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詩集『よすけ』

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書いた詩をまとめています。見たもの、思ったこと、聞いたこと、そういうものを拙い言葉で綴る。
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〈自由詩〉ピリオド

〈自由詩〉ピリオド

夜に、あそぶ

 わたしは泣いている

言葉は、すれ違う

夜に、あそぶ

 言葉はすれ違う

 わたしは泣いている

つづき

つづき

 朝、目を覚ます。
 時計はいつもより遅い時間を示す。

 となりから聞こえる寝息。
 頬に触れる。

 起こさないように布団から出る。
 トイレに行く。
 コップ一杯の水を飲む。

 起こさないように布団に潜りこむ。
 もぞもぞと身を寄せてきて収まる。
 身動きが取れなくなった。

 もう少しだけ寝ることにする。

幸せ

幸せ

 なんにも予定がない二人の休日。
 やることがなくて、
 ただ時間を使える休みの日。

 お昼ごはんを食べて、運動がてらに散歩する。
 途中の公園で鳩を追いかける。
 どっちがうまく撮れるか勝負が始まる。

 家でお昼寝。
 久しぶりに一緒にお風呂。
 晩ごはんは余ってた冷凍うどん。

 会話がはずむ。

 今日のこと。
 明日のこと。
 これからのこと。

 思い出話。
 その日の気持ち。
 当

もっとみる
なにもないもないよ

なにもないもないよ

 好きが嫌いかで言うと、どうだろう。

 楽しいかそうでないか。うーん。

 やりたい、やりたくない。

 やれる、やらなきゃ。

 わからんねぇ。

 なんとなくで続けるものがあってもいいか。

 可もなく不可もなく。

 通り過ぎるだけの日があってもいいか。

 かたちなんかなくてもねぇ。

〈自由詩〉行列の一番前

〈自由詩〉行列の一番前

書きたいシーン
書きたい風景
書きたい人
書きたい心の動き

行きたい場所
見たい景色
食べたいもの
知りたいこと

いつまでもやまない
どうしても消えない

時間がたりない
待ってくれない

なにも手につかない

〈自由詩〉カラス

〈自由詩〉カラス

目が合うと襲われる。
近づくと襲われる。

昔からよく言われていた。
だから怖いと思うことが多いけど。

近くで見ると案外かわいかったりもする。

まんまるの目。

歩くときは首を前後に。
鳩みたい。

跳ねながら移動だってする。
すずめみたい。

当たり前に思うことって。
けっこう当たり前じゃない。

普通は今まで自分が見たものの平均。

頭だってすぐ凝り固まる。

そういうもん。それはそれ。

もっとみる
好きなもの

好きなもの

自分はどうも鳥が好きらしい。
確かに見ちゃうなとは思っていたけど。

人に言われて初めて気がつくこともある。

自分は何が好きで。
何に悩んでいて。
何があると幸せで。
何のために涙を流して。
何のせいで壊れてしまう。

自分のことなのに。
一番よく知っていると言ったりするけれど。

案外分からないものだ。

相手だったらなおさら。
だからちゃんと守らないとね。

とられまい

とられまい

 とられまいと
 しているわけじゃないけど

 このとり
 とるのがむずかしい

 なんとかとれた

 またとろうね