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いつか、感じたこと

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感覚的なこと→表現すること→旅のこと→体験したこと→びっくりしたこと→こっそり教えたいこと→見つけたもの、私の世界。
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#コラム

つめたいとあったかいのあいだで生きていた

きょうはあたまを使いすぎたのか、帰るころにはねむたくて、ぼーっとしていて、それでも少し外の風を歩いたら、いしきがはっきりしてきた。

風を浴びた、とかそういうんじゃなくて、確かに風の中を生きていた。

でもやっぱりつかれているから、僕はマクにくるまっていて、その僕が、風の中を生きていたのだ。つめたいけど芯を冷やすまでではない。

それで、帰ってから、すぐにあったかいシャワーを浴びた。

お湯が僕を

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カンカン、と楽器の音で目が覚めた

カンカン、と楽器の音で目が覚めた

カンカン

コンコン

コン…

カンッ

遠くから、音が鳴る。

誰かが金属を鳴らして、演奏しているようだ。

ここちがよい。

だんだん、意識がそちらに近づく。

サーッ

サーッ

しおさいの音も聞こえてきた。

わたしはふわっとしたなにかのうえで、
えらそうに音を聞いている。

アジアのどこかのおうじさまである。

わたしはおうじで、
誰かの奏でる音をえらそうに、
だけどあったかい心で聞い

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『おかえり』は強がりの言葉だった。

『おかえり』は強がりの言葉だった。

『おかえり』と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか?

わたしは、あなたがどんな環境で育ってきたのかわからないから、普通に使っているかもしれないし、一度も使ったことがないかもしれないし、大好きな言葉かもしれないし、大嫌いな言葉かもしれないと想像する。

わたしにとっての『おかえり』はというと、紛れもなく強がりの言葉だった。

『ただいま』を言わない子どもだった記憶にある限り、わたしはあまり『た

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