見出し画像

自画自賛な自作カクテキで、ホット&クールな麺生活

私にとっての、漬けもの

幼き頃、実家(信州)近くの祖父母の家にたまにいくと必ずおやつに出てきた。「一体全体何が美味しいのこのしょっぱくてぐんにゃりした食べ物!」と幼心にぷりぷりしていた、漬けもの

時を経て、飲み会の締めはアイスとか杏仁豆腐とかいうスイーツでなく、いつの日からかナスの一本漬けか漬けもの盛り合わせと代わった。
今となっては白米のおともに、酒のおともに、故郷を思い出させてくれる大好物となった、漬けもの


最近の、漬けもの

心やさしき親友のおかげで、フランスにいるにも関わらず、山形の漬物師範による粕漬けにMUJIのぬか漬けを実現。さらには、自らの望郷の念がこうじてなんちゃって野沢菜を漬け、なんでも手に入る日本に住んでいたら決して漬けることはなかったであろう、自家製漬けものライフを送ることができた。


新たなる漬けものへの、挑戦

海を超えてお隣の国のアレ、辛いのも克服してむしろ辛くないと物足りなくなってきた昨今。いっちょ自作いってみようか・・・と思うに至ったのは、つい先日のこと。

ちょうど1週間前、オペラの日本人街で買ってきたこのラインナップ。入れ忘れたけど、粗挽きの唐辛子も買ってきていた。ニラは幸子となって消化されつつあるので置いておこう。

画像1


実は、暖かくなったらずっと作りたいと思っていたものがある。賞味期限はとっくに過ぎているけど、どうしても夏に食べたいと思って眠らせているもの。

それを理想どおり実現させるにはいくつか必須アイテムがあるのだけど、そのうちのひとつが、キムチ

工場で作られている市販のキムチは、御用達のアジアンエピスリーでも、韓国系スーパーでももちろん手に入る。さらに韓国系スーパーでは、店独自の自家製キムチ関連商品を販売しているところがほとんど。

先週髪を4ヶ月ぶりにカットした帰り、オペラの日本人街に立ち寄るついでに韓国系スーパーにもいくつか立ち寄ってキムチ偵察をした。ちなみに日本人街と言われ日本のモノが集結するパリ・オペラ界隈には、韓国系マーケットもひしめいている。

市販のものはなんとなく食指が動かず、自家製商品をひとつ買ってみようか・・・と思って手に取ってみると、ほんの手のひらサイズのひとパックで5ユーロくらいする。これで600円ごえまじか。

こういうときの頭の回転は、べらぼうに速い。

この手のひらサイズ買うなら、大容量の唐辛子系に10ユーロ(つまり出来合いのパックの価格の2倍)を初期投資して、自分の好きな野菜で何度も作ったほうがよいな?うん、よい。

という流れで買ったのが、大根と唐辛子(粉・粗挽き)である。

なぜキムチが欲しかったのに白菜じゃなく大根を買ったのかって?
そりゃー私、そもそも白菜のキムチより大根のカクテキのほうがちょい甘&食感が好みで語感も好きだからだ!異論は認める。


カクテキ、作ってみよう

よくわからない異国料理は、とりあえず検索して上の方に出てきた本場っぽいやつを参考にする。今日はこちらのページを参考にして作ってみよう。

このページによると、カクテキって、韓国語の発音は「カクトゥギ 깍두기」と言うんですってね。

「깍둑깍둑 カクトゥクカクトゥク」切ると言えば、少し堅いものを適当にどんどん切るという意味があって、それが語源となってカクトゥギになりました。

とも。かわいいな、カクトゥクカクトゥク。

ちなみに私、韓国には小学校のときぴゅっとピアノのワークショップに行ったついでにカジノがついてるホテルに泊まってどでかい虫が出て阿鼻叫喚したくらいの思い出しかない。あとは、大学の第3外国語候補で最初の授業に出て、ハングル覚えるの無理ぽってなって速攻脱落。唯一、初回の授業で覚えた単語が「日本語の教科書」。「イルボノ キョカソエヨ」みたいな発音をしていたと思う。なんとなく言語的に似てるなやはり。


昔話はどーでもよくて、材料はこちら。

アミの塩辛ってのがよくわからなかったので、ナンプラーで代用。餅米粉ってのもないので小麦粉で。そしてなぜだろう、あんなにあった玉ねぎがないぞ・・・まあ右下にあるネギっぽいの多めにしとけばいいか。

画像2

どこかのサイトで粗挽き唐辛子を混ぜるのがいいって書いてあったので、そちらも加えつつ、「りんごか梨のすりおろしを入れると美味しい」と書いてあるので、洋梨のすりおろしをいれてみよう。

大根をカクトゥクカクトゥク切って、塩と砂糖をまぶして1.5時間置く。

画像3


小麦粉でキムチのりっていうやつをつくってみる。ちなみにこのときスイーツも同時進行してて、そちらにとりかかりつつやってたらあっという間に固まってしまった。変貌フェチとしては、のり化する瞬間をみたかったのに・・・。

画像4


1時間半くらい経った大根の水気を切って。粉唐辛子をぶわっさーして少し置く。ちょい舐めしてみたけど、韓国の唐辛子ってそんな辛くないのね?

画像5


ちょい置き後、ビニール袋に大根を入れる。あらかじめみじん切りしておいたネギ多めとすりおろしておいたにんにく・生姜・洋梨のすりおろしとキムチのり、はちみつ、塩、ナンプラー、粗挽き唐辛子を加えて揉み込んで口をしばって常温で少し置く。

画像6


数時間後、覗き見。

画像7


からの、ちょっと味見。

え・・・・・

私、天才じゃないのこれ・・・・・・???

小さすぎるパリのキッチンにて、リアルにひとり、大興奮する私。
本場感はわからないけども、なにこれ、衝撃的に美味しいんですけども。

「ゼロから作ってこれ、私相当いい勘してるんじゃないの」って、誰にいうでもなく鼻高々で気分はルンルン。美味しいものができると一番うれしい。

タッパーに入れて冷蔵庫でさらに熟々してもらおう。


ホット麺活の準備

さて、翌日。

この大袈裟自画自賛のカクテキを使って、何か一品作ってみよう。甘辛スパイシーならOtto氏も受容度高めだろうと踏んでのことだ。

買い出しに行ったスーパーで、激安価格の豚ラード部分を発見!
ちょうど、スパカツ作りをしたときに自作したラードが切れそうで、どうしようと手をこまねいたところだった。最近食の神が微笑んでいるなあ。

ここの記事を参考にしながら、自家製ラードを作る。

画像8

ああ薄ピンクの美しい脂。
でもこの後フープロを洗うの、めっちゃ大変なんだよなあ(涙)

画像9

液体と固体を分離作業。

画像10

澄ましバターならぬ澄ましラードってやつかしらね。

画像11


煮沸消毒したボンヌママンのジャム瓶に純ラードを入れて冷ますと、あっという間に真っ白ラードに変身するのであーる。

画像12

固体部分のそぼろもちゃんと取っておいて、同じくママンの瓶へ。

ちなみに今回、ラードといえど結構身もついていて、これは見た目「豚トロ」ってやつじゃないか??と。身の部分だけ削ぎ切りにしてカリッと焼いてレモン汁をちょろり、わさびとか葱生姜醬とともにつまんだら、まーそれはそれは天国だった。

画像26


ホットなジャージャー麺っぽいもの

豚と向き合っていたら、ジャージャー麺っぽいものを作ろうとひらめいた。
すみません、本物のジャージャー麺食べたことないんですけど。肉味噌ときゅうりのイメージ。これにカクテキ足せばよいんじゃ?って安易な発想。

まずは肉味噌的なものを。自家製ラードでにんにくを熱して、豚ひき肉とラード由来のそぼろをちょいと入れる。

画像13

セロリスト的セロリ追加。

画像14

ネギとしょうがのすりおろし、オン!

画像15

しょうゆと酒とオイスターソースなどを適当に混ぜて味付け。

画像16


さて麺だ。中華麺はないので、海外在住者の頼みの綱、重曹パスタで代用。ん?ジャージャー麺ってそもそも中華麺なのかな?よくわかんないけどまあいいや。

ライフハック。菜箸をこうして橋渡しするとぎりぎりのところで吹きこぼれない。

画像17

重曹効果で、茹で汁真っ黄色。

画像18

麺を茹でている間に、きゅうりを千切りにしておこう。

茹で上がった麺をのせる。

画像19

肉味噌ときゅうりをのせる。

画像20

カクテキと糸唐辛子で赤赤しくなると、急にホット!

画像21

やはり最後はソレイユ卵黄で締めよう。

画像22


シルバーってなんとなく韓国料理っぽいかなと思って錫のグラスと箸置きなどを。

画像23

うーん、これは大変に美味しい。
Otto氏にはもれなくソレイユなしで対応したけど、完食していた。

画像33

重曹パスタじゃなくいつか自家製中華麺を・・・と、思ってはいる。

クールな麺生活 × モツァレラ

昨日のこと。
エッフェル塔散歩から戻って、汗だく喉からなお昼過ぎ。

夏のひとりお昼は冷やし麺と相場が決まっている。冷蔵庫を覗くと、カプレーゼにでもしようと前日仕入れていたモツァレラチーズ。

「モツァレラ×赤は合うに決まってる」という思い込みにより、カクテキモッツァ。緑はきゅうりにて。どれもカクテキと同じ大きさになるように角切りにして、茹でてひやした稲庭うどんの上にのせてみた。

画像25

全然イタリアンじゃないけど、イタリアンカラー。
やっぱり赤にはモツァレラ。モツァレラの万能ぶりには頭が下がる。

画像24

これ、切るだけ簡単なのにとても美味しかった。おすすめ。

クールな麺生活 × 鶏ハム

鶏むね肉を仕入れていたので、この記事で作った鶏ハム(QOLぽな氏レシピ)を作ろう。

(どうやら本人曰く料理だけらしいが、)丁寧な仕事人ぽなちゃんを見習って、昨日夜から鶏肉をマリネしておく。

画像27


そして本日朝。目覚めたら、沸騰したお湯に入れて茹でてそのまま放置。
ぬるま湯につかって茹で鶏さんになっていただこう。

画像28


(※)ちなみに同時進行でコレやってます。ご参考まで。

画像29


今日の麺は、素麺やっぱり揖保乃糸〜♪
鶏ハムと2本だけ余っていたオクラ(軽くめんつゆ和え)、カクテキに卵黄ソレイユ。のはずが、卵黄は雪崩を起こしてソレイユにならなかった。。

画像30

まあ、崩れても卵黄は卵黄。黄色なくては物足りぬ。

画像31

カクテキすごい。もうなんでもござれ。
そして素麺ってなんでこんなにするするっといけるんでしょうか。夏の昼はずっと素麺を食べたい。


こんな感じで、当初の作りたいものが未だ作れていないことをすっかり忘れるほど、カクテキ生活を満喫しているここ2日の麺ライフ。
カクテキ残りの半分は、またいつの日か!多分!


本日の俺

マルシェにて、極小〜フィギュアを販売しているムッシューを発見。俺のモデル、タンタンのMilouは目を皿のようにして探したけど、なかった。

ドラゴンボールZとかワンピースとかはたくさんあるのにね!!

画像32


サポートいただいた分は、おうちごはん研究費としてフル活用いたします!