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<ラグビー>2023シーズン、インターナショナルラグビー関連等(8月第一週)

(どうでもよい「話の枕」です。関心ない方は飛ばしてお読みください。)

 20代の頃は敬遠していた、ストラヴィンスキーが最近とても好きになっている。普通は、年を取るとバッハとかベートヴェンに傾倒していくのだろうが、私の場合は逆で、ズービン・メータ指揮の「春の祭典」なんて、若いころは少しも良く聴こえなかったのが、最近は誰の指揮であっても、「春の祭典」は、聞けば聞くほど心地よく感じる。「火の鳥」もそうだ。それは、サティーの音楽にも通じる。サティーはドビュッシー以上の「癒しの音楽」だと思う。そして、ストラヴィンスキーは、「生きている音楽」のように感じる。
 
 ところで、「ゴルフを愛好する者(である自分)に対する冒涜」というよりも、「カスタマー、株主、社員、保険制度」に対する冒涜ではないかと思うのだが、たぶんこの人は仕事よりもゴルフに熱心なのだろうな。だから、何かにつけて常にゴルフを話題にしたがるのだと思うが・・・。幸いに私は、ゴルフは下手だったから、熱心(狂信)にならずに済んだ。スキーと同じに、たくさんお金がかかるしね・・・。


1.テストマッチの結果

 今週は、RWCに向けたテストマッチが沢山行われた。

オールブラックス23-20ワラビーズ

 先週オールブラックスに完敗した、大言壮語のオーストラリア・ワラビーズ監督エディー・ジョーンズの発言を楽しみにしているのだが、試合直後のコメントは、ワラビーズの選手からしか報道されていなかった。たぶん、憤怒が爆発して取材できなかったのだろう。その後、月曜日にコメントが流れた。一応「敗因は全て自分の責任」と言いつつも「チームは道半ば」と弁解している。そして2003年と2019年のRWC準決勝でオールブラックスに勝利した過去を自慢しつつも、「ハードワークを続ければオールブラックスに勝てるが、時間を要している」とややトーンダウンしている。

 これらに対してオールブラックスのイアン・フォスター監督は、「ジョーンズは、我々がザ・ラグビーチャンピオンシップで楽勝を続けているため、プレッシャーの経験がないことが弱点だと言っているが、我々は大きなプレッシャーを受けながら勝利を重ねている」と、粛々と反論している。(以下私見)ジョーンズは、昔からオールブラックスに勝つためには「プレッシャーをかければ良い」、「想定外のことをやればよい」と述べているが、それが通用したのは2007年RWCまでで、これを契機としてオールブラックスはメンタルが大きく進化している。なお、2019年RWC準決勝の敗因は、プレッシャー(というメンタル面)ではなくイングランドの重量FW(という非メンタル面)にあり、ジョーンズの戦術が機能したというよりは、単純にフィジカルで負けたことが大きかった。

 ワラビーズのジョーンズ監督は、先週の敗戦から、アラン・アラアラトアとタニエラ・ツポウの怪我で3番と18番のPR、5番LOのローテーション、6番と7番の入れ替えなどの最小限の交代に止めた。3番は、4キャップのポーン・ファウマウシリ、18番には1キャップのザーン・ノンガー、16番は当初ジョーダン・ウエレーゼだったが、試合前に怪我のため初キャップとなるマット・ファエスラーと交代するなど、経験値のかなり低いメンバー構成になっている。LOは、ウィル・スケルトをリザーブに下げ、リッチー・アーノルドを先発させる。不調だった6番ジェド・ホロウェイに代えてトム・フーパーが入り、7番はフーパーを6番に移動させたことからフレイザー・マクライトが入った。

 キャプテン代行は、SHのテイト・マクダーモットが務める。ワラビーズは、ジョーンズ監督が就任してから、マイケル・フーパーが怪我で欠場していることもあり、これが4人目のキャプテンとなり、チームが混迷していることを象徴している。またジョーンズ監督は、SOの先発にカーター・ゴードンを継続して起用することに、多くのメディアが批判していることに対して、「そんなことを言うのは、ラグビーを知らない者が言うことだ。ラグビーを知らない者とは話したくはない!」と、いつものような激昂したコメントをしている。

 オールブラックスのフォスター監督は、先週の勝利を受けて大幅にメンバーを交代し、これまで起用してこなかった、それぞれ初キャップとなる6番FLサムペニ・フィナウ、14番WTBショーン・スティーヴンソン(エモニ・ナラワの怪我による交代)、23番CTBダラス・マクロードをメンバーに入れた。また、主軸として貢献してきた、HOコーディ・テイラー、LOスコット・バレット、FLシャノン・フィリッゼル、FLダルトン・パパリイ、CTBジョルディ・バレット、CTBリエコ・イオアネ、WTBマーク・テレア、FBボーデン・バレットなどを休養させる。

 1番PRにフィジカルの強いタマイティ・ウィリアムスが先発し、HOはサミソニ・タウケイアホが先発、ベテランのダン・コールズがリザーブに入った。LOはサムエル・ホワイトロックが5番で先発し、7番FLにはキャプテンのサム・ケーンが戻った。SHはフィンレイ・クリスティーが先発し、アーロン・スミスがリザーブに入る。SOの先発は、ダミアン・マッケンジーがアルゼンチン戦以来のプレーとなり、リッチー・モウンガが22番のリザーブからサポートする。

 12番CTBはアントン・リエナートブラウン、13番CTBはリザーブからのプレーが多かったブライドン・エンノー、11番WTBには、怪我から復帰のレスター・ファインガアヌクが先発し、14番WTBに待望のスティーヴンソンがハイボール対応を兼ねて入った。FBにはウィル・ジョーダンが14番WTBから移動している。リザーブでは、18番PRに怪我から復帰のフレッチャー・ニュウウェルが入り、来シーズン以降の主力となることが期待されるツポウ・ヴァアイが20番LOに入っている。なお、アーロン・スミス、ブロディー・レタリック、サムエル・ホワイトロック、ダン・コールズ、ネポ・ラウララらは、オールブラックスとしてNZでプレーする最後のテストマッチとなる。

 試合は、3分にワラビーズの11番WTBマリカ・コロイベテ、8分に6番FLトム・フーパーが連続トライをして、ワラビーズが0-14とリードする意外な展開となった。オールブラックスは14分にSOダミアン・マッケンジーがPGを返したが、23分にワラビーズSOカーター・ゴードンにPGを返され、前半を3-17で終える。前半のオールブラックスは、ラインアウトやスクラムが安定しなかった一方、ワラビーズ12番CTBサム・ケレヴィを筆頭にしたフィジカルの強いBKに大きくゲインされる等、Bチームとしてのディフェンスのコンビネーションにミスが出ていた。ワラビーズがオールブラックスに前半をリードするのは、4年ぶりのことだった。

 後半に入ると、オールブラックスは前半のミスを修正し、安定したセットプレーとFWの奮闘により、44分に初キャップの14番WTBショーン・スティーヴンソンがトライ。その後、SOをマッケンジーからリッチー・モウンガに代え、54分にはSHをフィンレイ・クリスティーからアーロン・スミスに、HOをサミソニ・タウケイアホからダン・コールズに代えるなど、ベテラン勢を一気に投入する。これが功を奏して、55分に11番WTBレスター・ファインガアヌクがインゴールに入るが、TMOでノッコンを確認されてノートライ。追撃するオールブラックスに嫌な空気が流れた。

 しかし、57分にモウンガがPGを入れて13-17の4点差に迫る。その後、ワラビーズも60分にPGチャンスを得るが、ゴードンが外してしまう。これで流れはオールブラックスに戻り、64分、ゴール前のモールからコールズとNO.8アーディ・サヴェアが次々と突破していき、そこからできたラックから6番FLサミペニ・フィナウがトライ。モウンガのコンバージョンも決まって、20-17とついに逆転した。その後ワラビーズも、ゴードンに交代したクエード・クーパーが、73分に54mのロングPGを決めて、20-20の同点としたが、終始優勢に攻めるオールブラックスは、80分にモウンガが46mのPG決めて、再び勝ち越し、Bチームによるワラビーズの大逆転勝利を決めた。

 オールブラックスのBチーム相手とはいえ、ワラビーズは先週の完敗から持ち直したゲームをしているなどチーム力が向上しているので、右PRとHOの怪我人の多さが心配されるが、RWCまでにはトップレベルに戻れる可能性が高い。一方のオールブラックスは、Bチームかつ不慣れなメンバーということもあり、前半こそ苦戦したものの、後半にリザーブのベテラン勢を投入してからは、一方的にゲームを支配して実力差を見せつけた。また、この試合で初キャップとなったFLフィナウとWTB/FBスティーヴンソンが、いきなりトライを取る活躍をしたことで、RWCに向けて選手層の厚みを増すことに成功したと言える。ただし、先発SOマッケンジーとSHクリスティーの二人は、RWCに向けてスコッドに残るための十分なアピールができなかったことが心配される。

 なお、LOブロディー・レタリックとCTBブライドン・エンノーの膝の怪我が心配されるが、現時点では詳細な情報は出ていない。フォスター監督は、「エンノーは少し痛がっている」とだけコメントしている。

アルゼンチン13-24南アフリカ

 南アフリカ・スプリングボクスのジャック・ニーナバー監督は、先週辛勝したアルゼンチンに対して、アウェイゲームということもあり、大幅にメンバーを変更し、ワラビーズ監督エディー・ジョーンズが「Bチーム」と称したときよりも、さらにメンバーを落として編成にしている。

 SOはマニー・リボックを引き続き起用するが、SHはコブス・ライナッハを先発させ、リザーブはハースケル・ヤンチースを入れるなど、RWCに向けての試運転的起用になっている。LOエベン・エツベス、HOマルコム・マルクス、FLクワッガ・スミス、NO.8デュアン・ファルミューレン、SHファフ・デクラーク、CTBダミアン・デアレンデ、WTBチェスリン・コルベ、FBウィリー・ルルーらは、全てメンバー外として休養させた。キャプテン代行は、HOボンギ・ムボナンビが、スプリングボクス64人目のキャプテンとして務める。また、SOのリザーブがいないため、FBダミアン・ウィルムゼが必要な場合はSOに移動することになる。

 アルゼンチンのオーストラリア人監督マイケル・チェイカは、RWC前のウォームアップマッチとして、ホームのこの試合で南アフリカに勝利することで、大きく飛躍したい意向がある。また残るウォームアップマッチは、26日の格下のスペイン戦だけとなるため、主力メンバーは休養する可能性が高い。一方、アルゼンチンXVを結成して、18日ウルグアイ、26日にチリと対戦するが、これはアルゼンチン強化というよりも、ウルグアイとチリの強化に協力する意味合いが強いため、この南アフリカ戦の意味合いはかなり重いとみられる。

 23人の試合メンバーでは、16番HOアガスティン・クレヴィイが、アルゼンチン初となる100キャップを達成する。SHはゴンザロ・ベルトラノウが先発し、ラウトラオ・ベイザンヴェルツがリザーブに入った。FBは、先週先発したフアンクルーズ・マリアが相手SHに対するキックチャージで二週間の出場停止処分になったため、初キャップのマルティン・ボガドが入った。キャプテンは、2番HOフリアン・モントーヤ。

 試合は、お互いにセカンドジャージを起用する珍しい状況となった。前半は、36分に南アフリカにシンビンが出たこともあり、アルゼンチンが10-3とリードする。後半は南アフリカが連続トライして、46分に10-15と逆転するが、52分にアルゼンチンがPGを返して、13-15と再びリードする。しかし、59分、67分、72分と続けて南アフリカがPGを入れて、最後に突き放した。

 アルゼンチンとしては先週に続き惜しい結果となったが、かなりのチーム力があることを証明していいる。南アフリカは、アウェイのBチームで勝利したことが、RWCに向けて好材料になったと言える。

日本12-35フィジー

 フィジーは、スーパーラグビーパシフィックで活躍したドルアの選手に、フランスで活躍している選手をミックスしたメンバー構成になっており、いずれにしても日本より実力は上ではないかと思う。

 日本は、怪我のLOワーナー・ディアンズが出遅れているのが心配だが、他はほぼ出そろってきた。この試合でSOを松田力也と李承信とでローテーションした他、FB山中亮平をメンバー外にして、松島幸太朗をFBに入れている。フィジーが、キッキングゲームを選択する可能性が少ないことを想定したセレクションではないか。7番FLピーター・ラブスカフニと19番下川甲嗣を入れたのも、ランニングゲームの想定だと思う。

 試合は、3分にフィジーがあっさりとトライを取って0-7とリードした後の6分、サモア戦を再現したような、7番FLピーター・ラブスカフニの頭部へのタックルでレッドカードが出て、日本代表は残る74分を14人で戦うことになった。15人揃っていても苦戦が予想される相手に、開始早々に14人になってはゲームにならない。それでも、前半を0-21と3トライで抑えたのは、ディフェンスをよくやったというべきか?

 後半に入ってからも、フィジーが縦横無尽のオフロードパスや日本代表のミスからのターンオーバーで、57分にトライを加えて0-28とした後、3回もインゴールに入るが、いずれもTMOで反則やノッコンが確認されてノートライとなる。日本代表はTMOにどんなに救われたことか。3トライ取られていたら、失点はさらに15~21点追加されていた。日本代表は、68分の12番CTB長田智希のトライを取りそこなう惜しいプレーの後、70分に11番WTBジョネ・ナイカブラがようやくトライ。続いて、74分にフィジーにシンビンが出たこともあり、76分に14番WTBセミシ・マシレワが二つ目のトライを挙げて、なんとか大敗のダメージを軽減した。しかし、最後の80分にフィジーがまるで子供相手のゲームをしているようなイージーなトライ取って、日本代表を一蹴してゲームは終わった。

 日本代表は、キックオフやタッチキックをWTBマシレワに蹴らせるなど、新しい戦術を試した他、CTB長田の想定以上の活躍という収穫もあったが、RWC前の最後のホームゲームは、惨めな結果に終わったというしかない。これは、ひとえにサンウルヴズというチームでの経験値を積み重ねられなかったことが、最大の原因だと思う。サンウルヴズに対しては、当時のトップリーグで十分だと暴論を述べていた人も多くいたが、2019年RWCベスト8入りの最大の要因はサンウルヴズだったのだ。

 勝ったフィジーは、スーパーラグビーのフィジードルアで貴重な経験値を積めたことが、チーム強化に役立っていた。これは、2019年RWCの日本代表と同じだ。また、TV解説者が言っているように、RWCでは、ジョージア、ウェールズ、オーストラリアに相当な脅威になれると思う。また、これら3チームに勝つだけの力をフィジーは持っているので、RWCが楽しみになった。

サモア34-9トンガ

 日本と対戦した比較では、ほぼ互角ではないかと思っていたが、ホームのサモアがトンガを圧倒した。サモアもトンガも、スーパーラグビーのモアラパシフィカというチームで、ハイレベルの経験値を積めた上に、元オールブラックスや元ワラビーズの選手を入れているので、RWCではフィジーとともに台風の目になると期待している。

スコットランド25-21フランス

 フランスの調整具合を試すゲーム。スコットランドは勝つまでは想定していないだろう。また、スコットランドのグレガー・タウンゼント監督は、新鋭SOベン・ヒーリーが、活躍したイタリア戦に続きフランス相手にも通用するかが見どころとなると思われたが、強豪フランス相手にベストメンバーを組んできた。SOにはフィン・ラッセルが先発し、キャプテンを兼ねる。スチュアート・ホッグの突然の引退を受けたFBには、予想通りにブレアー・キングホーンが入った。バイスキャプテンは、12番CTBのシオネ・ツイプロツと5番LOグラント・ジルクライストが担う。SHはベン・ホワイトが入った。

 フランスのファビアン・ガルティエ監督は、3人の初キャップとなる選手をいれた。13番CTBエミリオン・ジェルトン、14番WTBルイス・ビエレビアレイの二人は、先のU20大会の代表資格があったが、敢えて正代表のスコッドに入れていた。また、6番FLポール・ブウドアンも初キャップとなる。

 ウォームアップマッチとはいえ、54分にレッドカードを出しながら、スコットランドがフランス相手に見事な勝利を納めた。前半スコットランドがPGで先行した後、フランスが3連続トライして、3-21とリードする。しかし、後半はスコットランドが3連続トライに1PGを加えて一方的に得点し、大逆転勝利を達成した。

 フランスは、想定内の負けかも知れないが、RWCに向けて黄信号が灯っているのは変わらない。勝ったスコットランドは、監督との不仲もあったSOラッセルの活躍がチームの躍進を支えている。RWCでは、南アフリカやアイルランドとの対戦が楽しみになってきた。

アイルランド33-17イタリア

 アイルランドは、セクストンがレフェリー侮辱問題からRWCまで不在となるが、その中で誰をSOにするかを試すゲームになる。アイルランドのアンディ・ファレル監督は、セクストンに代わるSOはロス・バーンと認識しているが、今回は先発SOにジャック・クラウリーを抜擢し、リザーブ22番にキアラン・フランリーを入れた。リザーブの16番HOトム・スチュアートが初キャップとなる。キャプテンは、4番LOイアイン・ヘンダーソンが務める。

 イタリアのキアラン・クラウリー監督は、初キャップとなる13番CTBパオロ・オドグウと4番LOディノ・ランブ、FBにSOが専門のトンマゾ・アランを先発させた。SOの才能あふれるパオロ・ガルビシがチームを率いる。キャプテンは5番LOフェデリコ・ルッツア。

 試合は、29分にイタリアにシンビンが出たこともあり、前半をアイルランドが21-3とリードする。後半はトライを取り合う展開になったが、終始アイルランドがリードし、最後は完勝した。SOジャック・クラウリーはミスもあったが、合格点のプレー振りだった。

 アイルランドは勝利したものの、FLケイラン・ドリスとジャック・コーナン、FBジミー・オブライエン、SHクレイグ・ケーシーが怪我をしており、今後の回復状況が心配されている。SOセクストンの出場停止処分とともに、RWCに向けて不安材料が出ている状況だ。

ウェールズ20-9イングランド

 ウェールズのワレン・ゲイトランド監督は、FBに100キャップとなる大ベテランのリー・ハーフペニーを先発させる。SOにはサム・コステロウが先発し、メインのSOダン・ビガーは22番のリザーブになった。キャプテンは、7番FLジョク・モーガンが務める。

 イングランドのスティーヴ・ボーズウィック監督は、マーカス・スミスを先発SOにし、ジョージ・フォードをリザーブに入れたが、オウウェン・ファレルはメンバー外となっており、12番CTBにはガイ・ポーターを入れた。初キャップとなるのは、7番FLトム・ピアソンとリザーブの2人で、RWCに向けたテスト起用となっている。キャプテンは、1番PRエリス・ジェンジが、140回目となる伝統の対戦で務める。

 試合は、前半を互いにPGの取り合いで、6-9とイングランドがリードする。後半に入り、ウェールズが48分と58分に連続トライを挙げて、完勝した。ウェールズは、この勝利で最近の不調を一蹴できた一方、負けたイングランドはさらにチーム状態が低下していると見られる。

ルーマニア31-17アメリカ

 RWCでは一勝できればOKというティア2国同士の対戦。かつての日本がそうだった。試合会場は、2022年3月まで私が住んでいた家から徒歩10分にある、新しいラグビー専用スタジアム。近くにあるイタリアンレストランから、本家フランスよりも大きい凱旋門を眺めながら飲むビールは、なかなか味わいがあった。また、スタジアムの向かいには、ルーマニア正教教会があり、きっとルーマニア代表を応援していると思う。

スタジアムから見るカシン教会
ルーマニアの凱旋門

 そういう関係がどうかわからないが、ルーマニアはホームでは強い。そして、アメリカのようなフィジカルメインのチームに対しては、フィジカルではルーマニアが負けることはないので、これぐらいのスコアで勝てると思う。

 アメリカ、カナダの落ち込みが最近著しい。ロシア、中国、オーストラリアもそうだが、スポーツ大国と言われる国は、個人競技は常時良い成績を残しているが、団体競技はあまり良い結果がないように見える。特にラグビーは、これらの国ではオーストラリアを除いてトップレベルに入れないでいる。共通するのは、他民族ということだろうか。なお、オーストラリアのラグビーが強い理由は、隣国にラグビー王国NZがあり、ラグビー好きなパシフィックアイランダーの移民が多く代表入りしていることと、リーグラグビーとオーストラリアンルールが盛んなことが背景にあると思う。


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