメバチの巣が勝手にできたりします。その駆除だけでもまた何十万もかかってしまいます。(うーーーん、手放そうかと何度も考えてしまいました)いや、まだ踏ん張りどきだ。まだ、まだ頑張って尾道の良さをたくさんの人に知ってもらいたい。

画像11

まるで、ボロボロの王妃と思っています(なぜか、このクジラ別館女性だと感じています)笑

そして、このコロナで最後のパンチを喰らっている所です。


でも、たくさんの映画監督たちや芸人さん、執筆家など会社の会議、ドラマの編集室などで使ってもらっていることがすごく感動しておりまして。後は、いつまで維持をできるか踏ん張りどころです。負けるなコロナに、、、、、、、

画像9

画像10

7月からゆっくりと再開していくみたいなのでたくさんの方々に楽しんでもらえたらと思っております。そして、何やらドラマの撮影場所としてもお声がかかってきておりまして。

王妃、これから忙しくなるかもしれませんねとささやいてやりたいものです。

画像8

#旅 #イラスト #写真 #旅行 #ホテル #旅館 #小説 #尾道 #クジラ別館 #古民家 #宿 #リノベーション #空き家 #広島 #映画 #読書 #小津安二郎 #古いもの #民家 #クリエイター


こんな投稿でサポートしてくださりまして、ありがたき幸せをもらいました。これらのサポートは森ガキが関わっている作品のPR費、または若手クリエイターの育成に大事に使わせてもらいます。