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岩山、砂漠、大地のパワー【ヨルダン旅行記2】


こんにちは!yukiです。

今日は、
ヨルダン滞在4日分を
ぎゅっとまとめて記事にしました。

砂漠を歩き回ったお話が中心で、
写真多めです。

日本では見られない自然風景、
楽しんでいただけますように!

(この記事は、2016年の旅を“旅行記”としてまとめたものです)



ペトラ・トレッキング


たまたま出会った5人の仲間と
ペトラ遺跡に行った翌日の朝。

みんなは、北へ南へと、
それぞれ別の場所へ移動していきました。

またどこかで会えるといいな。

僕はペトラ3日券を買ったので、
2日目のトレッキングに出発します。

照りつける太陽に、
肌がチリチリ焼かれて目も痛い。

今日はマイナールートに入っていきます。

目指すのは、
モーセの兄である、預言者アロンの墓

アロンは、モーセと力を合わせて
エクソダス(出エジプト)を主導した人物です。

岩山を歩いていると、
ときどきナバテア人の遺跡が現れます。

それに何と言っても、
大自然のスケールが大きすぎる。
歩くのが本当に楽しいのです。

ある岩山の近くを通りかかったとき、
5〜6歳くらいの兄妹が走り降りてきました。

「うちに来て!
 お茶を買っていって!」

なんて可愛い営業さん!

せっかくなので、
お茶をいただきに行きました。

お家は、岩山の洞穴。

子どもは8人もいて、
アジア人が珍しいのか、
みんな興味津々です。

お母さんがお湯を沸かして、
シャイ(ミント入りの甘い紅茶)
を淹れてくれました。

これからアロンのお墓に行くんだよと言うと、

「じゃあ帰りも、
 うちに寄ってお茶飲んでいって!」

と口々に言います。

英語も喋れてるし、
商売を叩き込まれて育つんだろうなあ笑

また来るね、と洞窟を後にします。

(お母さんが「写真はダメ!」っていうので写真なしです)

そこからは、
遮るのもののない砂漠を歩きます。

ものすごい開放感!
どこまでも自由が広がっていく感じ。



アロンの墓がある山の麓についたら、
そこからはひたすら山登りです。

木がないので
日差しを浴び続けることになり、
とにかく暑い!

写真じゃ全然伝わらないんですが、汗
地球のエネルギーを感じるような山。

頂上に着くと、
そこには真っ白な
アロンのお墓がありました。

遮るものが無いせいか、
猛烈な風が吹いています。

建物の陰に隠れながら、
持ってきたパンとバナナを食べて、下山。

帰りも子どもたちのところで
お茶をいただいてから帰りました。

今日の行程で出会った外国人は、
ドイツ人のおじちゃんのみ。

ちょっと遠めなので、
ほとんどの人は来ないのかもしれません。

夕方、
まだ明るいうちに宿に戻ると、

「日本人ですか?」

若い男性に声をかけられました。

なんと、同い年で、
同じように休学して旅してる大学生!

名前はザキといいました。

ザキは今日の午前にここに着いて、
ペトラのメジャーどころだけ行き、
満足したので明日移動するそう。

はやっ。

ザキとはこの後、
エジプトで2回、ペルーでも再開して、
しばらく一緒に過ごすことになります。

翌日。ペトラ3日目

ザキとお別れして、遺跡に向かいます。

最終日は“リトルペトラ”と呼ばれるエリアへ。
今日もマイナールートに入っていきます。

「道ないじゃん」

ところどころ、
道が無かったりする。

しかも結構ヤバめの断崖絶壁
歩いて行かなければなりません。

ちょっと怖いぶん、
“大地”を存分に感じられるルートでした。

数時間で到着した“リトルペトラ”は、
小規模な遺跡ながらも壁画があったり、
楽しめる場所でした。

隊商(キャラバン)のための
宿場町だったそうです。

光かがやく峡谷の階段を登ると、
何とそこに即席のお茶屋さんが笑

ここでも甘ーいシャイを飲みました。

それにしても、
3日券にして大正解でした。

もしトレッキングしなかったら、
「チケット高いわりに微妙…」
って感想だったかもしれません。

ペトラは遺跡も大地もすごい。

大自然には人間の力なんて到底及ばないことを、
改めて実感することができたのでした。


“アラビアのロレンス”の世界


ペトラ遺跡の次に向かったのは、
ワディ・ラムという砂漠です。

ペトラがある町を早朝に出発し、
バスで南へ向かいます。

国道の両側には、
ひたすら砂漠が続く。


ワディ・ラムでは、
砂漠のど真ん中にあるキャンプ
予約していました。

(ネットで予約とかロマンが無いですが笑)

近郊の村まで
ジープが迎えに来てくれるので、
それに乗ってワディ・ラムへ。

わー、本格的な砂漠に入ってく!

砂を走る車はガタガタと揺れる。

カーラジオからは
アラビアっぽい音楽が流れています。

10kmほど砂漠を進んだところに、
キャンプ場がありました。

テントタイプの個室です。
中はベッドがあるだけ笑

「まずはお茶でも飲みなよ!」

ベドウィン(砂漠の遊牧民)のスタッフさんが、
シャイを淹れてくれました。


ワディ・ラムでは、
ほとんどの人はツアーで観光します。

でも気温は30度いかないくらいだし、
ジープのタイヤの跡が道になってるので、
“歩く”という考えが浮かびました。

「歩いても特に危険はないですか?」

一応、スタッフさんに確認。

「危険はないけど、迷うと思うぞ?
 地図はあるのかい?」

「スマホのGPSと、
 予備バッテリーがあります。」

「なら問題ないよ!」

じゃあ、歩こう。

ペトラはれき砂漠って感じでしたが、
ワディ・ラムはほとんど砂です。

足を取られるので、
一歩一歩にエネルギーが必要な感じ。

ワディ・ラムは、
映画『アラビアのロレンス』で
ベドウィンの縄張りとして登場します。

轍さえなければ、
そのまま映画のセットとして使えそう。

“砂漠の距離感はつかみにくい”
とよく言われますが、
身をもって実感しました。

近くに見える岩山に向かって歩いているのに、
いつまで経っても近づかないのです。

本当に進んでるのか?って気になるほど。



ちなみに、ワディ・ラムの“ワディ”とは、
「涸れ川」を意味するアラビア語です。

雨が降った時だけ水が現れる川のことですが、
いったいどこに涸れ川があるのだろう笑

ラクダにもけっこう遭遇するんですが、
たぶん放牧されてるのでしょうね。

足に紐がついている子がいたりします。
脱走することは無いのかなあ。


ラクダって、
意外とカラフル…!

みんなモシャモシャと草を食んでいました。


黙々と歩いていると、
1台のジープが後ろからやってきます。

「おい君、歩いてるのか?!
 体調は悪くないか、水は十分あるか?」

なんか本気で心配してくれました。

2リットルのペットボトルを見せ、
大丈夫ですとお礼を言うと、

「気をつけるんだよ!」

と言って走り去って行きました。

なんか乗ってる観光客の人たちも、
口々に「気をつけてね」って言ってる汗


歩くのにも慣れてきたので、
岩山の低くなっているところを
ショートカットで越えたり。

夕方ころ、キャンプ地に戻りました。
15キロくらいは歩いたみたいです。


夕飯は、大きなテントで、
ベドウィン式の料理をいただきます。

土の中で蒸し焼きにした芋類や肉。
味は、まあまあ笑


さて、夜、
楽しみにしていたことがありました。

それは、砂漠の星空

・・・しかし。
日本で山に登ったときに
見られる程度だったのでした苦笑

夜空の星はさておき、笑

ワディ・ラムもペトラに負けず劣らず、
大地のパワーを感じるような場所でした。

風の音しか聞こえない砂漠を一人歩いたのは、
めったに経験できない有意義な時間となりました。

夜行船でエジプトへ


ワディ・ラムで一泊した翌朝、
さらに南のアカバへ移動していきます。

アカバはヨルダン最南端にある、
紅海に面した港町。

ここから船に乗って
エジプトへ向かう予定です。

船の運航会社のオフィスに行ってみると、
今晩出発する船に乗れるとのこと。

残っていたヨルダンのお金をドルに換え、
海沿いへ行ってみました。

地元の方たちが
気持ちよさそうに過ごしていて、
とても穏やかな気持ちになれます。


ヨルダン最後の食事は、ホンモス。

ひよこ豆の濃厚なペーストに
オリーブオイルがかかったものですが、
本当にハマってしまったのです。

パレスチナで初めて口にして以来、
見つける度に食べてきました。

エジプトでも食べられるといいなあ。



夜になり、
夜行船に乗り込みます。
けっこうでかい!

安い席にしたのですが、
ここで寝るの、
モノが盗まれそうで怖いですよね…汗

バッグのファスナーは全て南京錠で固定し、
貴重品が入ったザックを膝の上に抱えます。


明日の早朝、
シナイ半島の港町に到着予定です。

シナイ半島を抜ければ、
とうとうアフリカ

ついに…!

わくわくしながら眠りについたのでした。





最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

次回からの旅行記は、
「アフリカ縦断編」に入ります。

それでは、今日も良い1日を!



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