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まずは働いている社員の心にもワクワクを。組織にもお客様にも感動を届けたい。/近見優斗さん

4月より、「より良い組織づくりの実践者インタビュー」を個人の活動として始めることにしました。このインタビューを通じてより良い組織とは何なのかを探求し、言語化していきたいと思っています。

なぜインタビューを始めようと思ったのかの詳細は、こちらのnoteをご覧ください。

インタビューは株式会社アカツキ福岡代表取締役の近見優斗さんにご協力いただきました。

インタビューのなかで出てきた「サービスを通じてお客様に感動を届けるのはもちろん、一緒に働いている社員の心も動かないと感動は届けられません。社員一人一人と向き合っていくことが、結果、お客様とも向き合えるチームになると思っています。」という言葉が私は一番心に響き、印象に残っています。

お客様に感動を届けるために社内でも感動を創る。そのために工夫されていること、取り組まれていることなどをお聞きしました。コーヒーや紅茶片手にぜひご覧ください。

※原.....原田
  近.....近見


自己紹介


近見優斗
1995年生まれ。2016年にアカツキへアルバイト入社。
CAPS(「顧客とプロダクトの満足度最大化」を追求するチーム)で複数の新作ゲームタイトルのカスタマーサポートチーム立ち上げやゲームテスター、組織開発を担当。
2019年からアカツキ福岡へ注力し、CX(お客さまの一番近くに寄り添い、プロダクトが届ける体験を支え、感動体験を創出するチーム)とアカツキ福岡全体の組織改善に従事。2021年10月より、株式会社アカツキ福岡の代表取締役CEOに就任。また2022年4月より株式会社アカツキゲームスCX部部長も担う。


お客様と体験を共につくる仕事


(原)近見さん、初めましてですね。どうぞよろしくお願いいたします。まずは近見さんの会社のことについて教えていただけますか。

(近)初めまして、よろしくお願いいたします。僕が代表をしている株式会社アカツキ福岡という会社は「世界をエンターテインする。クリエイターと共振する」というミッションをアカツキグループの一員として共に追求しています。

具体的にどんな仕事をしているかというと、アカツキグループ各社のゲーム事業・コミック事業サービスに対して、カスタマーエクスペリエンス(以下、CX)を届けています。

一般的なCXは、お客さまからいただいたお問合せに対して問題解決をすることがゴールだと思います。でも僕たちの会社はそれがゴールではなく、エンタメを提供している会社だからこそ、世界観を踏まえた返答をしたり、一人一人に寄り添って回答していくこと、体験として届けていくことを大切にしています。

よく例えるのが、接客が良くてご飯は美味しくない、ご飯は美味しいけど接客はよくない、というレストランは行きたくないですよね。どちらも良いとまた行こうとなる。ゲームやエンタメの世界も同じだと思うんです。

その為に、問い合わせを下さったお客様の声にも目を通したり、SNS上のお客様の声もしっかり見ています。

(原)なるほど....自分の声が、そこまで丁重に扱われるって感動を生むと思います。これまで印象に残ったお客様のエピソードなどはありますか?

(近)ありますね。お客様から温度感の高い、センシティブなご意見をいただいた時に、チームで「どうすればお客様に向き合い、期待を越えられるか」「喜んでもらえるか」ということを一生懸命考えて対応しました。結果、その対応に感動してくださったお客様がSNSで「神対応」「まさかここまで」のような感じで喜んだ旨を投稿してくださっていて、それに何千ものいいねやリツイートがついて一気に広まりました。最初はどうなるか不安もありましたが、一言一句に魂込めてお客様と向き合って本当に良かったと思っています。

「感動」を作るチームに必要なこと


(原)それはとても嬉しい反応ですね!でも、日々の業務に追われる中で、1人のお客様とそこまで向き合えるチームってどうやって作れたんでしょうか?チームづくりや社員とのコミュニケーションで意識していることがあれば教えて欲しいです。

(近)アカツキ福岡では、サービスを通じてお客様に感動を届けるのはもちろん、一緒に働いている社員の心がワクワクできていないと、お客様に感動は届けられないと考えています。そのため、まずは、社員一人ひとりと向き合うことを大切にできるチームづくりを意識しています。

具体的には1on1を隔週でやったり、定期的にリーダー研修もやっています。研修では、Will(今やりたいこと)Can(今できること)Must(今やらなければならないこと)や自分史の振り返りをしたりします。

組織が向かう方向性と自分の人生が交わって、メンバーひとりひとりが日々の活動や目指す方向に燃えることができれば最高だと思います。

「感動企画」という文化で組織内にも感動を

(原)社員と向き合う時間が、結果お客様と向き合う時間にもなる、というのはまさに循環ですよね。その他にも取り組んでいることはあるんですか?

(近)アカツキ福岡には、「感動企画」という文化があります。自分たちがワクワクするようなことを常にやる。例えば、遠方からお客様が来た時に歓迎する企画を作る、誰かの大切な記念日はみんなで祝う。

実際に、東京の拠点で働く仲間が福岡のオフィスに来てくれた時、1人のメンバーが似顔絵を描いて出迎えていました。


メンバーの似顔絵


(原)それって、毎月1回は誰かを喜ばせましょうってルールとかあるんですか?

(近)いや、制度やルールは全くありません。みんながやりたいから動いているだけなんです。ですが、常日頃大事にしたいメッセージは発信するようにしています。

やはり、お客様に感動を届けるには、組織内でも感動を生んでいくことが大事だと思うんです。その為に、お互いを助け合う風土を組織で磨いて、文化に昇華していけば良い強みになるのではないか、と思ったんです。

(原)助け合う風土が、組織の強みになるってまさにそうですね。そんなチームになるまで紆余曲折があったと思うのですが、原点はどこにあるんですか?

(近)僕がまだ入社したてだった頃の話なんですけど、それまではお客様から問い合わせがあった時にテンプレートを使って返信していたんです。

ただ、本当に僕たちの事業を愛してくれるお客様が多くて、プラスアルファで何かをお客様に返したいという想いは常にありました。

そんな時に、とある案件で問題が起きて、チームで対応しきれないほどの温度感の高いお声が届いたことがあって。その時に、全てをテンプレートで返してしまうと余計にお客様をがっかりさせてしまう。でも返せるだけの人員体制ではない。まさにピンチでした。どうしようかと考えた結果、その気持ちを正直にお客様に伝えることにしたんです。「今は丁寧に個別で返せないですが、一人一人と向き合いたいと思っています」と。

そうやって本気でお客様と向き合った結果、ちゃんと相手に届いたんですね。

「大変な時に返事をありがとう」とか「いつも応援しています」とか返信が来るようになって。その感動が、僕の原点です。

良い組織は、「文化」と「きっかけ」を作ること

(原)一人一人と丁寧に向き合った結果、お客様からの信頼も得られたんですね。その体験があると「やってよかった」と心から思うだろうなあと感じました。最後に、近見さんにとって「良い組織」とはどういう組織だと思いますか?

(近)そうですね.....ただ居心地が良いだけではなく、日々新しいことに挑戦、変化していける組織でしょうか。その為に、自分たちがこういう文化をつくっていきたい、と思って行動していけることも大事だと思っています。

「感動企画」の他にも、アカツキ全体にも根付いている「わかちあい」文化という文化があります。チームの目標が共有された時や、何かMTGで決定事項があった際に、自分がどう感じたかを正直に話しあう時間があります。

日々事業を推進する為に走り続けていると、「なぜ失敗したか」「なぜうまくいかなかったのか」と思考寄りの考えばかりになっていってしまいます。そういう時に自分が「何を感じているか」「どう思っているのか」という感情に目を向けていくことを意識しています。そういう、感情に目を向ける場がないと、うまくいかないことが多い状況でもここはブラさずにチームで戦い抜けたなとか起きたことを豊かに捉えられずに、成功か失敗か、課題は何かと言った議論ばかりで疲弊してしまうと思うんです。

(原)仕事を進めていく中で感情に目を向けましょうってなかなかないからこそ、忘れちゃいけないことですよね。最後に読んでいる皆さんにメッセージがあればお願いします!

(近)一人ひとりに向き合い、心を動かす。というCXで当初掲げたテーマを改めて胸に、お客さまへワクワクを届け、アカツキ福岡で働く仲間と共にさらなるワクワクするような挑戦をしていきたいと考えています!改めて色々考えることのできる、貴重な機会をくださりありがとうございました。

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近見さんのお話を聴くなかで、今回出てきたキーワードは「お客様と組織内の感動を創ること」と「正直でいること」。

人が活き活きと働きそしてお客様にも良いサービスを届ける為には、「組織内でも感動を創ること」、そして「自分とお客様に対して正直でいること」が大きいのかなと思いました。

お客様だけではなく、組織の中にも感動を。

より良いサービスを届けるために、組織の中で文化を社員と共に作っていくこと。

サービスを提供しているとお客様だけに目が向きがちですが、組織の中にもしっかりと目を向け心を込めること。

経営者として、組織づくり実践者として大切な視点を教わりました。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

今後もインタビューは継続していくので、最新情報をキャッチしたいと思ってくださった方はよろしければ下記のアカウントのフォローをお願いします◎

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次回のインタビューnoteは、株式会社Pallet代表取締役の羽山暁子さんです!

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