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足し算と引き算による戦略のメリハリ【ブルーオーシャン戦略 2】

こんにちは。やうたです。
今日は「ブルーオーシャン戦略」を実行するために必要な「現状の分析方法」について、書いていきます。「ブルーオーシャン」てなんやねんってなっている方は、昨日の記事をお読みください。

さて、昨日は「ずらす」という言葉を使って、「ブルーオーシャン戦略」を説明しました。では、

何をずらせばいいのか。

筆者は戦略キャンバスアクションマトリクスというツールを使って説明しています。そこで行われる思考法は、

既存の価値提供の基準を他社と比較して、価値提供の足し算と引き算をし、差別化を図っていくこと

です。少し難しいですね。ま、具体的にみていきましょう。

戦略キャンバスとは、各社が何を売りにしているか、顧客がどのようなメリットを享受しているかを図式化したもので、アメリカのワイン業界を例にとったものが下記のグラフです。

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当時のワイン業界では、少しの高低の差はあれ、だいたいがこの価値曲線の形だったらしいです。だから、差別化が難しく、価格競争に陥り、高成長・高収入は望めない。

気をつけなければならないのは「顧客の意見に耳を傾けすぎないこと」です。顧客は総じて、より安く、より多く、よりいいものを望む。なので、顧客の意見に耳を傾けることはレッドオーシャンを泳ぐことと同義となります。

差別化を図るために大事なのは、4つの思考です。「取り除く」「思いっきり減らす」「大胆に増やす」「付け加える」の4つ。特に重要なのは「取り除く」と「付け加える」で、この2つをすることで、既存の競争空間から抜け出すことができます。

例えば、カセラというワイン会社は、イエローテイルというワインを作りました。今でも1日グラス250万杯超が消費されているのですが、次のような価値曲線を引き直した結果であると筆者は言います。

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価格はデイリーワインよりも少し高いが、今まで重要視されていた価値観を全て「減らす」か「取り除く」か、をしました。そして今までになかった飲みやすさ・選びやすさ・楽しさや意外性を「付け加え」ました。

さて、現在の学校教育はどのような価値曲線を描くことができるでしょうか?

昨日も少し述べましたが、多くの学校では「生徒指導」「部活動」「授業(教科教育)」に価値を置くことが多いと思う。でも、それは中途半端で、学校教育はデイリーワインのように、直線的な価値曲線になるでしょう。

そこで、N高などの広域通信性は「生徒指導」「部活動」を取り除き、「授業(教科教育)」の時間を大幅に減らすことによって、「多様な学びによる個別最適化された学習環境」を付け加えました。

「ブルーオーシャン戦略」を踏まえるならば、現在の教育に疑問を抱いている顧客は確実に、広域通信制に流れると予測される。どれぐらいの顧客を取り込めるかは、戦略の策定・実行にかかっているでしょう。

最後に、既存の学校教育が生き残るためには、既存の価値曲線を引き直す必要があります。そこで考えるべきは何を取り除き、何を付け加えるか。広域通信制に真似できないもの。僕の記事では何度も述べているがやはり「リアルなつながり」だと思う。「リアルなつながり」を全面に押し出した教育が必要になってくると思っています。

明日は、どこの顧客を想定すべきかを考えていきたいと思います。

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