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1日2万歩ロンドン:2日目

ロンドン旅程、2日目編です。

時差ぼけで朝4時みたいなめちゃくちゃ早起きして爆笑。眠りが深かったのか体は元気で助かった。

なんとなく二度寝し、6時半に朝食を食べる。イングリッシュブレックファーストの洗礼を受けハッピー。もりもり食した


その後、朝一番にセントポール大聖堂を目指した。教会は朝早くから開いているのと、日本ではなかなか見ることのできない建築や雰囲気なこともあり気分がとても良くなるので午前中に行くのが好きだ。

セントポール大聖堂は素晴らしかった。向かう先の青空に真っ白なドームがそびえるのが見えた時はぞくっとしたし、中に入って数多の彫刻が施された天井や調度品、そして壁のお墓たちを見てあまりの美しさにぼうっとしてしまった。


キリスト教に由来する現代アートをいくつか展示してあったのも印象的だった。


現代的な視覚で伝えられる概念の、生々しい手触りが遠い夢みたいな景色と化学反応を起こしていてすごく新鮮だった。

ドームの内側に連なる階段を登ると上に行けることがわかり、頑張って上を目指す。たちまち筋肉痛になりそうなほどの段数や狭い通路を乗り越えた先に、ロンドンの景色が広がっていた。

しかしなんだかこの雰囲気は…知っている。
先鋭的なデザインの高層ビルに川、都市、、なんというかロマンチックに描き直した東京駅周辺みたいだと思った自分に気づいてニヤリとしてしまった。ひんやりした空気に汗が冷えて、風邪をひきそうだと焦った。

地下ではロンドンの街を復興し、セントポール大聖堂の礎を築いたクリストファー・レンという方の展示をやっていた。どうやらこの方、ダヴィンチやアインシュタインのような、いわゆる天才…というやつだろうか、人並外れた頭脳と熱意のある方のようにお見受けした。

次に向かったのはレドンホールマーケットというアーケードだった。

ここはテーマパークのような魔法の街のような色使いで、規模は小さいながらものすごく素敵だった。改装中だったこともあってかお店はほとんどやっていなかったため、早々に次の目的地であるバラマーケットに向かった。

バラマーケットは食料品を主に取り扱う市場だ。生鮮食品や調味料がたくさんあるほか、サンドイッチやリゾットなどの軽食もある。
私たちは旅行先で市場を訪れることが本当に大好きだ。所狭しと並べられた新鮮な食材、特に色とりどりの見慣れない野菜や果物はこころが弾む。どうやって調理するのかわからないほど大きな肉や、海の中で遭遇したら逃げたくなるような色の魚などもとても興味深い。

お姉さんに呼び止められて試食させていただき、イチゴとバナナのジュースを飲んだがこれがとても美味しかった。みずみずしい味わいが、もはや懐かしいほど嬉しかった。
本当はジュースだけでなく色々食べ歩きたかったが、鬼の形相で我慢した。なぜならこの後、アフタヌーンティーに向かったからだ。

地下鉄に乗って(余談だが、クレカやスマホのタッチ決済でバスや電車に乗れるシステムはすごくありがたかった。運賃は安くはないが上限が決まっているのもうれしい)、フォートナム&メイソンにたどり着いた。入り口からワクワクするような食のデパートメントストアの上階ではアフタヌーンティーを楽しめる。
そして結論から言うとすごくすてきなひとときだった。その時の様子はこちらに書かせていただいたので、もしよろしければ併せてお楽しみください

ささやかながら吟味したおみやげを購入し、街に出る。夕方の街はすごく綺麗だった。

そうそう、道の途中でロイヤルアカデミーオブアーツという素敵な名前の場所があったのでついでに立ち寄ってみたのだった。展示会場と教育施設を兼ねているようで、ミュージアムショップがなかなか素敵だった。図書館入ってみたかったな。


入り口にあった、最後の晩餐モチーフの彫刻。かっこいい

すでにくたくただったが、今度はファッション系デパートの老舗であるリバティを目指した。

もう10年以上前、リバティプリントという言葉を知る前にとある服屋さんの店頭に飾ってあったリバティ柄の青いワンピースに一目惚れしたのだ。撃ち抜かれるような感動があり、息が止まった。嶽本野ばらさんの小説の主人公みたいに、あの瞬間私はあのワンピースに心を奪われてしまったのだ。お金を貯めて買ったそのワンピースは今も手元にあり、夏の休日に着ては幸せな気持ちになっている。そんな服の元祖たる場所なんて、もう聖地なんですよ聖地。お礼参りに行きます…ということで訪れた。


あまりに可愛い内装
梁とかもすごく立派だった。テューダー様式というらしい

リバティはすごく楽しかった。リバティ独特のかわいらしい布はクラシカルな印象の仕立ての服に本当によく似合う。柄も色も、新しいのに懐かしくて、クラシカルなのに現代的。反物の布も仕立て済みのワンピースも素晴らしくて、うっとりしてしまった。リバティ以外の素敵なお洋服やオシャレな雑貨類もたくさんあり、見るだけでもインテリアの勉強になりそうな場所だった。

すっかり足が疲れた私たちは二階建てバスでホテル最寄りまで向かうことにした。どうせなら、と2階に行き、さらにどうせならと最前の席に座ったところ、夕刻のロンドンの繁華街が大きな窓から一望できる素晴らしい体験だった。

沈みかけの陽が残る景色も、淡い街のにおいも、行き交う人たちも、ひんやり冷たい空気も、こんなに素敵だからこそなんだか二度と味わうことができないような気がしてしまって、旅の初日なのにセンチメンタルだった。

私は欲張りなので、まだこの日を終えたくない!を駄々を捏ね昨日見たプロジェクションマッピングをやっている教会に行くことにした。
チケットを購入して地下から入ると、素敵な色の光と音楽が溢れていた。


教会。厳かで伝統的で昔から変わらない場所。だが、朝も夜も美しい建築はこんなふうに色とりどりの光に満ちても素敵なのだなと発見させられた。慣れ親しまれた場所であろうこの建物が生まれ変わるような、それは未来を見つめてこの先もこの街と共にあろうとするかのような感じがして。ポップ寄りのイベントだったと思うが、なんだかお祈りの歌を聞いた後みたいな気持ちになって帰った。

さて、朝から大階段を登り、あちこち歩いて、初日の歩数はこちらでした


ああ、、、限界!
けれど、歩けども歩けどもその先に見たい景色が広がり続けるのだ。なんて不思議な場所だろうと今もつくづく思う。

日本から持参した寝る時に飲むタイプの栄養ドリンクを秒で飲み干し、布団に溶け込んだまま吸い込まれていくみたいに眠った。楽しかったね、と言った記憶もない。こんなに歩き疲れたのはいつぶりだろう、いい日だった。

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