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閑話休題

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いわばエッセー。雑談。ブレイクタイムの茶飲み話です。ということで始まったのですが、他のマガジンで扱えない話題・内容をこのマガジンで扱うようになりました。またそういう経緯で、最近は…
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2021年1月の記事一覧

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その9)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その9)

第5章 私にとってのラグビーの愉しみ方

 これまでの4章では、私が考える、感じるラグビーの面白さ、楽しさを、各パーツに分けて紹介してきた。もうこれだけで、ラグビーの楽しさについては、十分わかってもらえたと思っているので、この最後の章は、私が実際にどうやってラグビーを楽しんでいるか、あるいは自分のものとして愉しんでいるかをご紹介したい。

勝手に選手選考
 ラグビーを見る楽しみは、試合前から始まっ

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その8)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その8)

ブレイクダウンでの戦い
 ブレイクダウンという言葉は、ラグビーらしいものの一つだ。ブレイクダウンはセットプレーではないので、確実に発生が予測できるものではないが、ラグビーのプレー中には必ずかつ最も多く発生する。従って、ブレイクダウンを有利に戦ったチームは、ほぼ確実に勝利を得られる。

 では、ブレイクダウンとは何かといえば、その典型例を説明したい。アタック側がボールを運んだ後にディフェンス側がタッ

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その7)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その7)

アタックのスペースを見る
 アタックのときに一番重要なものはなんだろうか。私は、相手の陣形のスペースを見つけることだと思う。そして、そのスペースをどうやって攻略するかの戦術的判断は、ラグビーをプレーしまた見る楽しみでもある。さらに言えば、アタック担当コーチの最大の喜びでもあろう。

 もちろん、試合中にそのようなスペースは勝手に出てくるものではない。多くのアタック担当コーチは、そうしたスペースをど

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その6)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その6)

リザーブ
 以上、先発15人をポジション毎に見てきた。次に16~23番のリザーブがいる。リザーブは、16番がHO、17番が左PR、18番が右PR、19番がLO、20番がFW3列、21番がSH、22番がSO、23番がバックスリーとだいたい決まっている。そして、16~21番までは、先発に入らない序列2位の選手の背番号となるが、22番と23番は、そうでない場合が多くある。つまり、ユーティリティープレヤー

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その5)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その5)

SH(スクラムハーフ)
 私がチームで一番重要だと思っているのは、SOよりもSHだ。FWとBKをつなぐだけでなく、チーム全体のリズムやテンポ、さらに戦術や戦略を屈指するリーダー的なポジションだと思う。また、長短のキックによって、SOとともに地域を支配する他、FWに対してスクラムやモールの押す方向も指示する。ラックを含めた各ポイントからは、長短及び緩急をつけたピンポイントのパスでアタックを演出する。

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その4)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その4)

選手選考
 その進化したコーチという前提から、試合用メンバー23人の選手選考も大きく違ってきた。昔は、ラグビーの上手い15人を選んで試合をさせれば良かった。しかし、今は、コーチの考えるラグビーを再現できる23人を選ぶようになった。だから、あるコーチが選ぶ23人と別のコーチが選ぶ23人は異なるものとなる他、ラグビーの上手さや身体の大きさだけで23人を選ぶことはなくなった。

 だから、試合前に発表さ

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その3)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その3)

第2章 ラグビーの面白さ

どうやってトライを取るか
 ラグビーの楽しさを最も象徴するのは、なんといってもトライだろう。トライは、トライを記録した選手、そのチーム、またトライを取られた選手、そのチーム、さらに見ている観客にエクスタシーを与えてくれる。

 トライを取るのは簡単ではない。15人のディフェンダーを交わしながら、そして、仲間の14人が我が身を犠牲にして、タックルを受けながらボールをつなぎ

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<閑話休題>K2とムスターグタワー、そして宇宙からの訪問者

<閑話休題>K2とムスターグタワー、そして宇宙からの訪問者

最近、「魔の山」と呼ばれるK2(カラコルム山脈2番)の、冬季初登頂にネパール隊が成功したというニュースが流れた。

これはめでたいことだと思ってネットを検索し、ニュースで紹介されたK2の画像を見たところ、「?」と思ったことがある。

山容が、何か異様なまでに整然とした三角錐になっているのだ。そして、巨大な三角錐といえば、ギザのピラミッドが思い浮かぶ。ピラミッドは古代エジプト人が作ったことになってい

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その2)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その2)

ラインアウト
 スクラムと並ぶFWのセットプレーは、ラインアウトだ。ボールがキックなどで、タッチラインの外に出た後に、プレーを再開するために行うものだが、今は、両チームのオフサイドラインが10mずつの計20m離れているので、特にアタックする側には、目の前に20mの自由に動けるスペースができるため、どのチームもトライにつながるポイントになっている。

 このラインアウトは、だいたいHOがボールを投げ

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<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その1)

<ラグビー>ラグビーの愉しみ(その1)

本日から9回に分けて、私がラグビーを好きな理由や好きな部分などを、エッセイ兼解説風にまとめた「ラグビーの愉しみ」を掲載していきます。トップリーグ開幕が延期になったり、シックスネーションズにフランスが参加しないと言ったり、せっかく日本の高校・大学ラグビーが無事終了したのに、トップレベルのラグビーはなかなか順調とはいかないようですが、つかの間の箸休め的にお読みいただければ幸いです。

序章

私はラグ

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<閑話休題>「トム・ソーヤーの冒険」から

<閑話休題>「トム・ソーヤーの冒険」から

今,”The adventure of Tom Sawyer“(「トム・ソーヤーの冒険」)を読んでいるのですが,途中のトム(トーマス・ソーヤー,「木材商」という氏からすればイングランド系)の親友であるハックルベリー・フィン(同じく氏からは,スコットランド・アイルランド・ウェールズのケルト系)との会話が,かなり面白いです。

僕の意訳で紹介します。

トム「新しい太鼓を買い,もちろん新しいタイプの剣

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